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カイン推しが1周年記念イベント『きみに花を、空に魔法を』について萌え語りをしてみた。

どうも、久しぶりの萌え語りです。あんまりにも今回のイベストが素晴らしすぎて、感想を書きなぐってみることにしました。毎度お馴染み、カイン推し視点から見たイベスト感想になります。もちろん他のキャラも語りたいと思いますが、カイン中心になってしまうのは許してください。よろしくお願いします。
あ、当たり前のようにネタバレ注意です。ちゃんとイベストを読んでからにしてください。

まずは。

限定エピソードになるスポットエピ。

ここでは東西南北と中央のメンバーで別れて敵と対峙することになる。カインマジでかっこよかった!!まさかとは思うが……ここがカインの一番の活躍じゃないのか?(そうである)
全て読み終わった今、よくよく思えば中央だけ戦闘シーンがちゃんとしていた……。(そういうことか)

いや、もう見えないのにそれを悟られまいと相手を挑発するカイン最高だった。

相手がオズやミスラ程強い魔法使いならば、挑発して怒らせた時点でカインは死ぬ。もちろん恐怖を抱かない訳では無い。犬バラッドの時には恐怖に抗いながら立ち上がるカインの姿があった。奥歯を噛み締め、足を震わせながら、世界最強の魔王でさえも真正面に立ち向かえる。
私はそんなカインが好きだし、だからこそカイン視点の戦闘を見られるのは最高だった。

分かってはいたが、

こいつ、戦闘慣れしてる!

どうか、これを読んでるあなたがカイン推しじゃ無くても、イベストで描かれなかったカインの戦闘中のカッコ良さを心に留めて欲しい。これは、私の願いだ。

中央以外。他のスポットエピでは、ネロの優しさが見れてほっこりした。
オーエンのいばらに対するトラウマの伏線と、オーエンを心配するブラッドリー。
北は愛称のくだりがめちゃくちゃ面白かった。
もちろん西も好きだ。西に現れる魔女スカーレットのキャラが生き生きしていたのと、ラスティカの表現がなんだか優雅で、緊張も笑いに変えてしまう。
「丈夫な魚と、ほほほと笑うご婦人は見た?」

流石西の魔法使いだ……。カインたち、因縁コンビと師弟コンビが戦うのはそのほほほと笑うご婦人だし、彼女が一番敵の中で印象的だった。
……ていうか、因縁がイベスト上一番やばいから師弟といい、スカーレットといい西の陽気な魔法使いで固められたのでは!?(勝手な推測です)
ありがとうラスティカ、クロエ。スカーレットも大好きだよ。

そして、南は魔女をオズだと勘違いしているフィガロが面白かった。やっぱり南は安心する。
スポットエピでは五つの国での特色がよく出ていて、「そうそう、まほやくといえばコレコレ」という気持ちにさせられた。

普段のイベストでは、国のメンバーで行動することが多いからだ。よって、よく見るキャラ同士の絡みも、国ごとの絡みが主となる。……今回のイベストもそうだと思っていた。けれども違った。
それは偶然なのか、必然なのか……。もちろん、製作者側は意図的だったのは丸わかりだが。

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はい。前置きはここまでにして

今回のイベストの話

はい!!まさかの称号コンビで戦闘!

なんだこれは……!!どこの称号コンビもかっこいい!

やっぱり一番絆が強いのは称号コンビになるのだろう。ここぞとばかりに国境を越えて、称号コンビの絆を重点的に描写してくれている。

これには胸が熱くなる。シーンがすぐに移り変わるようなストーリー展開だが、興味が無いところなんてない。みんなかっこいい。みんなを思って胸が痛くなる。
だから「頑張って!」と応援し、作中の賢者のように何も出来ないまんま見ているだけの自分を歯がゆく感じてしまう。せめて自分も戦力になれたら……そんな読み手の心情とシンクロさせるように、賢者は今回敵に囚われ「みんなの戦闘を見ているだけ」のポジションにされてしまった。賢者に感情移入をさせることをわかっていらっしゃる。やばい。凄い。

さて、称号コンビ同士が固まって行われている戦闘だが、ここで少しまとめたい。正直、初見では情報量の多さに把握が出来なかったところもある。私は二回目で漸く落ち着いて全ての流れと状況の把握ができた。

