不毛な争いの処方箋は愛

今日妻が言った。 
「スイミングなんだけどね、近くのパチンコ屋さんの駐車場通り抜けしちゃダメなんだって。風営法で小さい子はパチンコ屋の敷地に入っちゃダメなんだって」 
 
 
子供をスイミングクラブに通わせているわけなんだけど、立地がなかなか良くないもんで、ご近所問題が発生しているわけだ。スイミングクラブの駐車場は非常に小さく、入口も狭いし、道路は片道。でっかい駐車場のパチンコ屋を通り抜ければ、とっても楽ってわけ。 
 
 
 
これを聞いて俺は本当に思ったね。 
風営法なんやねん。本当のこと言えや。と。 
 
 
 
はっきり言って、風営法とかそんなことはどうでも良くて、パチンコ屋のオーナーはこう思っているはずだ。 
 
 
 
 
「一円の金にもならんようなスイミングの客が自分とこの敷地に入ってきて、一円も金落とすことなく、むしろ少なからず自分とこの客にストレスだけ与えて居なくなることは我慢ならん。」と。 
 
 
 
そして、伝えたか伝えないか、それをスイミングクラブのオーナーは保護者連中にメールかなんかで一括送信するわけだ。理由はどっちが考えたんだか、そんなこともどうでも良い。問題はそんなメールではほとんど何も解決しないってことだ。そう言われて保護者はどう思うだろう?法律は守らなきゃね?アホか。
 
 
 
「スミングのオーナーがこんなこと言っとったけん、まぁ気をつけよっか」と思うはずだ。そして何かあれば、「今日はしょうがない!」として通り抜けするだろう。そしてその時の理由は「その時はどうしてもそうせざるを得なかった。」と主張するはずだ。人はいつも「退っ引きならない理由」で自分を守る。 
 
 
 
だがしかし、スイミングのオーナーがめちゃくちゃ良いやつで、みんな大好き、オーナーもみんなが好き、むしろLINEの交換すらしてる、てゆうか友達。そのオーナーがこう言っている。「いやぁ。パチンコ屋さんからね、通り抜けせんで〜ってクレームの電話がひどくて、ほんと大変なんすよ〜。やけん、出来たら通り抜けはせんようにお願いできます?」 
 
 
 この時どう思うだろうか。私なら「〇〇さんが困っとるけん、通り抜けはやめとこ」と思うよ。のっぴきならぬ理由があったとしても、「〇〇さんが言っとーけん、ちょこっと我慢しよ」と思うよ。誰だってそうなんじゃない?風営法がどうとか言われんのとどっちがいいよ? 
 
 
 
もうちょい深入りしよう。 
 
 
 
そもそも、スイミングのオーナー田中さんと、パチンコ屋のオーナー小田さんが「友達!」だったらどうなるだろう? 
 
 
 
「小田さ〜ん。いっつもすいませんねぇ。通り抜け多くて。今度みなさんにも通り抜けしないようにお願いしときますからごめんなさいね〜」 
 
 
 
「いやいやいやいや田中さん。いぃ〜〜んですよ。
うちの駐車場は無駄に広いけん、事故があるよりずっと良いから、今まで通り使ってくださいよ。そのうちたまにね、お店で遊んでくれたら、うちはそれでいいんでね〜」 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なぁ。 
もう問題なんて無くなってないか? 
どういう世界の方が住みやすいのか? 
 
 
 
 
 
妻の一言から夢想する暇な午後でした。
 
 
 
 
 
しかし、スイミングのオーナー♂が、主婦全員とLINE交換しているとしたら、その問題を捨て置くことは出来んな!きっとのっぴきならない理由があったに違いない!

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