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四国遍路記録㉑美しい遍路道や親切な方々に励まされ79〜83番札所

個人的四国お遍路記録
今回は21回目となりました。
そしていよいよ結願への最後の区切り打ち7回目、
79番札所から88番札所へ。
まずはその初日のお話からです。
8年も前の話ですがやっとまとめられています。
よかったおつきあいください。

さて今回のアクセスですが、
前回、思っていたより楽だったので
また高速深夜バスを選択しました。
前回は運転席のすぐ後ろの席で、
実はそこがちょっと広くてよかったので
またそこが開いていないかなと思っていたのです。

ただ、予定を立てるのが遅くなりました。
この頃はまだ電話で予約をいれたのですが、
問い合わせたら「残席一つです」といわれました。
遅かったかあ…と、ちょっとがっかりしながらも、
「空いているのはどこですか?と尋ねたら
なんと、「運転席の後ろです」と。
「残してくれてありがとう!」と
行く前から導いていただいた気分で大喜びでした。

ただ、滞在二日目に台風接近の予報がでていました。
随分早い台風で、しかも四国なので
ちょっと心配でしたが、
最悪その日の足止めを覚悟で、出かけることとなりました。

前回同様、福岡の天神から21時30分発の夜行バス、
今度は坂出まで乗りました。
出発は5月10日で、
翌朝11日の6時26分着予定でしたが
また早く着き、6時には降車していました。
そこからは、JRで移動しようと考えていましたので、
時刻を確認すると、6時4分発を発見。
間に合うかも!?とホームの階段を駆け上がりましたが
丁度、扉がしまってしまうところで間に合わずでした。

そしてそのままホームのベンチに座り
ゆっくりしてしまいました。
ただ、実は次のお寺は歩けば30分ほどでつくのです。
多分、バスの寝起きでぼんやりしていたのでしょう。
次の列車は6時44分だというのに。
かなり時間がすぎてから気づいたわたくしでした。

声でも聴いてみてください。音声配信はこちらから


そんなわけで
次にきた予讃線 坂出発6時44分にのって
八十場駅(やそばえき)6時48分につきました。
この駅は細いホームだけで
横の道からからで、もひょいと入れそうな小さな無人駅です。
ここから徒歩6分
ついたのが

第79番札所 金華山 高照院 天皇寺

(きんかざん こうしょういん てんのうじ)
宗派 真言宗御室派
本尊 十一面観世音菩薩
創建  天平年間(729〜749)
真言 おんまか きゃろにきゃ そわか

こちらまず、朱色の神社の大きな鳥居があり、
そこをくぐってお寺へとはいります。

そしてこちら「天皇」とついていますがそれは、
讃岐に流された崇徳天皇御崩御の後、
荼毘に付されるまで3週間ほど安置されて
寺院境内に崇徳天皇社が造営された
と言うところからのお名前だそうです。

鳥居の形も珍しい
シックな安定感

さて、納経を終え、次も鉄道で最寄りまで移動をしようと思っていました。が、時計をみると7時14分。乗ろうと思っていた列車は7時16分発。
そうです、あと2分!

歩いて6分だったから、どうだろう?と思いながら、またもやダッシュ!
ホームに入った時間は7時17分。
ああ、またタッチの差かあ、今日はこんな日かな…と思った所で、
なぜかホームに人が待っていることに気づきました。

どうやら列車の方がちょっとだけ遅れていたようで、
一息ついたところで入線。これはラッキーでした。

そして次は国分駅(こくぶえき)で7時33分に下車。
ここから徒歩5分で次のお寺につきます。
この日の2ケ寺目です。

第80番札所 白牛山 千手院 国分寺

(はくぎゅうざん せんじゅいん こくぶんじ)
宗派 真言宗御室派
本尊 十一面千手観世音菩薩
創建 天平13年(741)
真言 おん ばさら たらま きりく

各地に置かれた国分寺、讃岐のお寺がこちらです。

ただ、印象ですが、今までの国分寺よりにぎやかな気がしました。
まず境内が広い、というのもありますし
朝早すぎて開店はしていませんでしたが、
多分、お土産物屋さんがずらっと並んでいるようでした。

