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IQゼロのプロモーション戦略・おかわり

歌い手系ボカロPのカッシーです!
前回は「IQゼロのプロモーション戦略」ということで、主に目的設定や広い意味での楽曲側への仕込みについて書きました。

今回はより直接的な宣伝アクションについて書いていきます。前回以上に刺激的な内容なので、プロモーションのお話が苦手な方はスルーしてください(笑)

今回の記事単体でも読めるように書きますが、参考までに前回のnoteも貼っておきますね

おさらい

前回のnoteを改めてまとめると、こんな感じです。

  1. ボカコレに出る目的を明確化する

  2. プロモーションと楽曲制作を分けない

  3. コメント数でランキングを駆け上がる

  4. コメントしやすい環境づくりをする

ここで最も重要なのが目的の明確化で、私の場合は次の3つを目的にしていました。

  • リスナーさんとニコニコ動画のコメントやTwitterのリプライで盛り上がりたい

  • TwitterのFFさんと毎時ランキングに入った/入ってないの一喜一憂でキャッキャウフフしたい

  • できればランキングの50〜100位以内に入りたい

一番目については前回のnoteであらかた説明したので、今回まず説明するのは2番目の目標である「毎時ランキングへの見え隠れ」です

毎時ランキングに見え隠れしたい

毎時ランキングに入った入ってないで一喜一憂するためには「どこかの時間帯で飛び抜けて、まずランクインする」「ランク落ちの後も、たまに返り咲く」のふたつが必要です

まず、最初に1回飛び抜けるには、ライブ公開がいいです。なんせ同一時間帯にリスナーさんが集まりますし、来てくれた人のコメント率やマイリス率も高いです。ただ、考えることはみんな一緒なので、イベント開始直後は混み合います。もしバルーンさんが0時からライブ公開をするなら、当然その時間帯に私を聴きに来てくれる人はいません

▼ライブ公開を何時にすべきかは、目的と人による

もしあなたが本気で上位30位を狙っているなら、それでも0時投稿をして、自分を選んでもらうためにFFさんたちにお願いをして回るべきでしょう

ですが、私の目的はランキングへの「見え隠れ」であり、最終的に狙う順位も50〜100位です

過去3回の体感でいうと、70〜100位はコミュ力で入れちゃうゾーン。初動を逃しても届きうるのです。もちろん無策では届きませんが、コメントがたくさんつくタイプの曲ならランキングの停滞期を駆け上がれるケースはあります。なので、コメントがつきやすい曲で、かつ、そこそこの順位でいい人は、2日目の日中などのアイドル時間にライブ公開するのも手です

ちなみに、私はライブ公開を土曜の10:00に設定しました。ただ、このときはタグのつけ間違いをしてしまい、実際には10時台のランキングには入れませんでした。皆さんも確認は入念に(笑)

より具体的なプロモーション行動へ!

さて、ここからが行動を伴うプロモーションです。ちなみにこのnoteでは世間を騒がせた「事前リスインと自薦に関しての是非」は語りません。ただ、私のスタンスを表明しないとモヤモヤする人もいると思うので、そこだけオープンにしておきます

事前リスインの効果はたいしたことない

2022秋のボカコレでは、開始前の事前リスイン(Twitterのリスト機能を使って参加者をストックして巡回すること)がおおいに盛り上がりました。これについては、私はほぼやっていないので正確な効果はわかりません

というのも、私はFFさんを200人以上認知しており、その人たちを回るだけで精一杯になることは明白。そこからさらに相互リストの運用をするのは不可能と考え、リストすら作りませんでした

ただ、載せてくれるのを拒む必要はないので、ボカコレ1週間前ぐらいからTwitterのアカウント名を「カッシー@ボカコレ22秋リスイン嬉しい」みたいのに変えておきました。……さすが、クズはちゅう類は考えることが人でなしですね!

▼リスイン以外にもTwitterの活用法はある

ちなみに2022春と2021秋は「皆さんの告知動画をリプにください! 始まったら聴きにいきます!」ってのをやって、期間中にめっちゃ感想リプを返してました。FFさん巡りとあわせるとパンクするので2022秋はやりませんでしたが、今思うとこれって事前リスインの先駆けみたいなプロモーション施策でしたね

この時、実は私の宣伝は一切してなかった(なんせ曲が完成してなかったから笑)んですけど、こちらが感想リプをすると高確率で相手も聴いてくれるんですよね。FF外からの凸リプも含めて数十人集まったのでハードでしたが、当時はこれきっかけでかなり聴いてもらえた記憶があります

ただ、2022秋は私はこれらのプロモーションを行いませんでしたが、聴き合いに頼らなかったかというと全然そんなことはありません! むしろFFさんとの聴き合いが私のいいね&マイリスの多くを占めていると思います

▼ランクインに必要な「いいね」は200〜300

経験則でいうと、ボカコレは200〜300いいねぐらいついてると上位100位に入る確率が高いです。逆に言えば、50〜100位でいいなら「いかにしてこの200〜300いいねを稼ぐか?」というのかカギになります

