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変人のいない遊川ドラマは新鮮ね『アイのない恋人たち』

遊川和彦脚本で群像劇がきた!驚き。

遊川和彦といえば変人ドラマ。変人ドラマと言えば遊川和彦である。女王の教室、家政婦のミタ、過保護のカホコ、真ん中に奇天烈キャラを置いて目を離せなくして、不穏で引っ張り高視聴率を叩き出す!のイメージがとにかく強い。引っ張りも上手いし変人も面白いから観るけれども、個人的にはあまり作風としては好きではなかったりします。引っ張られた結論になんとなくがっかりすることが多いのもあり、遊川脚本と聞くとなんとなく「見えた」として敬遠することが多いのですが、今回だいぶ趣向の違うものがやってきた!

方向性としては『いつ恋』とかに近いかな。かなりリアリティに寄せた、人生的に冴え渡りはしていない男女が沢山出てくるタイプの作品。多少のずれはあるかもだけど、アラサー男女のリアリティとしては割と受け入れやすい世界観だった気がする。結局どうしても恋愛をさせるのね?という突っ込みはありつつも、成海璃子があくまで自分自身の欲求として「私は愛し愛されたい。」と低い声で真っ直ぐに言う姿はなんかしびれるものがあって良かった。

中川大志、じゃない、福士蒼汰の「顔はいいので適当な相手には困らないがいまいちな人生やってる男」像も結構良かったな。関係ないけど中川大志と福士蒼汰って本当に似ているのに福士蒼汰は見てると好きになっちゃう!とは思わないな?なんの違いだろう。気になる。なんなら声も似てるよね?

えっとなんでしたっけ。ああ、あと、佐々木希は、本当に、本田翼ですよね……色んな意味で。てか名前も似てない?ああいう役柄は似合っているし、全然、いいけどね!でも本当に、同じですよね。なにせ、ふたりともおきれい……。

遊川脚本が得意技を出さずに描くのがどういう世界なのか気になっているので追いたい。はっきり言って通常運転の遊川ドラマのほうが絶対に数字は取れると思うのだけど、局側がそれをしなくてもOKとしたのも意外だし、どうなるんだろう?でも全員のキャラクターが一話でちゃんと違和感なくくっきりしているのは流石だなと思うので先の展開に期待!結果的に恋愛と別軸に動いてくれたほうが面白そうとは個人的に思うけど、どうでしょうか。

dev59

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