ちなみに前のお寺からは7kmなので
平坦な道ですが歩いたら2時間弱はかかったかな、
と思います。

さて無事納経をすませて、
実はこの日の本番はここからです。

80番札所へ向かうのですが、アクセスには2通りあります。

舗装道路の、少し回り道だけれど、やや緩やかな道か、
そのままこの79番さんの裏を直進して、
そこに立ちふさがる山を越えるかの2択です。

でも、ここはやぱり多少きついと聞く坂でも、
苦手な舗装道路よりは山道だ、と、結局そちらを選択です。

正面の山に登ります
登山口が見えてきました

さて登山口からは、まずは緩やです。
でも、段々傾斜が急になります。
とはいえ、お散歩をしている地元の方にも会うのです。
ということは、まあ日々の鍛錬につかわれるくらいのお山なので
まずまず、大丈夫だろうと、ここで少し安心しました。

登りやすい道でした
すこした高くなりました

更に登り、かなり眼下も景色が広がってきました。
そして、多分、3分の2くらいは登ったくらいだと思いますが、
そこでご年配のご夫婦と出会いました。
おふたりで座っていらっしゃいました。

ご挨拶をして「登ってこられたのですか?」と尋ねたら
下からここまでのゴミを毎日拾っているのですよ」ということでした。
そして「でも、ここから先は急坂できつい道になるので、
先には進ます、いつもここまでなのです。」と仰いました。

ゴミ拾いを毎日とはもう頭が下がります。
地元の人だけでなくお遍路さんも通るだろうから
そんなゴミもあるのかな、それは心苦しいと思いました。
ですから「じゃあ、もしこの先にゴミがあったら私が拾っておきます」と
お約束をしました。

すると、カロリーメイトの小さい箱のものを差し出されて
「これで200㎉あるから、栄養付けてね」と
ご主人から御接待をいただきました。
有難くいただき、その「きつい」と言われる
そこから先へと、あらためてスタートしました。

少し傾斜が強くなります

ただ、途中で人と話したりしたからでしょうか、
案外あっさり登りきり、一旦林道のような舗装道路、180号線でました。
ちなみにここまでの間、ごみは落ちていませんでした。

そしてここからは、しばらくなだらかな道を歩きます。
時刻はここで9時6分でした。
2時間かかると聞いていた坂道を1時間で登ってきたことになります。
また自分の脚への自信がつきました。

こんな道はアスファルトでもへっちゃらです

しばらくは車も来ない、人もいない道、
自衛隊の演習場の横を歩いたりしていましたが、
すこし先で、男性お遍路さんにお会いしました。

私は81番さんへ、その方は82番さん方向へ向かっていのですが、
またまた素敵なダンディなおじい様でした。
こういうタイプの男性とよくお会いするなとあらためて思いましたが。

おじい様に「何時に出たの?」きかれて、
下からこの時間で、とお答えしました。
すると「1時間で来たの?」と言いながら、
ポケットからご取り出した自分の手帳をみています、
「ああ、僕は2時間かかっているよ」とそれを見せてくれました。
その手帳には、細かく、どこからどこまで何㎞と
距離とかかった時間がメモしてありて、
その書き込み方と字の美しさに驚きました。
字は体を表すとはよく言ったものです。

おじい様は、おそらく前日にのぼって今朝、
この道の向こうにある宿から出てこられたようでした。

「じゃあ、頑張ってね」と握手を求められ、
私も「81番のあとまたお会いできるように追いかけますね」と言って
お別れしました。

自衛隊の横なのでちょっと緊張

さてその後、途中からはまた山道にはいりますし
木がたくさん茂っていますから、
またまたご機嫌よく、気持ちよく歩きましてた。
そして距離にすれば7㎞、
前のお寺から2時間半でついたのが

第81番札所 綾松山 洞林院 白峯寺

(りょうしょうざん どうりんいん しろみねじ)
宗派 真言宗御室派
本尊 千手観世音菩薩
創建 弘仁6年(815)
真言 おん ばざら たらま きりく

大師堂

このお寺にはお大師さま以外に、崇徳上皇が祀られています。
保元の乱で破れ、讃岐へ流された上皇が
都へ帰りたいという思ながら亡くなられた場所であり、
御陵がつくられました。

そしてもうひとつ天狗も祀られていて、
その像もあります。

相模坊さん

このお寺があるのは白峯山ですが、
ここには相模坊という天狗が住んでいるそうで
こんな伝説があります。

お寺に急な来客があり、和尚さんが小僧さんに
おもてなしのお豆腐を買ってくるようにと言いつけたそうです。
急な坂のお山の中のことです。
小僧さんは一生懸命に歩き上り下りを
しなくてはいけないのですが、
途中で急に、体が軽くなったそうです。

