自転車に傘を取り付ける装置

そもそもの自転車の構造から考えていくと、自転車に傘を取り付けるのはまずいという事が分かるはずではあると思うのですが、未だに危険な道具を自転車に取り付ける人がいるとのことなので一応書いておこうと思います。

自転車が倒れないのは、進んでいる自転車が倒れそうになると前輪の軸が内側に回転し、車輪が曲がることで倒れる方向から復帰する方向に力が移動するから(重心が安定するから)です。そして、人間が両手でハンドルを握ってある程度のスピードで漕いでいるときに最も安定するように設計されています。ですから、漕ぐのをやめると倒れますし、人間が載っていない状態で自転車だけ加速してもある程度で倒れてしまいます。

このようなバランスが重要な乗り物に対し、風の影響を受けるパーツを後から取り付けたらどうなるのかは自明です。倒れやすくなるのに決まっているわけです。

実際、海外で見かけられるような、はじめから雨避けを付けた、そのバランスで最適である自転車は後付けの自転車よりも倒れにくいのですが、それを見て自転車に傘を取り付ける装置が安全であるという話にはなりません。

皆様にはくれぐれもこのような装置を付けて傘を使わないようにお願いしたいと思います。

ですが、実際のところ雨の日にレインコートだけではなく傘をさして自転車に乗りたいという話が出てくるのは結構な頻度であります。現状の方法が危険だからというのは確かではありますが、未来永劫そうなわけではないかもしれません。

というのも、先ほど記載させていただきましたように、初めから傘を付けたバランスで自転車を開発していれば、もしかしたら安全度の高い装置が開発される可能性も有るかもしれません。残念ながら当方は自転車制作の知識は全くありませんので、あくまでも外野から騒ぐだけではありますが、自転車メーカーの方で何か作られる可能性はあるのかなと思います。

ただ、その場合は既製品の傘を取り付けるのではない、専用の雨よけカウル付きの自転車という事になりそうではありますよね。

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