パラレルワールド-星の記憶-1-17

PW⑰【入院】


ピッコン♪

「おい承太郎!今日試験なのにしずくちゃん学校来てないって」


ピッコン♪

「昨日高熱が出て入院したらしいぞ!」

「まじか、あいつ何やってんだ」


ピッコン♪

「茜ちゃん今日帰りにお見舞い行くって、
承太郎も行くだろ?」

「あぁ・・・」
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「司くん、承太郎くん!」
病院の前で待ち合わせた。


受付へ行ってみると
今は面会が難しいかもしれないと言われたが
病室へ行ってみた。

ちょうど母親が病室から出てくるところだった。


「あっ茜ちゃん、お見舞いに来てくれたの?
あらあなたも」

「どうも・・・」
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「せっかく来てくれたのにごめんね
まだ熱があって、意識が戻ってないの

熱が下がれば大丈夫だってお医者さまがいってるから心配しないでね。」

「そうなんですね・・・じゃぁまた来ますね」


ポチはどこだ!ポチは何かわんないのか!!

ポチも病室から出てきたが俺は会話できない

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仕方なく病院を出た。

するといきなり司が俺の胸倉をつかんで

「承太郎お前のせいだなっ!
どうせあれだろ?
柚希ちゃんに気を使ってもう会えないとかいったんだろっ!」


「お前みてたのか・・・」


「お前みてたのか?じゃねーだろっ!
見なくたってわかるわっ
何年の付き合いだと思ってるんだよ!

女心がわからないからそうやって人を傷つけるんだよ!お前は

わかってんのか!!!」
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そうだ爺さんのところに・・・
「あぁ・・・悪い俺行くわ」

司が何言ってたのか
全然頭にはいらなかった。


「・・・あいつ言い返さなかったな、
俺言い過ぎたか?

今まで溜まってもの全部吐き出しちゃったけど・・・」


「ていうか司くんのこと全然見えてない感じだったね。

承太郎くんなりに責任感じてるんじゃないかな?」
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「山田さん!すみません!!今日はこの後大丈夫ですか?」
「あっはい、特に予定は・・・」

「急いで爺さんのところへお願いします!」
「はい。かしこまりました。」

爺さんの家に向かった。
あそこに行けばポチとも会話が出きる。


「爺さんはいるかっ!」
慌ただしく食堂の扉を開いた。


「血相変えてどうした承太郎」

「ポチは?」

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「今食事中じゃ、わしの部屋で待っておれ」

「・・・すみません」


爺さんの部屋へ行くとポチがいた。

「おい!あいつは大丈夫なのか?!」


「大丈夫だろきっと、お前の言葉に反応して
思い出してるのだきっと
随分ひどい事言ってたからなぁ」


「・・・」


「待たせたな承太郎」
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「なるほどそれで、
責任を感じてここへ来たのかい」

「・・・」

「さっきも言ったが、承太郎殿の影響でしずくは思い出すのかもしれない」


「とりあえずは様子をみるしかないかのう」


「しずくが思い出せば事が動き出す。
仲間も見つけやすくなるはずだ」


「わかりました。
すみません急に押し掛けて」
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何もできずひとまずかえって来た

家に着くと柚希にあった。


「おまえ、この間狼の話してたよなっ」

「あぁうん」

「それってあいつ・・・綾瀬しずくとのことを思い出したってことか?」

「もしかしてわたしと承太郎は兄妹でしずくちゃんと三人子供の頃から一緒に育ったってはなし?承太郎も見たの?あの夢」

「あぁ」
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「あれってもしかして前世ってことなの?」

「よくわからないが・・・俺たちは『あの星』って言っている」

「俺たちって・・・」

「あぁうちの爺さんも記憶があるみたいなんだ・・・

俺たちの叔父にあたる」

「へ~なんか面白い~わたしたち前世の記憶を持ってるってことなの?」

「そんな面白話じゃね~よ!
俺らをいれてあの星の人間が12人いるらしいあと8人探さないといけなんだ」

「なんで?」
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「わからね~それを知るにも残り8人集めないとならないのかもしれない」

「どうするの?探すの?」

「いやっ、あいつに関係する人間だから、
探すというより
あいつに影響されて覚醒するらしい」

「ふうん・・・何か手伝えることはある?」

「取り敢えず思い出した事があったら
俺に教えろ!」

「わかった!」

「じぁあなっ」
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なにかが引っ掛かるな・・・

昨日爺さんのところへ行ったときもそうだ・・・

あいつのと接触してあいつに変化があると思い出すとしたら
うちの爺さんは?

爺さんとポチが一緒に居ることにも少し違和感を感じる・・・

実は昨日爺さんたちには言わなかったことがある。

『あの星』で俺は爺さんの事を憎んでいた。

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