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それでも与田監督が好きだった

こんにちは、カラガラ(@kara_gara)です。

先日、中日ドラゴンズの次期監督に立浪和義氏が正式に任命されました。

往年の中日ドラゴンズファンからは好意的な声も多く、「ついに来たか」と喜んでいる人が多い印象です。

ですが…。いや立浪監督がダメとかじゃなくて…。

それでも僕は与田監督が好きだったんです。

なので今回はケジメとして、与田監督のどこがよかったのかを書き連ねていこうと思います。


選手に責任を押しつけなかった

「与田監督の好きなところを一つだけに絞れ」と言われたらやはりこれでしょうか。

監督によっては、試合の勝ち負けを選手に押しつけ、物や人に当たるような人もいます。

ですが与田監督は違いました。

部下の失敗は認め、良かったと感じたことも伝える。こんな管理職に私もなりたいと思うほど、与田監督は選手に責任を押しつけませんでした。

先月のnoteでも、自己中心的な人物はチームの戦力を下げるなんて話をしました。

例えば2021年にリーグ優勝を果たしたオリックスの中嶋監督やヤクルトの高津監督も、選手をかばうような発言をよくしている印象です。現代社会では謙虚なリーダーの方が強いなんて話もありますし、監督も今後は利他的な人が優秀な成績を収めていく時代なのではないかと思います。


投手陣を整備してくれた

2018年の中日投手陣は悲惨でした。

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投手有利のナゴヤドームを主戦場にしながら、防御率はリーグ最下位。三振は奪えず、フォアボールを与え、高いフェンスを越えていくホームランもよく打たれていました。

追い打ちをかけるように、2018年ただ一人規定投球回を投げたガルシアは阪神へ移籍。長年中日の抑えを務めた岩瀬も引退するなど、厳しい状況でした。

しかし与田監督が就任してからの中日ドラゴンズは、最下位だったチーム防御率が

2019年3位→2020年4位→2021年1位

と改善されました。

もちろん監督だけの功績ではありません。頑張ったのは選手ですし、阿波野・赤堀両コーチの手腕が発揮された結果とも言えます。

しかし、与田監督の言葉がなければ大野雄大は沢村賞を獲れていなかったでしょう。

また与田監督はチーム全体でストライクゾーンで勝負することをテーマとして掲げていました。その成果として、2018年はセ・リーグで最もBB%与四球/対戦打者数が高かったチームが

2019年4位→2020年1位→2021年2位

と、簡単にフォアボールを与えないチームになりました。

だから私は、与田監督が投手陣を整備してくれたと思っています。


日の目を見ない野手にスポットを当ててくれた

監督がよく言われること第一位は「もっと若手を使え」ですね(当社調べ)。

そして与田監督もそういったことをよく言われていた印象です。

でも一方で、与田監督はそれまで日の目を見なかった野手を起用してくれました。

2019年はそれまで一軍で2打席しか立っていなかった加藤匠馬選手を一番手捕手として抜擢。このシーズンがなければ2021年のロッテとのトレードも無かったでしょう。

また、阿部寿樹選手をセカンドのレギュラーとして起用。守備の名手である京田とともに鉄壁の二遊間を作り上げました。2021年シーズンも阿部の体の調子がよければ…と何度も思いましたが、2018年まではそもそも一軍の戦力になるなんて考えもしなかった選手です。

他にも井領選手や遠藤選手、三ツ俣選手など、「二軍でやることがないまま終わっていきそうだった選手」たちを一軍の場に出していた印象です。

プロ野球に関わる人達には色々な思想があります。最初に書いた「もっと若手を使え」もそうですし、「絶対的なレギュラーが必要」などもありますね。

ぼく個人として言わせてもらえば、「できるだけ一人の選手に負担がかからないようにしてほしい」です。理由としては、

①選手の怪我を防ぎたい
②選手のパフォーマンスを維持したい

といった感じですね。

ぼくは理学療法士というリハビリに携わる仕事をしているので、選手の怪我を防ぎたいという思いが強いのではないかと思います。
また、選手も人間ですから143試合全てに出場していたら疲れてしまいます(僕なんて週5勤務ですらしんどいのに!)。
選手の疲労の蓄積によるパフォーマンスの低下を防ぐためにも、打撃も守備もいいレギュラーがいたとしても、打撃だけ・守備だけなら同レベルでこなせる控え野手がいるなら、タイミングを選びながらも起用してほしいと思っています。

そういう僕の考えからすると、与田監督は理想に近い起用をしてくれました。


さいごに

・選手に責任を押しつけず
・投手陣を整備してくれて
・日の目を見ない野手にスポットを当ててくれた

そんな与田監督が好きだったというお話でした。

今後、辞任する与田監督には球団内で何らかのポストが用意されるとの報道もあります。

森が耕し、与田が種をまき、立浪が花を咲かせる

そんな中日ドラゴンズになっていってくれれば、与田監督の3年間も報われるのではないかと思います。

与田監督お疲れ様でした。

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