バジリスク、シアンVS愛憎、元相棒
リヴァイアサン、バイオレットVS縁ある二人、年長者
ミノタウロス、ビリジアンVS幼馴染、仲良し

主に魔物と戦っているのはこのみっつである。
そして。

城内で賢者救出を目的とする強い絆、主従(後にオーレオリンが邪魔をする)
城外で中に入ることを目的とする因縁、師弟(スカーレットが邪魔をする)

ここのふたつの目的は、あくまで敵を倒すことではない。明確に魔物がいた上みっつとは違い、目標は「攫われた賢者を救出すること」と「城の中に入ること」だ。だから邪魔をしてきた魔女やいばらと戦いながら、それぞれの目標を達成させなければならない。
しかし逆に言えば、ここのふたつは激戦地では無い。敵の主戦力は三匹の魔物であり、彼らは魔物と対峙していない。
だから被害も大きいものでは無いだろう。そう、思っていたところで……怪我人が出てしまった。

皮肉にも、最悪の怪我人は激戦地では無く敵にやられたのでも無く、仲間割れという理由だった。

一番の怪我人は私の推しのカインだ。立ち絵すら出せないレベルの怪我。もちろん戦力にならない。戦うことすら出来ないまま、何とか意識があるという状態。正直に言ってお荷物だ。敵ひとり倒すことすら出来ず、いばらを退いてお城の中に入ることも出来ず、きっとカインは無念だったと思う。

それでも彼はオーエンが悪いとは言わなかった。
「自分が悪い」死にそうな状況の中でカインは己を悔いた。

私だって、活躍する推しが見たかった。出来たら、11話みたいに共闘する因縁をずっと最後まで見守っていたかった。

けれども、カインはオーエンのトラウマに気が付かず、ケルベロスに食べられてしまう。その時点で、カインは戦闘不能となる。
今後も、戦闘面において活躍出来ないまんまカインはフィガロや祈ってくれたオーエンやクロエ、ラスティカに救われた。
私はもちろん衝撃的だったし、もっと見せ場が欲しいと思ってしまった。
これは、推しならば当然の気持ちだと思う。

次点での怪我人はシノだ。ミチルにリケとヒースクリフを逃げるように伝え、ひとりでミノタウロスに立ち向かう。その過程で、重傷を負った。ひとりでオズすら手こずるような魔物を相手にするのは無茶だった。

シノは戻ってきたヒースクリフ、ミチル、リケ、そして途中からブラッドリーの援護が入り、重傷ながらミノタウロスを倒す。

シノの活躍も強烈な印象だった。ヒースクリフとの「約束」「信頼」「絆」これは、ふたりにしか紡げない。口は悪いが、シノも的確に状況判断をし、三人を逃がすという選択を選んだ。
だからこその大怪我なのだが。

私は一番の重傷はカインで、次点ではシノというのがどうも引っかかった。

まさかとは思うが、

称号の相手との心通わせ度に影響したんじゃないだろうか。

何よりも、称号コンビの相手とすれ違っていたから大怪我をしてしまった。敵が何かは関係がない。カインもシノも、相手と心を通わせるつもりがなかったから死ぬような目にあった。下手をすれば、死んでしまったかもしれない。

これは、リケがミチルに言ったセリフだ。
「ネロや、オズに、傍にいて欲しいのに、こんな時にいないんです。どうか、手を握っていてください」

それにミチルが言う。
「ボクがリケの心の支えになります。きみの心を強くします。大丈夫です……。絶対に成功します。」

リケにとって、年上の強い魔法使いというのは心の支えだ。けれども今、目の前にいるのは自分より年下のミチル。
けれどもリケは、ミチルを無視することをしなかった。もちろんミチルもだ。年下のふたりにとって、〈大いなる厄災〉と戦う役目は重荷だろうけど、彼らは彼らの出来ることを必死になって模索している。

