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「片貝まつり」から学ぶ『願うことの大切さ』

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◯◯から学ぶ●●
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『◯◯から学ぶ●●』と題して、毎週水曜日に更新しています。

僕が好きな本やマンガ、映画や音楽、参加したイベントなどから学んだことを綴っていきます!

さて!

今回取り上げるのは、毎年9月9日10日に行われる、新潟県小千谷市片貝町(おぢやしかたかいまち)の【片貝まつり】というお祭りです!

片貝まつりは地元・浅原神社の「秋季例大祭」の俗称で、日本で最初に「正三尺玉」「正四尺玉」を打ち上げたことで知られ、2日間で約15000発の花火が打ち上げられる。

個人や家族、企業団体それぞれが願いを込めた花火を打ち上げ、それらを浅原神社に奉納するという『奉納煙火』です。

さっそく深堀りしていきましょー!

■花火に願いを込めて神様に奉納する

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僕はこの花火が行われる小千谷市のお隣、長岡市に住んでいるのですが、今回初めて浅原神社へ行き、境内で花火を観覧しました。

まず驚いたのが、打ち上がる花火との『距離感』

・・・近い!!!

花火の打ち上げは、神社裏手側の丘の上から。

神社横の小高い場所が観覧場所になっており、そこに腰を下ろして花火を見上げます。

その近さと、音が山で反響し重厚感が増して、迫力満点の光景でした(^^)

そしていざ花火が始まると、1つ1つの演目が打ち上がる前に会場内で響き渡る『アナウンス』に、心を揺さぶられます。

この花火を打ち上げるのは「どこの誰」なのか。

この花火にはどんな「願い」がこめられていて、「誰のために」「何のために」打ち上げるのか。

こういった想いを、情緒溢れるアナウンスで丁寧に伝えてくれるのですね(^^)

今回は、今まで40年間アナウンスを担当していた方から代替わりしてその一発目ということで、新しいアナウンサーの方も、大変緊張しているご様子でした。

途中で声が枯れたり、少し噛んでしまったりしていましたが、会場内から励ましの声が返ってきたり、温かな雰囲気でしたね♪

40年間愛され続けてきた先代の、その重みを背負って挑戦する姿勢が素敵でした!

・・・アナウンスの一例としては、

「祝・初孫誕生。○○ちゃん生まれてきてくれてありがとう。✕✕家様奉納。10合1発。尺。打ち上げ開始でございます!」

このように、家族単位や個人で花火を奉納し、それぞれに込められた願いを「花火を観る」という形で、会場内の人々と共有します。

中には、「結婚しよう」というメッセージでハートの花火を打ち上げていた方もいました(^^)

会社の社長さんが、社員の健康を願い花火を打ち上げるケースもありましたね!

いわゆる「スポンサー」や「提供」ではなく、「願い」や「想い」が重視されているのが特徴です。

また、『追善供養』という形で打ち上がる花火もたくさんあります。

「去年は一緒に花火を観れていたけれど、今年は空から観てね。ありがとう。」

このような想いを込めて、花火を打ち上げる方もいました。

こういったアナウンスは、花火が打ち上がる前に、泣けてしまいます。

花火を打ち上げる方それぞれに、それぞれの事情があるはず。

細かいことは分からないけれど、「自分がもしその立場なら」と想像し、共感することで、想いを共有することができますね(;_;)

・・・冒頭で申し上げた通り、これらの花火は『奉納煙火』です。

神社でお賽銭を投げ入れ、願いを込め祈りを捧げるように、打ち上げる花火に願いを込めて、神様に捧げる。

花火は儚く散っていくけれど、あれだけ壮大なものを打ち上げる過程で、それぞれの想いはより深まっていくはずですよね。

その願いは、皆の結束をより強くしていくはずです。

(還暦祝で打ち上がった豪華な特大スターマイン)

■地元の熱が周りへ轟く

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この片貝まつりは何といっても、浅原神社やその周辺の森に祀された神様のため、そして地元の方が盛り上がるためのお祭りなのですね。

人口4000人に満たない町で、その数は年々減っていくし、少子化も進む。

しかし、高校を卒業して県外へ出ていく人も多い中で、この祭りの時期だけは、地元へ必ず帰ってくる。

成人や還暦、厄年など、人生の節目を迎えた地元の方々が主役となり、各自でお金を出し合って花火を上げたり、門出をお祝いします。

地元の片貝中学校を卒業すると同時に「同級会」が結成され、そういった「会」単位で大きな花火を打ち上げる。

日中は「屋台」と呼ばれる山車を引きながら町内を練り歩き、観覧席の中にある「御立台」で、自分たちが打ち上げる花火を見届けるんですね。

まつり当日、浅原神社の周囲には出店がたくさんあり、人もごった返している中で同級会の屋台が走り回っていたりと、大変にぎやかです(^^)

周辺に住む地元の方々も、家の前にゴザを引いて大勢の家族でワイワイとしていたり、和やかな雰囲気が伝わってきます♪

・・・こうして代々受け継いできた行事が、「去年よりも良い花火を上げよう!」とそれぞれの想いを胸に、年々盛り上がりを増していく。

花火の質を向上し続け、想いを絶やさず願いを込めていった結果、その地元の『熱』が新潟県中や県外にまで轟き、「一度でいいから観てみたい!」という気持ちを呼び起こすのですね。

岡山や京都などの県外に住む方が、花火を奉納するというケースも実際にありました(^^)

これってスゴイことですよね!!

(フィナーレを飾る「正四尺玉」)

■【さいごに】思い出が想いを育み新たな願いとなる

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片貝は長岡からそう遠くないですし、花火がスゴイ!ということは知っていましたが、これだけ熱い想いがこもっているお祭りだということは、今まで知りませんでした。

今回、改めて片貝のことについて知ろうと思ったのは、僕のおばあちゃんの影響が大きいです。

おばあちゃんは片貝の隣町・来迎寺という場所に家があって、今は長岡の施設で暮らしている。

昨年におじいちゃんが亡くなって独り身で過ごすのは難しいので、施設に入った。

そのおばあちゃんと話した時に、片貝の思い出やおじいちゃんのことを話してくれたので、自分の目で観てみたい、もっと知りたいと思ったのですね。

・・・ですので、これを機におばあちゃんと思い出を共有してこようと思います(^^)

動画もバッチリ撮ったし、世代や時代が異なっていても、片貝の花火という「同じ光景を観たこと」で、思いを共有できる。

これが、僕にとってはとても大切なことです。

今後おばあちゃんの思い出話を聞いた際に、より鮮明にその光景をイメージすることができるはずなので(^^)

「僕が行った時はこうだったよー」と、なかなか直接花火を観に行くことは難しいおばあちゃんに、現状を伝えることもできますね!

・・・願いのこもった花火を観ることで、想いを共有することができる。

また、思い出を語り継ぐことで、新たな想いを生み出すこともできる。

その想いが、また新たな願いを作る。

こういった、温かな連鎖を育むための『種火』に火を灯してくれるような、素敵な花火でした。

この想いを、今後どう行動に移していくのかが大切ですね(^^)

・・・そんなことを学んだお祭りでした!

以上!読んで頂きありがとうございます!!!

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