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常に本棚にいる本たち

私は本棚を2つ持っていまして、机から手の届く距離にある本棚には「今読んでいる途中の本」「これから読む本」「常にいる本」の3種類の本が置いてあります。

今日はその中でも「常にいる本」のお話です。

「常にいる本」は私にとって思い入れのある本たちです。常に手の届くところにいて、ことあるごとに読み返すようなお気に入りの本。学生時代から本棚の定位置にいる、不動のレギュラーたち。その中から小説作品を3冊紹介します。

※配慮はしていますが、ストーリーの冒頭部分など微妙にネタバレしているのでお気を付けください。

1.『神の二つの貌』貫井 徳郎

高校生の時に買って以来、ずーーーっとお気に入りで読んでいる本です。
簡単に言うと、教会の牧師の息子が「神の救いとは?」「信仰とは?」みたいな疑問から色々やらかしちゃうお話です。

このお話の主人公が最高に好きなのです。
主人公に関しては「サイコパス」という評価をされる方が多いのですが、個人的にはそこまでサイコパス感は感じませんでした。わりと人間味あるような。

第3章で「そうだったのか!あの違和感はこういうことだったのか!」とスッキリします。絶対に解説を先に読んじゃいけない作品です。

開始1ページ目で主人公が蛙を殺しているので、なかなか人に薦めづらいのが難点。友人に貸したところ、「主人公に共感できないから無理」と返されました。
私は大好きな作品なのですが、ネットの評判はあまり良くない様子。読書家の方には物足りないのかもしれません。

2.『霊応ゲーム』パトリック レドモンド

ヤンデレが好きな腐女子の皆さまにはぜひ読んで頂きたい作品です。
「西のリチャード(霊応ゲーム)、東の諸戸道雄(孤島の鬼)」(←私の主観)というくらいインパクトあるヤンデレ少年が登場します。

いじめられっ子のジョナサンと一匹オオカミで周りから一目おかれているリチャード。この二人が仲良くなって、今までジョナサンをいじめていた奴らを見返すぞ!
……となれば良かったのですが、この二人(というかリチャード)のせいで周囲の人達が不幸に巻き込まれていきます。もう大惨事です。

登場時はスパダリ感満載だったリチャードがジョナサンに対する執着心で歪んでいく様(元々歪んでいましたが)をお楽しみください。
メイン二人以外の登場人物も人間関係がきちんと描写されていて美味しいです。

ラストが「マジかよ」というくらいのバッドエンドなので、苦手な方は注意した方が良いかと思います。ちなみに、私の推しは死にました。


3.『末枯れの花守り』菅 浩江

人の心を花に閉じ込めてコレクションしている永世・常世の二人の姫。それを阻止する花守りの青年、青葉時実。
花をテーマにした、妖しくも美しい短編集。

ストーリーの説明が難しくて、これ以上書けません(´;ω;`)
雰囲気的には少女漫画チックな和風ファンタジーです。

実は主人公勢よりも、敵勢力のお姫様の方がお気に入りです。
とにかく姫二人の美しさの描写に圧倒されます。
二人の美しさもさることながら、台詞も芝居がかっていて良いのです。声に出して読みたい日本語。

あまり登場人物の過去とか詳細なことが書かれていないので、気になる部分はたくさんあります。ただ、物語としてはきれいにまとまっていて世界観も確立されています。私の好きな雰囲気です。
今回紹介した作品の中では、一番読後感が良いと思います。

※ ※ ※

以上、お気に入りの三作でした!
どれも仄暗い作品で、私の趣味が垣間見えるラインナップでしたね💦
またいつか本の紹介をしたいと思います。

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