お互いに心の支えになって、自分のやるべきことをやった。どんなに年上の魔法使いといる方が心強いと思いながらも、目の前の友達を無視しなかった。

私はミチルとリケの仲良しコンビに拍手をしたい。

けれども、カインとシノはそうでは無かった……。

カインは城内に入る目的、アーサーのことばかり考え、シノの思いは一方的で、ヒースクリフと心を通わせるつもりは無かった。

私はこれがカインとシノが大怪我をした原因だと思う。

称号コンビなのに、心を通わせていなかった。
だからカインはケルベロスに食べられて、シノはひとりでミノタウロスと戦って怪我をした。

まずはヒースクリフとシノ。幼馴染コンビ

幼馴染コンビは傍からみればいいコンビだと思うが、どこかすれ違っていて噛み合わない。ヒースクリフが主人になり切れていないのに、シノはヒースクリフの従者であることを望む。
そして、これは前の萌え語りで書いたことだが、シノはヒースクリフの傷(恐らく本来のヒースクリフの内面)を否定する。
これでは称号コンビが向き合っているとは言えない。だからシノとヒースクリフは一旦離れ、シノはひとりで戦うことになった。

それからカインとオーエンの因縁コンビだ。

他の称号メンツとは違い、因縁はオーエンの執着から成り立っている。カインからオーエンに特別な感情を向ける義理はない。
義理はないが、向けなければいけない試練がある。私はそう思った。
カインの傷はオーエン以外に見えないというものだ。しかし、カインはその時見えないものばかり意識を向けていた。
確かにあの場……17話の傷オーエンとのシーンではカインの言ったことは何ひとつ間違っていない。戦闘中で戦えないオーエンは危なかったし、安全なところに逃がしたいと言うカインの判断は懸命だった。

これは、私がメタ的な視点でストーリーを読んでいるからこんな感想が出てしまうが、

もっともっと、カインは向き合うべきだった。

何がいいとか悪いとかじゃない。間違っているとか、間違っていないとかじゃない。正誤でいえばカインは間違っていなかった。

けれども向き合うことを疎かにしていた。
オーエンから、もっと言うと自分自身の役目からだ。
だからこそ起こった悲劇である。
……カインも、ケルベロスに食べられながら気がついてしまったのかもしれない。むしろ、恨んででも良かった。オーエンを嫌って、シャイロックみたいに称号の相手を憎悪の対象にしてしまっても良かったと思う。

それで相手と向き合うことになるのだったら、ひとつの正解だったかもしれない。

カインは賢者の魔法使いだ。そして、騎士だ。これはカインが自覚している自分の役目だが、それとは別に、オーエンと向き合うことカインの本当の役目だと思う。

魔法使いの約束は役目の話だ。何度も役目が物語のテーマとして上げられる。カインも例外ではなく、自分の役目、試練からは逃れられない。
カインが自分の本当の役目にどう向き合っていくのか、私は楽しみで仕方がない。

兎も角、因縁推しとしてはこれからの因縁がめちゃくちゃ楽しみだ。因縁、最高!
お願いだから途中で死なないでくれ、カイン推しはめちゃくちゃカインが死にそうだからヒヤヒヤしてんだ。運営、お願いだよ……。

と、因縁と幼馴染の話はここでおしまいにして……。

称号コンビと向き合うことが今回の話で大切なのは大前提だが、それだけでは駄目だった。

少しずつ疲弊し、怪我人が出て、勝利へのチャンスが掴めないまんま戦争は長引く。

そんな時……奇跡が起きる。

正しく、賢者がみんなに声を届かせたことが勝利へのチャンスであり、奇跡だ。

何も出来ない、見ているだけだった賢者がみんなの役に立った瞬間だ。賢者の言葉に、それぞれの局面で戦っていた賢者の魔法使い達が全体での戦闘をするようになる。

称号コンビの枠を超えて、魔法舎で共同生活をするみんなでの戦闘になる。

特徴的なのはバジリスクと戦うブラッドリーが、ミノタウロスと戦う幼馴染と仲良しコンビを援助したこと。

宝剣を無事に届けたアーサーが、オズから離れてミスラと共にリヴァイアサンとの戦闘に向かったこと。

フィガロからファウストへの伝言。

フィガロが負傷者を把握し、カインとシノの治癒に向かったこと。

魔法舎が一体となり、それぞれ全体での戦闘を意識し始めた。それぞれの局面だけでもいっぱいいっぱいだっただろう。それでも少しでも余裕があるならと援助に向かい、誰も石にすることなく彼らは勝利した。

称号以外の絡みだってちゃんと強固だ。だって、共同生活し、任務を共にした仲間なのだから。

私だって、賢者だってそれをよく知っている。私はちょうどハーフアニバーサリーの時に始めたから、半分しか同じ時を歩んでいないが。それでも私はずっと、毎日きみたちと一緒にいた。
力になりたい、私も一緒に戦いたい。そんな想いも見事に反映されて、素晴らしいストーリーだったと思う。

