きちんとお別れしました。


彼氏に「別れたい」と言われてから泣き縋り、
1ヶ月距離を置こうと決めていた期限の日。

Xデーがやってきた。

その日はスマホを握りしめて、
仕事なんて全く手につかなかった。

でもその日、スマホが鳴ることはなかった。

うっすら予感していた、
「連絡来ないかも」という考えが、
まさか本当に現実になるとは思わなかった。

その日の夜は、なんだか彼に呆れて冷めてしまい、
穏やかな気持ちで眠りについた。

(と言いながら、24時までは「今日」なので、
いつ電話が鳴っても出れるように、枕元にスマホを置いて寝ていたのだが)

次の日、自分の中できちんと区切りをつけないと前に進めないと思い、
「自分からは絶対連絡しない」という決意を簡単に破って、朝LINEを送った。

仕事が終わったと思われる時間。
既読がつき、彼から返信が来た。

「やっぱり気持ちは変わらないから、別れよう。」

分かっていたけど、やっぱりしんどかった。

そして最後のお願いとして、電話をさせてほしいと頼んだ。

こうして、彼と最後に話した。

電話口の彼は、わたしの知ってる彼ではなかった。

優しくて、ユーモアがあって、わたしのことを考えてくれて、たくさん質問してくれる彼は、もういなかった。

飲み会の途中のトイレからかけてきた時点で、わたしと話すつもりがないことは分かったし、
最後までそうやって相手の気持ちを考えずに逃げるんだな、と思った。

会話もずっと冷たいし、
この1ヶ月間、彼は何も考えていなかったし、
わたしの話も聞き流すし、
そんな態度の彼と話をしていたら、「この人とまた付き合いたい」とは微塵も思わなかった。

話してることすら、嫌になってきた。

でも、わたしは別れるために2つ条件を提示した。

1.友だちになろう
2.最後に会ってお別れしよう

1は、別にいいけど…と受け入れてくれた。
友達にも親にも、別れたらキッパリ縁を切りなさいと言われてきたが、ここだけは譲れなかった。

いくら今後連絡を取らないとしても、
わたしの性格上、相手が誰であっても誰かとバッサリ縁を切るということが本当に苦手で、耐え難いことだから。
それが彼氏という存在なら、なおさら辛い。

彼の電話越しの態度を考えると、もう連絡したいとはほとんど思わないけれど、これがわたしのできる一番納得してお別れする方法だった。


2は、断固拒否された。
お互いの家に置いている荷物を渡すことをサブ目的に提案したが、それは捨てておいてほしいし、返してほしい荷物があるなら送ると言われた。

結局、今の彼と会っても傷つくだけだと思い、わたしが折れてお互いの荷物は捨てることになった。

ちなみに彼は、うちに置いてある荷物が何かも覚えてなかったし、わたしが彼の家に置いていた荷物も把握してなかった。

電話を切った後、なぜだか涙が止まらなかった。

未練は全くない。
彼への愛情も、もう全然ない。

だけど、なんだろう。

今までの楽しかった思い出とのギャップ
大好きだった彼の態度の変わり方への戸惑い
最低な別れ方をされた彼への憤り
わたしを蔑ろにする彼の態度への傷つき
彼氏という存在がいなくなったことへの喪失感
結婚という未来が遠くなった絶望感
短期間でお互いをよく知る前に別れた悔しさ
彼の本性を見抜けなかった自分への呆れ

一つの感情では表しきれない。
複雑な気持ちが交差して、ぐちゃぐちゃになって泣いた。

泣きじゃくった。
大泣きして、友人や母に電話をして、とにかく心を落ち着かせることで精一杯だった。

「ごめんね、もう強く生きるよ!」
と無理に笑うわたしに、
「笑わなくていいんだよ、今は泣いてたらいいんだよ、強がらなくていいんだよ」
と声をかけてくれた友人の言葉に、さらに涙を重ねた。

泣きじゃくった後は、いつも眠くなる。
目を真っ赤に腫らして、赤子のように眠りに落ちた。

今日もまだ元気はない。

仕事が手につかないので全く生産性の低い1日を過ごしているが、仕事をしていないと余計なことを考えてしまうので無理矢理パソコンに向かっている。


もうしばらく恋愛はこりごりだ。

誰かを本気で好きになったら、その分傷つくだけ。
そんな恋愛を繰り返してきて、今度こそ大丈夫、安定した関係の相手だと思っていてもこれ。

でも、次の恋愛をしないと心が持たなそう。

こんな矛盾したモヤモヤした気持ちを抱えて、また今日からの日々を過ごしていかないといけないなんて、人生はなんて酷なんだろう。

楽しくて充実した仕事があって、
温かい友人や親がいて、
趣味の旅行もたくさんしていて、

自分を形成する要素が100あるとしたら、99がうまくいってても、たった1つのピース、恋愛で傷ついただけで、こんなにもわたしという100のパズルが全部崩れるくらいには、わたしにとって恋愛のピースが大きいことを痛感した。

こんなに恋愛に依存する人間じゃなかったのに。

こうしてとりとめもなくnoteに気持ちを綴ることで、なんとか息をして、今日という日を終えようとしている。

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