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「マイナポータル」について

マイナンバーカードの普及自体に関しては、大いに推進すべきであると考えるし、この件については、既にいろいろと記事も書いた。

最近の話題として、マイナンバーカードにまつわるトラブルが頻発しており、「だから心配」といった感じの論調を目にすることが少なくないのが気になる。

新しいことをやろうとすると、当初はいろいろとミスが発生するのは仕方ないし、それらを潰し込むことで完成度が高まるものである。OSのWindowsだって、最初にリリースされた当時はバグだらけであったし、今も改修中であることを思い出してみればよいのだ。

<発覚したトラブルは主に3つ。健康保険証の紐(ひも)づけで他人に紐づく事例があること、公的給付の受取口座が別人の口座で登録されたこと、コンビニなどで他人の住民票が交付される例があることだ。>

3つめの公的書類の誤交付についてはベンダー会社が自治体に納入したシステムのバグなので、さっさと改修するしかない。

前の2つ、他人に紐づく可能性、別人口座の誤登録については、そもそも入口の受付段階でどうして防げなかったのか不思議である。故意・悪意に基づくものか、単なる錯誤なのかは不明にせよ、間違った登録に関しては事前に排除できるようなシステムを構築するべきであろうし、こちらに関しても改善が望まれるが、とりあえずの措置としては、本人がスマホでマイナポータルにアクセスし確認すればすぐわかることである以上、マイナンバーカード保有者に自己確認を呼びかけるべきなのであろう。

システム構築においては「性悪説」でなければならない。気をつけないといけないのは、故意・悪意に基づく犯罪者の存在である。老人や情弱な人たちを食い物にする人間が世の中には少なくない。老人の年金を騙し取りたいとか、健康保険証の不正利用とかを企図する人は一定数いるし、もしシステムが脆弱でそうした悪意のある人間を排除できないとなれば社会的に大きな問題になる。

たぶん、入り口段階でのチェック機能の強化、定期的な点検機能の両方が必要なのであろうし、何か問題があれば、都度、他に同種の問題がないのか一斉点検をするくらいの用心深さが、少なくとも最初のうちは必要であろうし、そうでないと国民の信頼性を獲得することは難しい。



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