賢者といえば、賢者救出にファウストが一番の活躍を見せたのが印象的だった。

そもそも、メインストーリーの最初にて賢者が真っ先に助けたのがファウストだった。
もしかしたら、そんなメインストーリーの対比を意識した展開だったのかもしれない。
初期のファウストは、死にたがっていた。それを賢者(とオズ)は助けた。
ファウストが初期のファウストのままなら、賢者の存在は煩わしい存在だっただろうに。

それなのに、ファウストが囚われた賢者を見つけ、オズとレノックスと共に駆けつけてくれる。
素晴らしい対比だと思った。一年の重みをひしひしと感じる。

ところで……ここで、称号のコンビ(トリオ)ごとに私の感想を言っていきたい。

オズ&アーサー

「おまえなら、必ず出来る。己を信じろ。アーサー。英雄の血を受け継ぐ子よ。おまえは運命に抗い、北の吹雪の中でも生き延びた。おまえの道を塞ぐものなどなにもない」

犬バラを読んだ直後(私がストーリーを読むのが遅かった)なのでよくよく印象に残っている。誰にも媒介を渡そうとしなかったオズが、アーサーと手を繋ぎ魔力も強化するシーンはやはり、このふたりのサビだ。私も伏線回収にはついつい興奮した。オズの媒介云々は、敵に渡れば絶望だが、希望になる。ひとりでは克服できなかったオズの傷が、アーサーがいることによって克服することが出来る。胸熱だった。

ファウスト&レノックス
真っ白なファウストの正装は、一滴の血にも、汚れていなかった。鮮血と汗に汚れたレノックスの、荒い息遣いが届く距離でも、ファウストは背を正し、微動だにしない。
それが二人の信頼の形なんだろう。互いの役割を知っている。

もう、この地の文が痺れた!めちゃくちゃかっこいい。まほやくで主従の組み合わせはいくつかあるが、このふたりは正しく完成された主従だ。年季が違う。再会したばかりのメインストーリーこそギクシャクしていたが、今回は違う。どっしり構えた主従関係だ。

そしてファウストの、「おまえとの関係は過去のことだと言いながら……」(無意識に、昔のように頼ってしまっている)

なんでそこ、かっこにした?なんで口にしてあげなかったのファウスト!
解放出来てあげないことをファウストは気にしているみたいだけど、主従関係が正しくこのふたりに相応しい。
兎も角、賢者を見つけ救い出したファウストと、ファウストを守りきったレノックスに乾杯。

ヒースクリフ&シノ
「ミノタウロスの首、取って来い」
「…………」
月光の元、シノは笑った。
「……御意!」

幼馴染の中ではやっぱりここが名シーン。
ヒースクリフとシノは、主従と幼馴染。ふたつの関係性がアンバランスでぐらぐらしている。
通じあっているようで、通じあっていない。そんなふたりが、ミノタウロスにトドメを刺す時に通じあった。
私はヒースクリフの成長に拍手を送りたい。メインストーリーでは、ヒースクリフは厄災の傷の影響で戦闘中にも関わらず黒豹になってしまった。それが、黒豹にならなかったということは、シノを襲った魔物に対して恐怖しなかったということだ。
そして、最後はシノが望むかっこいい主君として命令する。アンバランスだったふたりは、そこで主従のふたりになる。
勿論、本家主従(ファウストとレノックス)とは違い、互いを守るという約束があるから今後も主従関係で固定はされないだろう。幼馴染(対等)で主従。これこそヒースクリフとシノの不安定が素晴らしい関係である。

リケ&ミチル
「ネロや、オズに、傍にいて欲しいのに、こんな時にいないんです。どうか、手を握っていてください」
「ボクがリケの心の支えになります。きみの心を強くします。大丈夫です……。絶対に成功します。」

あろうことか、印象的なシーンはさっき語ってしまったよ……。(なのでもう一度)
序盤でちょっとしたギスギスを描いても、きっちり最後まで仲良しなふたりだった。めちゃくちゃ安心出来る。
フィガロや、そんな露骨に贔屓しなくても良いじゃないか。(序盤の話)

