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【囲碁】アジア競技大会を振り返る

第19回アジア競技大会も佳境を迎えていますが、囲碁競技は全日程を終えました。囲碁は中国、韓国、台湾、日本などアジア圏の競技人口が多いので実質的な世界一決定戦とも言えます。競技は男子個人戦、男子団体戦、女子団体戦の3種目が行われました。

【囲碁】アジア競技大会結果

結果は下記の通りです。

男子個人戦

金:許皓鋐九段(台湾)
銀:柯潔九段(中国)
銅:申眞諝九段(韓国)

日本は一力棋聖の4位が最高でした。メダルを取れなかった一力棋聖が涙していて印象に残っています。
一力棋聖が準決勝で敗れた柯潔九段(中)、3位決定戦で敗れた申眞諝九段(韓)も囲碁を打っている方ならお分かりになると思いますが、本当に世界のトップ棋士です。
一力棋聖は惜しくもメダルを逃してしまいましたが、中韓を押しのけて優勝したのが台湾の許皓鋐九段なので、日本も次大会は表彰台に登って欲しいです。

ちなみに許皓鋐九段は台湾で昨年8冠を達成した方のようです(私も不勉強だったのでググって知りました)。

女子団体戦(3人制)

金:中国
銀:韓国
銅:日本

日本が見事銅メダルを獲得しました!
日本は藤沢女流本因坊、上野愛咲美女流立葵杯、来週から藤沢女流本因坊に挑戦する上野梨紗二段が挑戦しましたが、中韓にかなり肉薄した内容でした。次回は違う色のメダル獲得も現実的だと思います。

男子団体戦(5人制)

金:韓国
銀:中国
銅:日本

男子団体戦は韓国が貫録の優勝。やはり層が厚かったです。
なんで朴廷桓九段が三将、申眞諝九段が四将に居るんですかね…。

日本は3決で眠れる獅子ならぬ虎(芝野虎丸名人)が初勝利するなどギリギリで銅メダルを獲得できました。

以下は個人の感想です

韓国に勝てない

男子団体戦は予選、準決勝合わせて2回韓国と対戦しました。
結果は誰も勝てずに0勝10敗(仲邑菫女流棋聖が渡韓するのも納得してしまいました)。
日本は経験豊富な井山王座を五将、一力棋聖を三将に据えるなど「勝ちにいく」オーダーでしたが、結果は不発となりました。

男子個人戦で一力棋聖が準々決勝で中国の選手を倒していますが、中韓に対する実力不足が改めて露呈した大会になってしまいました。
やはり持ち時間の少ない国際棋戦の経験を積まないと日本囲碁界復興は厳しいと思います。

なぜか補欠を登録しない日本

ここが一番の疑問なのですが、団体戦は1名の補欠を登録することができます。中国、韓国、台湾は補欠を登録していますが、なぜか一番経験を積ませる必要のある日本は補欠を登録しませんでした。

女子なら牛扇興杯、男子なら平田八段など誰か有望な若手を連れて経験を積ませるべきです。また体調不良になった際のリスクや戦術面でも選択肢が無くなってしまいます。567で出場できませんでしたでは、代打「三〇間」より酷いですからね(唐突な野球ネタ)。

最後に

手合い表や規定の都合で補欠を登録できなかったのかもしれませんが、囲碁ファンとして疑問に思ったので記事を書いてみました。

男子団体戦に出場した井山王座と芝野名人は名人戦で対戦中ですし、女流本因坊戦も12日から開幕します。
参加された先生方は忙しい合間を縫って参加し、メダルを獲得されたので本当に感謝とお疲れ様でしたを言いたいです。

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