私の場合は、認知しているFFさんが約200人いて、しかもその人たちがお互いの感想の引用リツイートとかを盛んにしています。TLは自然にFFさんたちの投稿ツイートであふれます。あとはそのお友だちを回って感想を書いていると、相手もたいてい私の曲を聴いてくれます。結果的に、FFさんを回りきった頃には、私の曲にも200いいねぐらいついているという現象が起こります

これ、要するに巡回リストがTwitterのリスト上にあるか脳内にあるかの違いであって、やってることは相互巡回と大差ありません。FFさんとの聴き合いが弱小ボカロPのメインウェポンであることはほぼ間違いないです

▼ランキング上位には事前リスインは非力すぎる

聴き合いがメインというのは、あくまでも50〜100位でいい場合に限られます。ボカコレをコミュ力で上がれるのはせいぜい30位が限界で、最上位層に行くには相当な実力・センス・楽曲の仕掛けが求められます

あまり気づかれていませんが、ボカコレは「1〜30位を争うプロ級選手、30〜100位を争う実力派市民ランナー、自己ベストを目指す大勢の一般ランナーの混じりあう東京マラソン」みたいなものです。狙う順位によって、ターゲットとなる数字もベストな戦略も変わります。私の戦略はあくまでも100位に入ればいいという前提条件での話です(この辺で、事前に決めておいた「ボカコレに出る理由」がいきてきますね)

逆に、ランキング上位に入りたいなら、そもそもの楽曲パワーが相当必要です。仮にそこをコミュニティパワーでそこを埋めるにしても、半年以上かけてTwitterやDiscordにファンコミュニティを作っておくとか、楽曲ブランディングで固定層の心をガッチリ掴んでおくとか、イベントを企画して求心力を上げておくとか、要するに「ちゃんと人気者になっておく」ぐらいはしておきたいところ。それに比べると、事前リスインはとても非力だと思っています

▼一夜漬けで東大にいけるか?

もちろん、事前リスインに全く効果がないとは言いません。何もしないよりははるかにマシですし、ちょっとした順位に見え隠れするぐらいならできるかもしれません

ただ、それは受験で言うなら一夜漬けです。他の受験生が夏休み前から色々準備してきたのに対し、入試前のラスト2週間で追いついて東大にいくのはかなりハードです。でも、だからといって一夜漬けすらやらないよりは、したほうが絶対にマシな合格率になります。その人が狙っているのはそれで入れるレベルの大学ではないかもしれませんが、その努力はきっとムダにはなりません

ボカコレ開催中のプロモーション戦略

さて次はいよいよ開催中のプロモーションです! 長かったですね! ここまで読んで、まだボカコレ始まってないですからね笑(逆にいうと、それだけ事前準備がモノを言うのがプロモーションの世界です)

▼聴く時間と聴かない時間をはっきり分ける

最初に書いた通り、私の狙いに「ランキングへの見え隠れ」というものがあります。つまり、初動が落ちたあとも、何回か返り咲かなければなりません。そのために、私は聴きボカコレをする時間を「1時間ガッツリ」とかに集中させました。

というのも、ボカコレは多くの人の休日に開催されるので、相手からの聴き返しはわりと「私がいいねをつけたのと近い時間帯」に起こりやすいです。そうすると、「1時間に1曲聴くのを12時間やる」よりも、「1時間に12曲聴くのを1時間やる」方が、相手から私への聴き返しを同時間帯に集中させられます。そうすると毎時ランキングに返り咲ける確率も上がります。なので、漫然と聴いたり休んだりを繰り返すよりは、一気に聴いて一気に休む方がプロモーションとしては効果的です

ちなみにこれはあくまでも毎時ランキングの話で、最終ランキングに関してはスキマ時間に1曲2曲聴くのもやった方がプラスなのは間違いありません。結局のところ、へたな小細工よりも1曲でも多く聴いて感想を残し合うのが最強なんですよね

▼自分の曲もちゃんと拡散する

他人の曲の引用リツイートをしているばっかりで、自分の曲は初日の投稿時にしかしてなかった……なんてのも意外にあるあるです。あなたのリスナーさんはあなたのタイムラインを見ているのですから、その上の方のいくつかに自曲の宣伝がないのはもったいないです。ちゃんと宣伝してあげましょう。ベストな頻度は私にもわかりませんが、1日に1〜3回ぐらいなら邪魔にはならないと思います(※ボカコレ期はタイムラインかあふれるので、それでもミュートせずに見てくれる人に対して……という前提です)

ただ、単純に固定ツイートの引用リツイートを定期的にやるだけだと面白みがないので、「何らかのニュース(最高順位とか、書いてもらってぐっと来たコメントとか)」や「聴きどころの紹介」等を入れるといいと思います

あとは、「みなさん、うぱぱぱーぺろぺーって書きに来てください!」みたいに何らかのお願いをしてみるのもいいですね。特にボカコレ最終日なんかは、リピートしてもらうことを考えて、「ツイートになんて書いてあったら、あなたのリスナーさんがもう一度聴く気になるか?」を意識した拡散をするといいと思います