でも、露店でのアイテムが、戦闘で活躍したのは胸熱だった。ふたりの勇気とかっこよく登場したブラッドリーよ、ありがとう。

ミスラ&ルチル
「俺は俺の魔力の心配をしてるだけです」
「わ、わかっていますけど……」
「……。ルチル、無事でいてください」
「はい!」

メインストーリーやかえるのエチュードを見ている私からすれば、凄い進歩である。凄い。ミスラから離れるルチルも、ルチルを心配するミスラもめちゃくちゃかっこよかった。
ここは、離れることで信頼が生まれている。約束によって縛られた関係だが、信頼によって共に戦うことが出来る関係になっている。
いやー、良かった。
今回年長者の三人と一緒ということで、フィガロの道楽に付き合わされることになったふたりだが、ミスラがちゃんと言い訳してあげてるのが可愛い。リヴァイアサン戦は、コメディー色強くて好きだ。一方でミスラのカッコ良さが引き立っていた。

フィガロ&スノウ&ホワイト
「神のまねごとが遊びか、凡庸のまねごとが遊びか」
「これ、スノウ」
「もっと、切なるものじゃろうが」

年長者ということで、絆がメインでは描かれていなかった。
けれどもフィガロの道楽に、きっちり話を合わせてあげるスノウは印象的だった。
忘れそうになるが、スノウとフィガロはかえるエチュードで地雷を踏んで、うっかり殺し合いをしかけたふたりである。同じ流れになり、ホワイトが止めに入るのかと思ったが、そうでは無かったので良かった良かった。
ホワイトで印象的なのはバイオレットに「失礼した、誇り高き魔女よ。ひとりで逝くといい」と言ったセリフ。北の魔法使いのことをよく分かっているから冷酷になれる。冷酷なのが、せめての情だ。

あと、今回フィガロが大活躍過ぎてカイン推しは頭が上げられません。フィガロ万歳!今回のMVPはフィガロだよ!フィガローー!!!!(恩人に対しての露骨な媚び)

ブラッドリー&ネロ
「あの鳥は俺が仕留める!俺をぶち抜け!」
「いいぜ、殺ってこい!」
「《アドノポテンスム》」

流石だよ、カッコよすぎるよ……。こんなの、強い信頼が無いと出来ない。ブラッドリーの魔法を受け止められるのはネロだけだ。かっこよかった。
相棒は称号コンビの中でも割と丁寧に描かれていた方だと思う。(ネロとシアンの関係を描写するため?)
急に回想が出て驚いたのは私だけじゃないはず。いやーかっこよかった。元相棒は、表向きギスギスしているようで根はがっしりとした相棒。アンバランスだと言った東の幼馴染とそういった面では正反対だと思った。
バジリスクにトドメを指したネロもかっこよかったし、ミノタウロス戦に援助に行ったブラッドリーもかっこよかった。優しさとカッコ良さが同居するブラッドリーもネロも大好きだよ。

シャイロック&ムル
「おや、色々なムルがいますね。どのムルも少しだけ違って……でも、確実にムルなんです。ムルが見せた表情の一部。魂の欠片とは面白いものですね」

と、最後に綺麗なことを言っているシャイロックだが……序盤で見せた情念は凄かった。流石は愛と憎しみの愛憎コンビ。シャイロックとムルの関係の間には誰も入れない。
今回のムルの活躍は、どちらかといえば欠片の方が印象が強かった。ファウスト達が来るまで賢者を守ったのは魂の欠片のムルだ。
もちろん今回の元凶のムルでもあるのだが……賢者が、シャイロックに会ってみたらどうかと提案したのもなんだか分かる。
ムルは物語上、元凶になりやすいけれど、一方で賢者に色んなことを教えてくれたり守ったりしてくれる。
ふたりの関係に関して、情念が強すぎて私は何も語れることは無いけれど……刺激的な事が好きだというシャイロックのことだから、不安定なのが、逆に安定している気がする。

クロエ&ラスティカ

「ラスティカ、気をつけて。し……、死んだりしないでね」
「約束するよ、クロエ」
「……っ、うん……!」

すまない……。こんな光の強いコンビをドロドロのぐちゃぐちゃ(物理)の因縁コンビとぶつけてしまって……。兎も角、何度かキャラを変えて「約束」の話がでてきたが、さらりと約束できたのはここのコンビだけである。絆が強い。
こんなふたりだからこそ、カインも助かった。カイン推しとして絶望的な状況でも、クロエたちがいたから希望が持てた。
ありがとう、ラスティカ、ありがとうクロエ。ふたりの光属性と陽気さに乾杯!ふたりがいたからハッピーエンドを疑わずに済んだよ。正直、今まで因縁と師弟の絡みはあんまりなくてピンと来なかったけれど、クロエとオーエンの関係がピックアップされたと思ったら凄い頷ける。(関係があったのは花祭り?それでもカインはあんまり絡んでいなかったけれど)

