龍安寺 道

美味しい酒、美味しい肴を求めて、今日も彷徨う。 関西在住。

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最近の記事

自治体消滅について

民間の「人口戦略会議」によれば、50年に市区町村の4割が消滅しかねないのだという。 「消滅可能性」がある自治体というのは、何も地方の過疎地だけではなくて、近畿2府4県でも、全体の41%にあたる81市町村が該当し、門真市など11市町が新たに加わったという。 この記事に対する世間の反応は、「たいへんだ、何とかしないと」といった感じの論調が多いようであるが、僕はそんな風には思わない。 少子高齢化が進む日本において、人口が減って維持できなくなる自治体が今後、増えてくるのは当たり

    • FC町田ゼルビアについて

      昨シーズンまで、J2に在籍していた「FC町田ゼルビア」が、J1で大活躍している。本日現在で、1位をキープしている。開幕当初、ここまで頑張るとは、おそらく誰も予想していなかったに違いない。 スタイルはシンプルであり迷いがない。典型的な堅守速攻スタイルである。しぶとく守って、数少ないチャンスに素早く攻める。パスを細かくつなぐようなプレーはしない。逆にクロスは多い。ボールを保持せず、激しいボディコンタクトでボールを奪いに行く。 従来、「巧い」と言われるチームは、パスをつなぎ、格

      • 「伝統的な家族制度」について

        朝ドラ「虎に翼」は、日本最初の弁護士である三淵嘉子がモデルになっているという。 このドラマに描かれた当時、女性は弁護士にはなれないとか、弁護士にはなれても裁判官や検察官にはなれないとか、今では考えられないくらいに露骨な男女差別がまかり通っていた。ドラマ中でも、当時の民法では、妻は「無能力者」とされたり、働くにも夫の許可が必要で、妻が夫の許可を得て働いて得た財産や実家からの持参財産などは夫に管理されていることが話題として登場していた。 ずいぶんと前時代的な感じがするのだが、

        • 僕の音楽遍歴について⑥

          ワーグナーを聴くようになり、それを契機として、ドイツ・オーストリア系を中心として、クラシック音楽を聴くようになったところまでは、前回の記事に書いた。今回は、その続きとして、オペラ、歌劇、楽劇と呼ばれるジャンルに関して、少し書いてみたい。 世の中には、クラシックは好きだけど、オペラは苦手だというような人もいるようだが、僕の場合、クラシック音楽を聴くきっかけが、ワーグナーだったということもあり、オペラというジャンルには入っていきやすかったと思う。 それでも、自分の趣味としては

        自治体消滅について

          再び「ChatGPT」について

          最近、「Chat GPT」で遊んでいる。 「Chat GPT」については、前にも僕の意見は書いた。現段階では、それなりに限界もあると理解した上で、活用できる領域で活用すれば良いのではないかと思っている。 実際にいろいろと質問を投げかけてみると、明らかに得意なことと、明らかに不得手なことがありそうである。 たとえば、外国語から日本語への翻訳とか、日本語から外国語への翻訳などは、既にかなりのレベルではあるが、完璧なものではない。信用すると、ちょっと足元を掬われそうである。

          再び「ChatGPT」について

          僕の音楽遍歴について⑤

          中高生の頃、洋楽ばかり聴いていた僕が、大学生になってから、いかにしてワーグナーに遭遇したのかという話を、少し前に書いた。 ワーグナーをきっかけにして、クラシック音楽に馴染みができた僕は、ワーグナー以外の作曲家の楽曲にも親しむようになった。 しかしながら、最初に出会ったのがワーグナーだったこともあってか、次に進んだのも、ドイツ・オーストリア系の後期ロマン派と呼ばれる作曲家、具体的には、グスタフ・マーラーとか、アントン・ブルックナーであった。 どうも、ワーグナーつながりとで

          僕の音楽遍歴について⑤

          学歴について

          僕は、いわゆる「メガバンク」に在籍していたので、学歴に対して、あまり過剰な幻想を抱かないで済んだ。 もともと大学卒業後に新卒で入社したのは、「都市銀行」(当時は13行あった)の上位行の1つであった。本店が東京にある銀行だったので、大卒行員の出身校としては、東大、早稲田、慶応、一橋が多かった。僕は、関西の国立大学出身で、毎年、母校からもコンスタントな入社実績はあったものの、これらの大学に比べれば、少数派の部類であった。 というか、関西の各大学からの採用人数を全部足し合わせて

          学歴について

          専業主婦について

          近年、共働き世帯が増加する一方、専業主婦世帯は減少しているのだという。80年代では専業主婦世帯は1,114万世帯(夫婦のいる勤労者世帯の64.5%)で共働き世帯(614万世帯、同35.5%)の2倍弱を占めていたが、90年代半ばに共働き世帯が上回り、22年には専業主婦世帯(569万世帯、同29.9%)は共働き世帯(1,262万世帯、同70.1%)の半数に満たなくなっているという。 興味深いのは、妻が外で働くかどうかに関して、夫の年収分布による大きな差異は認められないことである