それはなぜかというと、
実はこの天狗の相模坊さんが、
「小僧さん、急に気の毒だね」と
背中をおして運んでくれたからなのだそうです。

そんな優しい天狗さんです。
是非会いたいなあ、天狗さん…と思ったのですが、
もちろん叶いませんでした。

ちなみにこの天狗さんは
鎮守白峯大権現さんとして
開運招福、商売繁盛、勝負事の神
として祀られています。

そして
信仰されているそうです。

そして、こんな伝説だけでなく、
このお寺はなんだかとても雰囲気があったかくて好きなお寺になりました。
そして、さらに、ここからの次のお寺への道が素敵です。
個人的な印象ではありますが、是非、
歩いていただきたいお遍路道としてお勧めしたい場所です。

特に私が歩いたのが5月だったので、
周りが本当に柔らかな緑と光に包まれていたのも大きいかもしれません。
でも秋ならこれは紅葉でしょう。
雑木林なのでしょうが、歩きやすい細い道がずっと一筋。
違う世界と繋がっていそうなそんな感覚の道でした。

緑のもみじの葉は特に好きです

お寺を出たのは11時でした。
その後しばらくいくと、
81番札所ですれ違い、ご挨拶した男性お遍路さんに追いつきました。
お寺でお話した時に、ちょっと足の調子が悪いんだと
話していましたが、やぱり左足を少し引きずっていらっしゃいました。
すこし心配でもあったので、声をかけて、しばらく一緒に歩きました。

そしたら、でました!また地縁です。
「ぼくは福岡から来ているんだよ」っと。
同じ市内の方でした。
たまたまのはずなのに、またもやです。
何回目でしょうか、面白いものです。

そして彼はつづけて
「予定より早く回れそうだと思って
奥さんに早く帰ると電話したんだよ。
そしたら奥さんが『もう帰るってくるの?』って言うんだよ。
仕方ないから予定を伸ばして、一気に高野山まで行くことにしたよ。」
と仰います。

ちょっと笑ってしまいましたが、
少しのびのびしたい奥様のお気持ちもわかる気もしたりして、
まあ、いろんなご夫婦がいますね。

そんなことを少し話していたら、その方が
「気にしないで先にどうぞ。自分のペースは守った方がいいから」と
言ってくださったので、私はお礼をいって先に行きました。

本当に山の中なので、誰もいないから大丈夫かしらと思ったのですが
多分、他のお遍路さんも歩いてくるだろうし、
お昼だし、きっと大丈夫だなと思い、先を行きました。

そしてこの後ですが、次の82番さんまでは
登ったあとに、しばし下ります。
でも84番札所に行く時はまた同じ道を戻るので、
あまり下らないでほしいなぁ、
これが逆になるよねえ、などと思いながら進みました。

ですから82番をお参りを終えた方ともすれ違うわけです。
そしたらその中に、朝、舗装道路で握手をしたおじいさまの姿が。

そしたら向こうから気づいてくれて
「おお、もうついたの?」と近寄ってきてくれました。
また少し立ち話をしましたが、
宿泊の話などもして、一日ずれて
同じ所に泊まることになっていたことが解って、
「惜しかったですね」などとまた盛り上がりました。
そしてではもう少し、お互いがんばろうねと
お別れをしました。

そしてついたのが

第82番札所 青峰山 千手院 根香寺

(あおみねさん せんじゅいん ねごろじ)
宗派 天台宗
本尊 千手観世音菩薩
創建 弘仁年間(810〜824)
真言 おん ばざらたらま きりく そわか

さて、こちらのお寺、実は当時の私のメモでは
宗派は単立となっています。
ですからその後、天台宗になったのか、詳細はちょっとわかりません。
開基は弘法大師さんです。

到着したのは12時でした。
予定より、実は2時間も早く移動できていました。

ここは山門近くの茂み内に
伝説に出てくる牛鬼(うしおに)が
「がーっ!」という顔をして
鬼気迫る?ポーズで立っています。

ヘッダーにも載せましたが…木々に埋もれています

そして、こちらのお寺は、
美しい回廊のような中を通ってたどり着く本堂や
そこを抜けていく風が心地よかった印象が残っています。

また、ほかには弘法大師の開基ゆかりの
五大明王が祀られている五大堂が建っています。
不動明王、降三世明王、軍茶利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王 と
護摩壇の前に、もう戦隊ヒーローのように並びカッコイイのです。
大好きなので特にわくわくします。

