#3 抗うつ薬が合わない 

イフェクサーという抗うつ薬を処方してもらい、飲み始めたけれど、結果からいうと、合わなかった。

医師の話では、
「2、3週間ほどかけて徐々によくなっていくけれど、人によっては合わない人もいるので、そのときは遠慮なく診察に来てください。」ということだった。

「これで、ましになるの?この一粒で?人類の発展!医療!すごい!」

そう思っていたが、現実は甘くなかった。


飲み始めは、変わったところはなかったが、1時間ほどすると、謎のハイテンションになった。
その日は雨の日だったが、部屋から外の降っている雨を見て、ありえないくらい笑っていた。

面白すぎる!なんで雨を見てこんなに面白いの!すごいわ!雨が降ってるわ!

何かおかしい気もすると思いながら、飲んだ薬も吐き出せないので、そのまま過ごしていた。

飲み始めて半日くらいすると、手足がしびれて、口周りがこわばり、とてつもない不安感におそわれた。
身体を動かしたくても、うまく動かせず、感覚が鈍くなっていた。怖すぎて、涙も出る。
「どうして?元気になりたくて、飲んでるんだよ?」と、ベッドで毛布を抱きしめていた。


パニック発作とは違う感覚で「これ、副作用なんじゃ?というより、薬が合ってない?」と思い、心療内科に電話したところ、服用を中止してくださいということで、2週間分もらったイフェクサーだったが、飲めたのは1粒だった。ごめんね、と思った。私には、あなたを使いこなせないらしい。
翌日の服用分はやめて、心療内科に改めて電話して診察の予約をとった。

診察で医師と話したところ「アルコール弱いですか?」
と聞かれた。
私は、「とても弱いですね。お酒は飲めません。消毒用アルコールもかぶれます。」と伝えた。

医師は、「抗うつ薬は、脳に対してアルコールと似たような作用をするので、もしかしたらあなたの体質上、そういった反応が出たのかもしれません。服用は中止して、治療の方向を考え直しましょう。」ということだった。

ということで、抗うつ薬が全般使えないらしいので、どうしようかと思った。
「これで、少しずつよくなるんだー!」なんて思ってたのが、少しバカみたいに思えてきた。そんなことはないのだけど、ほんの少しほんの少しだけ、ね。

医師からは、不眠に対しては眠剤で、パニック障害に対しては、頓服薬としてロラゼパムを使用してみようと伝えられたので、そうすることにした。
右も左も何もわからないので、試すしかないと思った。

また、少し泣きながら、家に帰った。
ほんと、陸だけど溺れてるみたいな生活してるな、うまく息できるようになるかな?とか思っていた。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?