          専業主婦について

          失言について

          人はなぜ失言をするのか。政治家や企業経営者などで、失言をしてしまって、あとで撤回する人が多い。 前々から思うのだが、実は、失言こそが、その人の「ホンネ」である。 失言とは、「言わずもがななこと、言ってはいけないことを、ついうっかりと言ってしまう」ことを意味する。 心の中で、何を思ったところで、個々人の勝手である。日本国憲法でも、思想・良心の自由が保障されている。だが、口に出した途端、公人の場合、発言には責任が伴うこととなる。 静岡県の川勝知事は、もともとは大学教員であ

          失言について

          コレステロールについて

          小林製薬の紅麹問題については、前にも書いた。 もちろん、身体に悪いものを販売した小林製薬の責任は重大であるし、公表が遅れたことに関しても、同社のガバナンスが機能不全であることは、言うまでもない。 だが、それはそれとして、機能性表示食品などという、安全性や効果の有無については、国が責任を負っていない(=企業が、勝手に「〇〇に効果あり」と言っているだけ)ようなものを過信する顧客サイドにも問題があるし、そもそもサプリメントなんかをありがたがって、日常的に大量摂取する姿勢そのもの

          コレステロールについて

          小売業界の業態転換について

          小売業界の歴史は、業態転換の歴史でもある。 かつては、小売業界のメインストリームは、百貨店であった。その百貨店も、最初は西洋から輸入された新業態であった。百貨店の源流は、フランスの「ボン・マルシェ」だと言われている。 「いや、江戸時代の「越後屋」呉服店こそが、百貨店の元祖だ」と言う意見もある。たしかに、「現金売り」「掛け売りなし」の商売のやり方は、世界的に見ても、画期的だったのかもしれないが、客が店内を自由に回遊できるようにしての陳列販売は、明治以降に西洋から輸入されたも

          小売業界の業態転換について

          僕の音楽遍歴について④

          少し以前、僕が若い頃にどういう音楽を聴いていたのかについて、3回にわたって書いたことがある。 この時は、中高生時代から大学にかけて聴いていた、主として洋楽、ロックミュージックについての話ばかりになってしまったが、今回は、そこからどうやってクラシックを聴くようになったのかについて、書いてみたいと思う。 クラシック音楽に関しては、ご多分に漏れず、学校時代の音楽の授業等で聴かされた、「お勉強」としての音楽鑑賞を除けば、あまりご縁のないままで過ごしていた。 プログレッシブ・ロッ

          僕の音楽遍歴について④

          近所づきあいについて

          台湾で、今月3日、マグニチュード7.2の地震が発生。最大震度6強を観測したという。日本も台湾も地震国であり、他人事ではない。 で、<上川陽子外相は5日の記者会見で、台湾東部沖を震源とするマグニチュード(M)7.2の地震を受け、台湾に100万ドル(およそ1億5000万円)規模を支援すると発表した。緊急無償資金協力で日本の対台湾窓口機関である日本台湾交流協会を通じて渡す。>という記事を読んで、少し違和感を持った。 何に対する違和感かと言うと、金額についてである。 100万ド

          近所づきあいについて

          在庫について

          在庫が多いことは良いのか悪いのか。これは宗教論争みたいな話である。 財務分析的な観点では、在庫が少ない方が良いとされている。在庫=おカネが寝ていること、だからである。それだけ余計に運転資金がかかるし、在庫の陳腐化・劣化リスクもある。 「在庫回転期間」とか「在庫回転率」という指標がある。算出方法は、細かくはいろいろある。売上を年商で考えるか、月商で考えるかとか、売上ベースで考えるか、売上原価ベースで考えるか等である。 簡単に言えば、「在庫回転期間」とは、「在庫が1回入れ替

          在庫について

          立川談春 独演会について

          今年の1月から、森ノ宮ピロティホールにて、立川談春が、芸歴40周年記念の特別企画として、毎月連続で独演会を行なっている。昨日、4月3日(水)は、その3回目であった。 演題は、最初に弟子の立川小春志による「家見舞」、続いて、談春が登場しての「よかちょろ」、休憩を挟んで「百年目」である。 談春の独演会は、今まで何回も通っているが、談春以外に弟子が登場したのは、今回が初めてである。小春志という落語家は知らなかった。談春の一番弟子なのだそうで、既に昨年、23年5月に真打に昇進して

          立川談春 独演会について

          「ふてほど」と「おっパン」について

          1月スタートのドラマも、3月末でいずれも最終回を迎えた。前にも書いたように、1-3月クールの民放ドラマのうち、ちゃんと見たのは、前クールから引き続きの「相棒」を除くと、「不適切にもほどがある」、「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」、それと、「さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜」の3本だけであった。 「さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜」については、別の記事を書いたので、「不適切にもほどがある」(以下、「ふてほど」)、「おっさんのパンツがな

          「ふてほど」と「おっパン」について