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4K Ultra HD Blu-ray をパソコンで再生しようとした話【2020/9/22 追記(結果報告)】

どうも。からし屋です

今回はパソコンでのUltra HD Blu-ray(以下UHDBD)再生環境の構築についてのお話です。

この度BIOSの更新に見事失敗し、マザボを吹っ飛ばしました。

メーカー修理だと時間もかかるし、だったら前やっていてマザボが対応していなかったため頓挫していた
UHDBD再生環境構築
これをやってしまおうとなったわけです。

詳しい構築環境は記事の後ろのほうにあるので、環境について知りたい方は前半は読み飛ばしてください。

マザボ交換の際にWindows10のライセンス認証で困ったことがありました。
↓の記事にまとめていますので、マザボの交換を検討されている方などよろしければお読みください。

■はじめに■

まず、僕がUHDBDと出会ったのは、「君の名は。」Blu-rayコレクターズ・エディションでした。

もともと新海誠監督の作品が好きで、本作も映画館で視聴しBDもコレクターエディションを購入しました。

当時使っていたノートパソコンはBD再生ができないものだったのでいつも通りPS4で再生しようと思っていました。

しかし、5枚組の中でPS4で見れないディスクがありました。

それがUHDBDの「君の名は。」本編

UHDBDを知らなかった僕は少し興味を持ち、色々調べていきました。

■UHDBDとは■

それではUHDBDについて少し書きます。
概要になりますので、詳しいことはほかの記事をご覧ください。

◇UHDBDとは◇
・通常のBlu-ray(以下BD)より容量が多いBDとして設計されている
・4KとHDRに対応(再生機器・出力機器(テレビやディスプレイ)も4K・HDRに対応している必要がある)
・BD対応機器との互換性はない(PS4、PS4Pro非対応)

とりあえずこんな感じだとお考え下さい

ほんとにざっくり書くとBDよりさらに映像がきれいだけど、対応した機器がないと再生できないよって感じでしょうか
DVDとBDの関係に近いですね

BDではあるけど新しい規格のディスクということです

■再生機器の選択肢■

では再生するのにどのような機器が必要なのか

幾つか上げていきましょう

◇UHDBD対応のBDプレイヤー◇

SONYやパナソニックなどから発売されています。
価格帯で2~3万円ほどで買えます。
もっと安いのもあるかもしれませんし、今後出てくるかと思われます。
普通に見るだけであればこれでいいです。
BDプレイヤーをお使いであれば買い替えもいいと思います。


◇Xbox ONE S/X◇

PS4はProも含めて対応してませんが、XboxOneSとXboxOneXはUHDBDに対応しています。
※XboxOneSのAll Digital Editionはディスクドライブを積んでおらずCDすら読み込めないので注意

価格帯も3万円あれば買えるので、ただのプレイヤーを買うよりお得かもしれません。
ゲームもできますし


◇PC◇

難易度高いです。
難しいというよりめんどくさいです

機材購入時に気を付ければならない点がいくつかあり、そこを間違えるとどう頑張っても再生不可
機材買い直しになります。

それでも、今回はPCでのUHDBD再生を目指して構築しています。

■PC要求性能■

それでは本題となるUHDBD再生環境について書いていきます。
僕自身PCいじりは素人ですので至らない点もあるかと思いますが、ご了承ください。

機材関係の要点をまとめていきます

◇ディスクドライブ◇

UHDBDに対応しているものを用意しなければなりません。
デフォルトでついているパソコンはあまりないと思われますので、新規購入となります。
1万円台半ばからあります。


◇PC本体(主にマザーボード)◇

PCの構成で一番気を付けなければならないのがマザーボード(以下マザボ)だと思います。

なんでマザーボード?グラフィックボード(以下グラボ)の間違いでは?
と思う人もいるかもしれませんが、現状UHDBDの映像出力はグラボからは行えません。
IntelSGX対応CPUでの出力しかできない(らしい)のです。

IntelSGXと書いている通りIntelのCPUでしか対応してません、、、とも断言はできないです
僕はIntelのみで考えていたため他のCPUについては調べていません。
もしIntel以外で組みたいと考えている人は、ご自身で調査してください。