回廊みたいな奥がまたお堂です

さて、ではここからはお山を下りて、町の方へと進みます。

ちなみにここは五色台と呼ばれる瀬戸内海に臨むお山です。
先の81番さんは白峯寺で白がついていて
82番さんは青峰山と青がついています。
他に赤峯、黄の峯、黒峰もあり、5つの峯があるそうです。
この五色台から下るとことになります。

歩き始めた時間は12時20分ごろでした。
海は見えるので、景色はよくて気持ちはよいのですが車道です。

瀬戸内海を一望

それでも、ショートカットの遍路道もあまりなくて
「ちょっとまだかなあ」と思いましたが、
目印の高校などの横を通り、
例のごとく、舗装道路で車道にちょっと疲れたと思う頃
やっと駅にあたります。

82番さんからここまで約6kmです。
この駅は鬼無駅と書いて「きなし」駅 
鬼がいない、鬼退治が行なわれて平穏な村になったという
桃太郎伝説に由来するものです。

ですから、この駅にはなんと桃伝、桃太郎伝説シリーズ、
ゲームの桃太郎電鉄のキャラクターの石像がならんでいます。
無人駅なのでここで座って少し休憩しました。
そしてつい写真をいっぱいとりました。

鬼無駅

この段階で時間は13時50分でした。
でも、当初、この駅に着くのは16時近くであろうと想定していました。
ですから
「あら、思いがけず早くなっている!
ここからホテルに直行のつもりだったけど
もうひとつお寺まわれるのではないか」
と気づいたのです。

でも、ここから歩くとなると、
ちょっと時間がかかるかもしれない、
でも台風も来ているから、
出来るだけ前倒しで動いておきたいし…
あ、ここは駅ではないか、
電車で動けばいけるのではないか?と
計画練り直しです。

この鬼無駅はJRですが
この後、14時12分発の列車があります。
これが高松に14時18分につきます。

その後、琴電に乗り換えれば、
83番札所の最寄り駅一宮まで行ける、
おそらく納経時間には間に合う、と踏んで
まずは高松まで乗車です。

高松駅からすぐの琴電高松築港駅からは
14時30分の電車がありましたので
それに乗車、一之宮には14時51分につきました。

ラッピング列車の琴電にあたりました

琴電の中では、また地元の方が話しかけてくれました。
隣に腰掛けた奥さんが
「歩いているん?ひとりで?偉いね、がんばってね」と
言ってくださいました。
「あ、でも電車乗ってますから」と恐縮しましたが。

そして一宮駅で改札の外に出た時も
方向がよくわからなくなり
地図を眺めて方向を迷っていたら、
同じ電車から降りてきた別の奥さんが
道をおしえてくれました。

更にその説明を聞いていたら、
また別の少し若い奥さんが自転車をおしながら
近づいてきてくれました。
駅前の自転車置き場からご自分の自転車だったのでしょう。
そして「わたしも同じ方向だから、一緒に行きましょう」と
声をかけてくださったのです。

多分、いえ絶対でしょうけど、
いつも自転車にのって行く距離だから
駅前に自転車を停めていたと思うのです。
それなのに、並んで自転車を押しながら
話しながら歩いてくれる、なんてありがたいことでしょう、

そしてこの方は、一宮神社(田村神社)の氏子だからと
説明をしてくれました。

というのも、次のお寺は一宮寺といいますが、
こちらは讃岐の国一宮・田村神社と同じ境内にあります。

神社の外側には、細い通路があり
お家がきれいにならんでいて、紙垂だったか
切り絵のような祀るものが下がっていた家もあったと思います。

「ここがうちなの」と、その奥さんのご自宅もあり
おうちがこの一宮神社の氏子でもあり、お寺と一緒で、
その自治会にも入っているから、と説明してくれました。
この細い道は近道だったようで
地元の方ならではの道を教えていただきました。

さらに「帰りの電車は15時37分があるから
それに乗れば、もう一つ次の屋島まで行けるかもしれないから、
急いでみたらいいかもしれませんよ。」と教えてくれて、
もうご自宅は過ぎているのに
わざわざ山門まで送ってくださいました。
本当にありがとうございました。

そしてついたのが

第83番札所 神毫山 大宝院 一宮寺

(しんごうざん だいほういん いちのみやじ)
宗派 真言宗御室派
本尊 聖観世音菩薩
創建 大宝年間(701〜704)
真言 おん あろりきゃ そわか

こちらの境内の見どころとしては
本堂左手には薬師如来が祀られる小さな祠かなと思います。
ここは「地獄の釜」と呼ばれていて
祠に頭を入れると、これからの境地が開けるといわれているそうですが、
でも、悪いことをしていると頭が抜けなくなると言われています。
昔、頭が抜けなくなったおばあさんがいたというお話も
伝わっているそうです。勇気のある方は是非。

