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顧客を育てていく”ナーチャリング”の秘訣

マーケティングやセールスなら知っておきたい、顧客との継続的な関係を維持する方法


「ナーチャリング」という言葉をご存じですか?「ナーチャリング」とは、英語のnuture(育む)という意味を持ち、マーケティング施策などで得たリード(見込み顧客)に企業や製品、サービスに関心を持ってもらい、その関心を維持し、購買、さらには顧客との継続関係を繋げていくプロセスを描いたものです。この「ナーチャリング」プロセスは、マーケティングだけでなく、セールス部門にとっても、とても重要な役割をもっています。

このブログでは、リードナーチャリングの意味や重要性、メリットなどについて説明し、具体的なリードナーチャリングのプロセスの方法について”優しく”説明していきます。

なぜ、リード(見込み顧客)をナーチャリング(育てる)ことが大切なのか?

企業が自社の製品やサービスを顧客に販売したい時、もちろん、最終ゴールはその製品やサービスを顧客に購入してもらうことであり、売り上げを伸ばしていくことです。多くのマーケティング予算を費やして施策を練ることも重要視されています。しかし、せっかく多くの予算を使っているにも関わらず、大半が単発のマーケティングキャンペーンとなってしまうことがあります。例えば、「初回割引キャンペーンを行ったけれど、初回のみで継続顧客にはつながらなかった。」「展示会でSNS投稿キャンペーンを行ったけれど、すぐにフォロー解除されてしまった。」等です。単発の施策だと、どうしても顧客との関係性も単発になりがちです。そこで、「ナーチャリング」を取り入れてみると、リード(見込み顧客)との関係を深め、信頼を築きながら、購買に導くため、単発のお付き合いではなく、継続したお付き合いが発生します。さらに、顧客がサービス、製品に対する関心を持った時点から購買に至るまでの間に、顧客と企業の間に信頼関係が生まれ、長期的な関係を築きやすくなります。これは、ナーチャリングを介して、顧客にロイヤルティが生まれ、製品、サービスに愛着を感じることができるからです。ただ1回の売上を考えるより、ずっと良好な関係性を維持することができ、さらに顧客満足度を向上させることができなんて、一石二鳥だと思いませんか?

リードジェネレーションとリードナーチャリングの違いとは?

さて、リードナーチャリングと似たようなマーケティング用語で、「リードジェネレーション」という言葉がありますが、2つはマーケティングにおいて異なる役割を果たしています。

  1. リードジェネレーション(Lead Generation):

    リードジェネレーションは、リード(見込み顧客)を獲得するプロセスのことを言います。主な目的は、企業や製品、サービスに関心を持つ潜在顧客を見つけ、彼らの情報を獲得していくことです。これにより、顧客データベースを作り上げ、営業やマーケティング活動の対象となるリードを確保します。リードジェネレーションの手法には、コンテンツマーケティング、SEO、広告、イベントなどが含まれます。

  2. リードナーチャリング(Lead Nurturing):

    リードナーチャリングは、文字通り、リードを育成し、関心を持たせ、購買、継続的な関係を維持するに至るまでのプロセスのことを指します。主な目的は、リードが購買段階に達するまでの間、顧客との関係を構築し、強化していきます。リードナーチャリングでは、リードに対してカスタマイズされたコンテンツや情報を提供し、彼らの関心を引き付け、企業や製品、サービスに対する信頼を高めます。

リードジェネレーションはリードの獲得をメインに考え、リードナーチャリングはリードを育成し、顧客との関係を築くためのプロセスです。

リードナーチャリングの具体的なプロセスとは?

リードナーチャリングを行うために、どのようなプロセスがあるのか、順を追ってみていきましょう。

  1. 顧客情報の収集: まず、見込み顧客や既存顧客からの情報を収集します。これには、顧客がウェブサイトを訪問した際の行動や、資料のダウンロード履歴、お問い合わせ内容、展示会でのアンケート収集などが含まれます。必ず、メールアドレスを取得するように心がけましょう!
    *SNSのアカウントを一生懸命集めても、継続した顧客との関係性を築く「ナーチャリング」には不向きです。それは、ナーチャリングの過程で顧客のステータス(購入までの距離)をトラッキングすることが難しいからです。

  2. 顧客セグメンテーション: 収集した顧客情報を分析し、顧客を適切なセグメントに分類します。顧客の属性や行動に基づいて、ニーズや関心を共有する顧客グループを特定します。例えば、年齢、性別、地域、購買履歴などに分類します。セグメントごとに顧客のニーズや関心を分析し、それぞれのセグメントに適したマーケティング戦略を立案します。

  3. カスタマイズされたコンテンツの提供: 各顧客セグメントに対して、ニーズや関心に合ったカスタマイズされたコンテンツを提供します。これにより、顧客の関心を引き付け、関心を維持します。ここで、1.で得たメールアドレスが役に立ちます。キャンペーンを作り、カスタマージャーニーを考えます。ニュースレターやSNSの配信、ウェブサイトやブログで、特定のセグメントに関連する情報や記事を公開することも効果的です。

  4. 関係の構築と信頼の構築: 提供されたコンテンツを通じて、顧客との関係を構築し、信頼を築きます。顧客が企業や製品に対して信頼を持つことで、購買意欲が高まります。フォローアップメールや電話で個別に顧客とコミュニケーションを取り、彼らのニーズや問題に対応します。イベントやウェビナーを開催し、顧客との対面や相互作用を促進します。購入後の
    カスタマーサポートやアフターサービスの充実も検討しましょう。

  5. リードスコアリングとフォローアップ: 顧客の行動や反応を評価し、リードスコアを付与します。高スコアのリードには優先的にフォローアップを行います。リードが特定の行動を起こした場合(例:資料ダウンロード、ウェブサイト訪問回数の増加など)、リードスコアを付与することで、優先順位をつけることができます。セールスチームがリードの行動や興味に基づいて、適切なタイミングでフォローアップを行うことも大切です。

リードナーチャリングは長期的なビジネスの成功を導く

リードナーチャリングは、マーケティング戦略の重要な要素であり、顧客との関係構築に焦点を当てています。カスタマイズされたコンテンツや情報を提供し、顧客との信頼関係を築き上げることが何より大切です。効果的なリードナーチャリング戦略は、長期的なビジネスの成功を導くため、ぜひ、積極的に取り入れてみてください。


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