とりあえずIntelSGX対応CPUでの構築を前提に話をしていきます。

また、信号はHDCP2.2で暗号化されているため対応の出力端子が必要です。
HDMI1.4以上、もしくはDisplayPort(以下DP)1.2以上でHDCP2.2に対応していることが条件です。

しかし、注意しなければいけません。
HDMI1.4ではHDCP2.2に対応していても4K30fpsまでしか出力できません。
ただ見るだけならいいかもしれませんが、高いクオリティで見るためのUHDBD
やっぱり4K60fpsで再生したい。
ということで今回の要求性能は4K60fps対応のHDMI2.0でHDCP2.2及びHDR対応とします。
※これだけでめんどくささ100倍です。再生だけでいいならHDMI1.4をお勧めします。

メモリは確か6GBが最低要求性能だったかと思います。
8GB以上あれば足りるのではないでしょうか。

◇ディスプレイ(ついでにケーブル)◇

当然ですがディスプレイとケーブルも対応のものを用意しなければいけません。
・4K
・HDR(必須ではない)
・HDCP2.2対応の入力

ここら辺は仕様書等をしっかり見て選べば問題ないです。

環境としてはこのくらいでしょうか。
ざっくりまとめます。

・UHDBD対応のディスクドライブ
・IntelSGX対応CPU
・HDMI1.4以上、もしくはDisplayPort(以下DP)1.2以上でHDCP2.2に対応のマザーボード
・対応のディスプレイ

では、実際に組んだ構成を書いていきます。

■PC環境構築■

◇ディスクドライブ◇

パイオニアのBDR-211JBK
1.5万円程度
UHDBD再生対応のソフトが付属

◇マザボ◇

CPU:i7-8700K
使っている人も多いかと思います。
性能も十分でしょう。

メモリ:32GB(8GB*4)
必要十分です。

マザボ:ASUS WS Z390 PRO
なぜこのマザボになったのかをつらつらと書きます。

もともと僕のPCにはASRockのZ370 Pro4が積んでありました。
今回BIOSの更新で吹っ飛んだやつです。
以前再生環境のチェックを行った際、こいつで引っ掛かりました。
※現在公式の仕様を見てみると「4K Ultra HD (UHD) 使用、HDMI ポート対応」と書かれています。
 、、、あれ?前回何で引っ掛かったんだ?もしかしてHDMIケーブルがダメだった!?

というわけで交換先を探すことになりました。
ATXで探したのですがHDMI2.0対応のマザボがないのなんの
結局ITXのマザボしか対応しているのなくないか?となり
グラボを棄ててITXでの構築を考えていた時に出会ったのがASUS WS Z390 PROです。

仕様を見てみると
・HDMI2.0(4K60fps)
・HDR対応
・HDCP2.2対応

完璧です。
求めていたものをすべて満たしています。

ATXのマザボでとうとう要求性能を満たしたマザボと出会いました。
CPUソケットも1151でi7-8700Kが載せられます。

即買おう!!と思いましたが
このマザボ高いです。
最安でも6.3万円超えてきます。
まともにPC環境組むの初めてだったのでこの程度でおじけづきます。

が、たまたま手元に臨時収入で得た17万円があります。

買うしかない!!と一大決心。

しかし、少しでも価格を抑えたいところ。
調べてみるとアメリカアマゾン(以下米アマ)のほうが安いとの情報を見つけ早速行ってみました。
アメリカからの送料込みで5.3万円ちょっと。確かに安い。

以前個人輸入してみようと思って作って、放置していた米アマのアカウントを使用し購入。

こうして理想のマザボを手に入れました。

日本のAmazon

アメリカのAmazon



◇ディスプレイ◇

JAPAN-NEXTのJN-VT4300UHD
安い4Kディスプレイ
性能はそこそこですが安いので買いました。
4K、フレッシュレート60Hz、HDCP2.2に対応しています。
4万円ほど


◇その他パーツ◇
UHDBD再生には関係ないですが、積んでいる物を書いておきます。
・Cドライブ:SSD500GB
・Dドライブ:HDD3TB
・グラボ:NVIDIA GeForce GTX1070Ti 8GB
・キャプチャーボード:avermedia Live Gamer 4K - GC573

以上の構成でPCを組みます。

■UHDBD再生■

では、実際にUHDBDの再生が叶ったのかというと、、、

まだ、マザボが届いてません(2020年2月26日現在)