▼自薦は効率的に行う

2022秋のボカコレは、中盤から終盤にかけての自薦募集が非常に盛んでした。ドライに言えば、自薦によって心証が悪くなることはあってもランキングにマイナスの影響が出ることはまずないので、体力とコミュ力が無限にあるなら永遠に自薦を続けるのも手です。ただ、そんなに頑張れない人は、数ではなく打率をイメージして自薦するといいと思います

注目ポイントは、自薦募集ツイートの投稿日時とリプライ数です。結論からいうと、「投稿から1時間以内かつリプライ数が1桁の自薦募集ツイート」のみに絞って自薦するといいと思います。

というのも、70リプがついている自薦募集ツイートがあるとしたら、ツイ主は4分×70曲=280分(4時間40分)かけて聴かなきゃいけません。そこの71番目に並んだところで、ボカコレ期間内に聴いてもらえる確率はどれくらいあるでしょうか? もちろん、リスナーさんの価値は期間内でも外でも同じなので、聴いてくれればいつだって嬉しいです。ですが、プロモーション手法としては、ボカコレ期間内に聴いてもらえるツイートに乗った方が得です

また、募集ツイートをしたときは暇だった人も、そこから何時間も経った今は忙しいかもしれません。ですので、何時間も経ったツイートに凸っても聴いてくれる確率は下がっているケースがあります。

というわけで、体力とコミュ力に限りがある人は「今なら聴けるよ!」って言ってくれている短い列に並んだ方が効率的だと思います。

ちなみに、これはあくまでもプロモーション観点の話です。もし、前から気になっていたFFさんとか、繋がりたい絵師さんとか歌い手さんが自薦募集をしていたら、たとえ3桁リプがついていたとしても自薦した方がいいと思います。というのも、「自薦募集=合法的な絡みチャンス」です。その人がボカコレを抜きにしても繋がりたい相手なら、迷わずいってください。その場合は、相手に自分を印象づけることがメインになるので、なぜその人に聴いてほしいかの気持ちを伝えるとか自分の曲がなぜオススメかを添えるとかするといいと思います

ちなみに当時の私はFFさんの巡回で精いっぱいだったのであまり自薦はできませんでしたが、別に「自薦が不要」って考えているわけじゃないです。単に「知らない人200人と聴きあう」よりも「知ってる人200人と聴きあう」を優先しただけでした。でも、その「知らない200人」の中に一生の友だちになれるような素晴らしい出会いが眠っていたかもしれないので、知ってる人を常に優先し続けなきゃダメとも思ってません。投稿イベントは新たな出会いの場でもあるので、内輪だけでかたまるのももったいないと思います。その点、自薦募集ツイートは相手からウェルカムの姿勢を表明してくれている絡みチャンス状態なわけですから、毛嫌いせずにたまにはコンタクトを取ればいいと思います

まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございます! めちゃめちゃ長くなったので最後にまとめるとこんな感じです!

  1. ボカコレは「1〜30位を争うプロ級選手、30〜100位を争う実力派市民ランナー、自己ベストを目指す大勢の一般ランナーの混じりあう東京マラソンみたいなもの」というイベント構造を理解する

  2. 狙う順位が50〜100位で、かつ、コメントがつきやすい曲なら、「2日目の日中などのアイドル時間にライブ公開してランキングをかけあがる」のも手

  3. こちらが感想リプをすると高確率で相手も聴いてくれるので、聴きあいをつかって200〜300いいねを獲得するのが大事

  4. 毎時ランキングに入りたいなら、一気に聴いて一気に休むスタンスで、聴きボカコレをする時間を「1時間ガッツリ」とかに集中させる

  5. 「ツイートになんて書いてあったら、聴く気が湧きやすいか?」を意識しながら1日に3回ぐらいは自分の曲も宣伝する

  6. 「投稿から1時間以内かつリプライ数が1桁の自薦募集ツイート」のみに絞って打率重視の効率的な自薦をする

結局は大したことは言っていなくて、「色んな人の曲を聴きまくって感想とか書きまくると相手も聴いてくれるから、200曲ぐらい聴き終わった頃には自分の曲にも200〜300いいねぐらいついてて、結果的にランキングの100位以内とかに入ってる確率が高いよ」というマンパワーのなぜる技です。逆にいうと力技を使ってもこんなもん……というか、恐らくは力技を極めてもせいぜい30位ぐらいが限界到達点なので、裏を返せば上位ランクイン曲には楽曲パワーがものすごく求められるともいえますね

最後に、私の曲を宣伝して終わります! よかったら聴いてくださいね
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あと、ボカコレ2023春にも参加予定です。今回はランキングをあまり目指さないタイプの楽しみ方をするつもりなので、noteに書いたような戦略もあまり使いませんし、ランクインもしないかもです。でも、楽しめる楽曲になってますので、ぜひお聴きください


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