わたしと言うと、そこまでせずに、納経を終えたら
奥さんのアドバイス通り駅まで急いで戻りました。

一宮駅近く

そして無事、教えてもらった電車に乗れました。

ですが、ここでふと考えます。
この後、同じ琴電ですが乗り換えが必要です。
仮に、スムーズにのりかえても最寄り駅に着くのが16時10分
そこから屋島という次のお寺は、小高い場所にあり、
山を登らなくてはいけないので、多分1時間はかかると思うのです。

ついてからお経をあげて…と考えたらもう完全に無理だと判断しました。
そこで、結局、高松まで戻り、この日はここまで。

商店街の中を抜けて、ちょっと迷いましたが
何とかホテルにつきました。

高松の街~讃岐うどんと後日談

そういえば、この時も、
商店街やアーケードが思いのほか広く、
あちこちに道が伸びていて、道に迷いました。

そこで近くにいた若い女性に伺ったのです。
そうしたらその方は、
「大まかにはこっちだと思います。
でもはっきりわからず、お役に立てずにすみません
と仰って!もう、こちらこそすみませんなのに…

わたしは「方向だけで充分たすかりました」と頭をさげながら
この方のこの言葉を私も大切にして
是非、そんな心持でいようと思いまして、
またここでも学び、教えていただきました。

そう言えば前回、香川の人はあまり親切ではないと思うと
香川の奥さんが仰っていて、それは違うと思うと
お話しましたが、ほら、やはり皆さん親切です。
前回の奥さんに会えたらお伝えしたいです。
皆さん親身になって、声をかけてくれましたよ、
素敵な方たちばかりですよと。ありがとうございました。

アーケード

おかげで無事にホテルにつけました。
さてそこからです。

せっかくの讃岐です、おうどん食べなくちゃ!

どこに入ろうかあちこち見ますが、
アーケードの中にはチェーン店らしきものが多く、
見たことがないおうどん屋さんがありましたが、
なんかここじゃない、とスルーします。

そしてもうこれはフロントで伺ってみようと尋ねたら、
そしたら、隣にうどん屋さんを勧めてくれました。
「そこもおいしいです。お昼などもよく食べます」
とのことでした。

私も前を通った時に気になったのです。
「さぬきの夢」という幟。
これはさぬき小麦だそうで
この小麦100パーセントの手打ちのうどん屋さんでした。

メニューもあまり見たことがないものが多く
これも迷います。

タコ天、これはめずらしい、と惹かれましたが、
でも若竹といのもめずらしい、この季節らしい気もする‥‥
で、結局わかめも入った若竹天ぷらうどんにしました。

おうどんにはおろし生姜が乗っていてこれも初めて。
そして、讃岐うどんはこしが強いといいますが
そんなにもちもちではなく、
適度な上品な歯ごたえでした。
いつもは飲み干せない御つゆも
全部飲めてしまいました。
とてもおいしくて大満足でした。

若竹天うどん

そして生姜がこんなにおうどんに合うと初めて知り、もう衝撃でした。
ですからお会計の彩にお尋ねしたら
あたたかいものには生姜、
冷たいものには山葵が多いですと教えてくださいました。

そしてこのうどん屋さん!!
なんと、このあと何年もたって
2021年、つまりこの配信から2年前になりますが、
Standfmで、ここのことをお話したのです。
そうしたら、
「このお店、知ってます。しかもよく行っていた」と、
それも親しくしていただいている大好きな方が
教えてくれて、なんて素敵な嬉しい偶然!
またもやご縁ですねと、とても喜びました。

その時のうどん配信はこちら

ともあれ、そんなおいしいおうどんを食べて、
その後は、スーパーマルナカさんでお買物。
ちょっと野菜が不足気だったので、
まるかじりするトマトを買い、
朝ごはんにとパン屋さんにより、
お部屋にもどりました。

充実の一日が終わり、明日も楽しみでした。

ただ唯一、台風だけが心配です。
出来るだけ朝早くから歩き始めてみようかなと思いながら、
眠りにつきました。

ということで
今日はここまでです。
次回は84番~87番札所までです。
つまり最終日に88番札所をひとつ残す、
と言う所まですすみます。
雨も降りましたが、ひたすら歩きました。

よかったら、またお越しください。
最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。

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