昨日購入し、到着まで1週間ほどかかります。
現在は無事輸送されることを願っています。

マザボの交換はPCを購入したドスパラでお願いしています。
店舗が近くにあってよかった。

PCが組み終わり次第、再生テストを行いますので、また改めて報告いたします。

■さいごに■

今回はPCでUHDBD再生環境を組むということで、書かせていただきました。
自分が調べたなかで注意しなければいけないことをまとめていますので、UHDBD再生をPCでしたい人の参考になればと思います。

自分が一番苦労したのはマザボについてなのですが、ATXではなくITXで組むとなると難易度はぐっと下がります。
グラボも不要なので、そんなに苦労せず組めるのではないでしょうか。

WS Z390 PROは僕にとって救世主でした。メシア。
※イエス・キリストのイエスは「イエースース」の慣用的日本語表記らしいです。「イエースース」と「ASUS(エイスース)」響きが似ていますね。

同マザボの購入を検討されている方は、結果報告をお待ちいただければなと思います。

再生だけするならばプレイヤーやXBoxを買ったほうが早くて安くて確実です。
それでも、PCでやりたいという方がいればチャレンジしてみてください。

早く君の名は。を高画質視聴したいです。
天気の子のBDも予約してます。
もちろんBlu-rayコレクターズ・エディションをね。

それではまた

〜2020/9/22 追記〜

■はじめに■

ご無沙汰しております。からし屋です。
沢山のアクセスありがとうございます。
PCでのUHDBD再生に興味がある人が沢山いると知り、仲間が増えたようで嬉しく感じています。
長らくお待たせしていました、再生環境構築の結果について報告させて戴きます。
よろしくお願いします。

■使用機材の変更■


諸事情により、記事内の機材から変更があったので載せておきます。

◇ディスプレイ◇
ASUS VA32UQ

ASUS 4K UHD HDR10対応31.5インチ モニターディスプレイVA32UQ 広視野角DCI-P3 HDMI 2ポート ブルーライト軽減 フリッカーフリー スピーカー内蔵3年保証

ASUSの4Kディスプレイ
価格はそこそこで、PCモニタとしては使いやすい31.5インチのディスプレイ
脚もしっかりしていてなかなか良い品です。
マザボを購入して以来、ASUS製品に惹かれており、現在はこのディスプレイを使用しています。

◇無線LAN◇
TP-Link WiFi ワイヤレス アダプター

TP-Link WiFi ワイヤレス アダプター 無線LAN Wi-Fi6 PCI-Express Bluetooth 2402 + 574Mbps Archer TX3000e

増設した無線LANアダプターです。
UHDBD再生には関係ないです。
WS Z390 PROには無線LANが非搭載なので、追加しました。
インターネット接続よりもモバイルホットスポットやBluetooth機器の接続をメインに使用しています。

以上の点が以前からの変更点となります。
ディスプレイに関してはUHDBD再生が出来なかったからではなく、利便性を求めて一回り小さいものにしました。
JAPAN-NEXTのJN-VT4300UHDでの再生テストをしてほしい人がいたら、コメントのほうにお願いします。

■結果報告■


お待たせしました。

マザボの個人輸入、ライセンス認証など、色々とありましたが、先日ようやくUHDBD再生を試すことができました。

先に結果を言ってしまうと、PCでのUHDBD再生は「出来ました」。

念願だった「君の名は。」を4K60fpsで視聴することができました。

ありがとうございます。

画質と映像美が合わさって、感動の体験ができました。

長い道のりでしたが、やってきた甲斐があったというものです。

しかし、再生に際して一箇所つまづいた点があったので、その解説を書いていきます。

◇WS Z390 PROとIntel SGX◇

UHDBD再生にIntelSGXが必要という話をしました。
マザーボードを交換したため、BIOSからIntelSGXの設定をする必要があります。
BIOSを開いて検索でIntelSGXの項目を探すとすぐ出てきました。
設定を「Enbled」にすれば設定完了!と思ったのですが、設定の中に「Enbled」がありません
一瞬焦りました
このマザボじゃダメなのかと
しかし、「SoftwareControl」という設定があったので「これかな?」と思い設定変更

UHDBD再生環境のチェックに使っているPioneerの「Ultra HD Blu-rayアドバイザーツール」でチェックしてみます。
IntelSGXが不可になっています。
やっぱりダメなの!?とまた焦りましたが、落ち着いて考えます。
設定は「SoftwareControl」
チェック用ツールでダメでも、再生ソフトからならIntelSGX使えるんじゃないかと
他の項目が可になっているのを確認して、再生に使っているPower DVD14(UHDBDドライブに付属)を起動

君の名は。コレクターズエディションに入っているUHDBDを再生してみると

動いた!
めっちゃ綺麗!

