パラレルワールド-星の記憶-1-15

PW⑮【期末試験前日】

一週間前、
今日から毎日会えるなんて幸せ~!
って思っていたら、
もう明日はいよいよ期末試験!


ということは当たり前のように承太郎くんに会えるのは今日で終わりか・・・
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「お前宿題ちゃんとやったか?」


「もちろん。承太郎くんのお陰でちゃんと理解できるようになった!」


「あとは今まで伝えたポイントだけ抑えてあれば大丈夫だと思うから。

今日はそれをおさらして終わりだな。」


「すごい助かった~
ありがとう承太郎くん!」
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「柚希にお前のその能天気さが少しはあればいいだけどなっ!」

「柚希ちゃん?」


「昔はもっと活発だったんだけどな」

「そうなんだ・・・」

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「5才くらいの頃、山にハイキングに行って

そこで柚希がすっげーきれいな木を見つけて
崖を降りて近くまで行こうとしたんだぜ

最初の一歩で滑ったから、俺が止めたけど

そういえばあの時、もう一人の女の子が
どんどん下りてっちゃったけな~」


「!!もしかして、その子崖の下まで落ちなかった?で大騒ぎになったんじゃない?」

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「あぁ確か大騒ぎになってたな」


「それわたし!そっか~あの子たちって
承太郎くんと柚希ちゃんだったんだ~」


やっぱり運命なんじゃん!


「お前何ににやけてんだ」

「・・・なんでもない」

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「てことは、お前の親父さんはうちの会社の社員てことか?」


「えっ?承太郎くんのお父さんの会社?
真壁コーポレーション?そうだったの!?」


「そうみたいだなっ。
そんなことより続き・・・」

へぇ~そうだったんだ。

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「よしっ!これで俺の仕事は終わった。
これ以上責任は持てないからなっ!」

「大丈夫だってありがとう。」


「で悪いが、今日でお前にあうのも
終わりにしたい。」


「えっ・・・なんで今そんなこと言うかな」

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「仲間とか言われても、俺はわからない
それに俺は柚希の側にいてやりたい」

「えっ・・・」


試験前にしかも告白もしてないのに
なんでふられてるのわたし・・・


泣くつもりなんてなかったけど
涙があふれて止められなかった。

「泣かれても困る・・・」

「泣いてないっ!」

強がってみた。
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気まずい中、今日もちゃんと家まで送ってくれた。家までの道のりわたしたちは珍しく無言だった。

っていうかわたしがしゃべらなければ
彼は結構無口だ。

何故か今日はおちゃらけることもできないくらい全身がだるかった。

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「ありがとう」

「あぁ。がんばれ。じゃっ!」


彼の後ろ姿を見送った

「いやだから、このままあえなくなるのはいやだから」

と言ってみたけどその声は届いてなかった。


なんだろうあまりの衝撃で頭がぼーとする。
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「ただいま」

「お帰りなさい」

ママが迎えてくれた。
わたしはそのままママの胸の中に倒れこんでしまった。

「きゃ~しずくちゃんどうしたの大丈夫?
ま~すごい熱。パパちょっと来て~」


ママの叫んでいる声を遠くに聞きながら
わたしはそのまま意識がなくなった。
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