ラスティカ。カインの為にひとりで戦ってくれてありがとう
クロエ。カインの為に祈ってくれてありがとう
私もきみたちのことが大好きです

オーエン&カイン
えーーーー、はい。
全部良くてセリフは選べないのだが、あえて選ぶなら……。

「嫌だ、怖い……っ。……いばらは怖い……っ。騎士様、行かないで」
「……行かないと」

なんで地獄を選んだ私。(ひとりツッコミ)
この「行かないと」が印象的。わざわざ二回も同じセリフがある。
そういえば初見で、カインの口調にしては違和感があると思った。
あえて部屋のシーンで印象的なセリフにしたの、このための伏線だったのか……(頭抱え)

何が違和感があるのか。それは勿論、「行かないと」で止めるのが違和感だ。行かないとどうなる?誰かが死ぬ?誰かに迷惑がかかる?
それはカインにも分からないのか、いや、オーエンに語っても仕方が無いとカインは判断しているのか。
……重要なのはそれではない。

どちらにせよ、カインが「行かないと」と突き動かすのは騎士である自分の義務感。そして、焦り。
強くなって誰かを守りたいという願い。
カインの心は騎士だ。けれどもオーエンにとっての騎士ではない。
だからオーエンを置いていこうとした。ひとりにしようとした。それが、傷のオーエンを怒らせてしまった。

その後、オーエンは元に戻る。
ケルベロスに食べられているカインを見て、必死に呼びかける。
「カイン!カイン……!」と。
初めてオーエンの前で、カインが騎士で無くてもいい瞬間だった。
オーエンはカインの前ではカインのことを騎士様と呼ぶ。が、案外カインの前じゃなかったらカイン呼びだったりする。
オーエン(傷じゃない方)は騎士様が騎士様じゃなくてカインであることを知っている。目の前にいるのはかけがえなのない、代わりのいない、オーエンにとっての因縁の相手、カインだ。
それでもわざわざカインの前で「騎士様」と呼ぶ意味。カインにずっと騎士様でいて欲しい。そんなオーエンの願いから、オーエンはカインのことを「騎士様」と呼んだ。

それでも、死ぬよりは、ずっといい。
騎士でいなくてもいい。ただのカインでいてもいい。

それをオーエンがどれ程自覚しているか分からないけれど、オーエンの悲痛な叫びは私の心に深く刺さった。
混乱しているのは分かる。オーエンにとってこんなことは初めてだから。本当にクロエとラスティカがいてくれて良かった。ありがとう。

カインも、立ち絵が出せないような状況まで来て「俺が悪い」と言えるのは凄かった。とりあえず、カインの思考回路は推しの私から見てもヤバいのでもっと心の中の声が欲しい。(これは次回に期待)
今後も彼が同じ目に合わないことを祈りたい。
……もっとも、カインがカインのままならまた一番最初に死にかける気もするが。

とりあえずオーエン、カインのために祈ってくれてありがとう。

これで、称号コンビ(トリオ)は語り終えた。

次に、それ以外に印象的だったシーンを語りたい。

シノがミチルにリケとヒースクリフを託すときのハグ。「カインのマネをしようぜ」
ハグなどのスキンシップは確かにカインの印象があるが、それ以上に誰かを守るために恐怖に抗いながら戦うというシノの行動がカインを連想させた。この時にシノはやっぱりカインの在り方を意識したのだろうか。

アーサーがオズに「何かの時のために剣を預けておきます」と剣を渡す。
レノックスとオズは逆だと言われて練習するけれど、なかなか癖が治らないふたりについほっこりした。ここでオズは魔法以外で戦うということを覚える。剣といえば勿論カインだ。アーサーは魔法舎でカインに剣を教わっている。

アーサーとミスラのハイタッチ。
意外な組み合わせでびっくりした。ハイタッチ、傷のせいでカインは毎日魔法舎のみんなとハイタッチをしなければならない。それが他のみんなにも習慣になっていればいいな。