というわけで再生ができました。

自分の認識としてですが、「SoftwareControl 」の設定ってiPhoneのGPSの設定などである「App使用中は許可」みたいなものなのかなと
チェックツールから見ると使えないようになってるけど、再生ソフトでは使える
みたいな感じなのかなと思います。

知識がない人間からするとよく分からなくて混乱しますね。
しかし、なんとか再生までこぎつけられたというお話しでした。
同マザボを購入する方、した方で僕みたいな素人の方は注意が必要かもしれません。

■おわりに■

ここまで読んでくださった方、お付き合いくださりありがとうございます。
追記前に読まれた方、中途半端なところで止まったままにしてしまい申し訳ありませんでした。
私の方では、無事UHDBDを再生・視聴することができました。
PCでのUHDBD再生に興味がある方の参考に少しでもなれたなら嬉しく思います。
もっと詳しい情報が欲しかった方には、物足りない内容になったかもしれません。
僕なりにUHDBD再生を実現させた軌跡として、読んでいただければ幸いです。

最後に、UHDBD再生にあたって僕とは違う選択肢を選ぶ人もいるかと思うので、環境構築についてif話をつらつらと書いていきます。

◇マザボの選定について◇
今回の環境構築にあたりこだわった点としてマザボがATXであるというのがあります。
今後の拡張性など考えてなのですが、ITXのマザボも視野に入れるとグッと選択肢は広まります。
一例としてですが、ASRockの「fatal1ty z370 gaming-itx/ac」で、UHDBDが再生できているというコメントをTwitterでいただきました。
今回購入したマザボより入手しやすくかつ安価です。
僕が調べた中でも、性能を満たしているITXのマザボはいくつかありました。
性能面や金銭面で自分に合ったマザボを探して見てください。
パーツを探すのも楽しみの一つですね。

◇ PS5について◇
PS4がUHDBDに対応してないことは書きましたが、僕がもたもたしてる間にPS5の予約が開始しました。
そして、ディスクドライブはUHDBD仕様になっているようです。
UHDBD再生環境の選択肢が増えたわけですね。
PCでの再生に挑戦する人が減りそうなニュースで少し残念ですが、単純に再生環境が欲しい方には良いのではないでしょうか。
しかし、2020/9/22現在は予約自体が困難な状況であり、可能であっても高騰した価格でという状況でもあります。
Xboxの方が安価で購入もしやすい事も考えると、結局ゲーム機としての性能とコンテンツが選択のキーになるのかなと思います。

この記事を含めUHDBD再生に関する情報も前より出てきているとは思うので、興味がある方は是非PCでトライして欲しいなと思います。
もちろん自己責任で。

僕の好きな新海誠監督の作品以外でも、映像美に高い評価を得ているコンテンツも増えていると思うので、より良い環境でコンテンツを楽しめるよう準備していきたいですね。

もし、僕と同じようにPCでUHDBDの再生をした人がいれば、コメントでPC構成など教えてほしいです!!(もっと安価にできる方法などあれば是非)

また、記事の感想やご質問などあればどしどしコメントください!!

お待ちしております!!

最後の最後にひとこと

大変だけどやってよかった!

それではまた

■おまけ(再生機器比較)■

超ざっくり金額比較

UHDBDプレイヤー : 2.5万円程

XboxOneS : 3.3万円程
※中古品だと2.3万円程

PS5 : 5.5万円程(定価計算)

PCパーツ購入 : 計6.8万円程
・ディスクドライブ : 1.5万円程
・マザボ : 5.3万円程
※マザボはWS Z390 PROの場合(物によっては3万円を切ると思います)
※マシンによってはメモリ増設などが必要な場合もある為、あくまで目安です。
※マザボの交換等をショップに依頼する場合、別途工賃が発生します。

最安 : プレイヤーもしくは中古XboxOneS
個人的おすすめ : PC

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