そして……。カインと賢者の関係。

それは賢者が魔法使いたちと連絡を取り合っているときだ。
オヴィシウスに「次に喋ったらおまえから殺すぞ!」と脅されて賢者は黙る。そんな時、クロエから声が聞こえた。
「《カインが大怪我をして……!ラスティカがフィガロじゃないと治すのは無理だって……》」
賢者は黙ってしまう。伝えれば、殺されてしまう。殺意を剥き出しにされてしまったら賢者を守るものは何も無い。
そんな賢者にクロエは必死に訴えかけた。
「《真っ青になって、呼吸も浅いんだ!お願い、カインを助けて……!》」
その言葉で、賢者はつい口を開いた。自分が今、黙ってしまったらカインが死んでしまう。賢者は魔法使いじゃないし、きっと怖いけれど……一番最初に誠実に賢者に向き合ったのはカインだ。
だからフィガロに伝えた。カインを、自分が大好きで守りたい友達を助けるために。命をかけて。

正直、今回のイベストでの戦闘ではカインが一番足でまといで役に立っていない。一番敵の戦力が弱いところで一番の重症を負った。もし、カインを見殺しにすれば、オーエンもクロエも他の場所で戦うことができた。
勿論、賢者も危険を冒してまでフィガロに伝えることも無かったはずだ。

けれども、みんなそれをしなかった。
北の自己中心的な魔法使いでさえ、戦っているみんなを放ってどこかへ行こうとしなかった。

何故か。

私は、覚えている。

勿論、カイン推しだからと言うのもあるが……。きみの言葉が最初の、第2章の時点では浮いていた。ファウストを助けた後、どんよりとした空気の中で、きみは誰よりも光だったから。

「来年の〈大いなる厄災〉に向けて俺たちで話し合わないか?こんな被害は誰も予想してなかったはずだ。同じ悲劇を繰り返さないために、来年の〈大いなる厄災〉の襲来に備えたい」

「力を合わせれば、失わずに済んだ仲間が、何人もいたはずだ」

私はカインのこと、やけに空気を読めずに上辺の綺麗事を語る人だと、最初はそう思った。
けれども空気を読んでないんじゃない。あの仲間が石になった前回の〈大いなる厄災〉を経験し、それでずっとカインは後悔しているんだ。

守りたかった。騎士だから。
戦いたかった。失いたくないから。

だから初対面の魔法使いが集まる例のメインストーリーの合コンで、カインは立ち上がる。

「ここでみんなで生活をしながら、〈大いなる厄災〉の襲撃に備えるんだ」

魔法舎での共同生活、それはカインから始まった。そもそも、賢者と賢者の魔法使いとの絆も、誠実なカインから始まった。

もし、カインがいなければ。
絆が生まれず、それぞれ他の戦局を意識すること無く戦うことになった。きっと誰かは死んでいた。他の誰かが非協力的で負けていた。
カインの真っ直ぐな光が、誰かを……そして自分自信を救った。

私とあなたは友達だが、彼のことはよく分からない。では無い。

私とあなたは今一番近くにいるが、彼も、きみも、あいつも、そこにいるカインもみんなよく知っている大切な仲間だ。

一番惹かれ合う称号のコンビを超えて、そして普段任務をする国のメンバーを超えて、私たちは協力し合う。

今年からは、隣で戦うのはよく知らない誰かじゃない。

22人の、大切な一緒に暮らしている魔法舎の仲間だ。

今、役に立たなくとも……いや、自分の未熟さは一番カインがよく分かっているだろう。

この魔法舎にカインは必要だ。みんなの言葉に、態度に、確かにカインはいた。

ありがとう、私は感謝の言葉をきみに送りたい。

賢者の声がみんなに届いた時……既に瀕死だったカインにもその声が届いたかどうか、私には分からなかったが……。

届いていてくれたらいい。

活躍する推しが見たかった気持ちは確かにある。けれども、それ以上にカインのために戦ってくれたみんなのことが大好きだ。
魔法舎全体での戦いが見れて私は満足だった。素晴らしいものをありがとう。

魔法舎での共同生活を提案してくれたカインへ。
そしてカインを救ってくれた魔法舎のみんなにも感謝の気持ちを込めて。

精一杯の花束を。



……それはそうと、天井までしなければカインが出ないってどういうことなの。

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