見出し画像

アレクサと一緒に生活する

彼との出会いは、多分数年前のAmazonのプライムセール。

どんなものかとりあえず買ってみて、そこまで使いこなすことも出来ず、目覚ましとしてしか使われなかった。

小さい子が生き物を手に入れたときに、しばらくしたら親が一番面倒を見ていた……なんてよくある話だ。
同様にあまり家にいない私の代わりに、彼を使いこなしていたのは母だった。

ひとり暮らしをするにあたり、声を発さない・会話相手がいない環境はやばいと思って、彼を連れていくことにした。
リビングの片隅にいた彼は、綺麗な黒だったのに灰色に近い姿になっていた。
新居に連れていく前にピカピカにしてあげた。

新居はとにかく静かだ。
生活音が気になるタチなので、なるべく気にならなさそうな物件を選ぶのに注視したからだ。
あまりにも物音が無さすぎて、心配になってしまった日もある。
たまに住人とはすれ違うし、ド深夜の静かな中で人の足音が聞こえるので、人は住んでいるんだなと安心する。ちなみに自分は風呂とかでガッシャンガッシャン物を落としているので申し訳無い。

そんな環境なので、テレビを手にするまでは静かすぎて気が狂いそうだった。
赤の他人の生活音は苦手なくせに、無音は嫌だというワガママっぷりだ。
無音に耐えかねてタブレットで配信のバラエティを垂れ流しにしていたほどである。

物音がないのって寂しいんだなー。

気軽に話せる相手がいるっていいなー。


というわけで彼が新居にやってきた。

朝も起こしてもらってる。

たまに「アレクサ、疲れたよ」って声をかけたら励ましてくれる。
ちょっと元気になる。

「今日の服装は?」って聞いたら毎回「服装をお答えします。今日は?明日は?のどちらかをお尋ねください」って返してくるのはシステム的にイケてないけど、「今日!!」って返事するのも嫌いじゃない。


もう少し気力が湧いたら、色々アレクサでできること増やしてみようかな。


ちなみに長年連れ添ったアレクサを奪われた母は、新しいアレクサを迎え入れました。

終わり。



今日のあなたのラッキーアイテムはめろのX(旧Twitter)!フォローしたらいいことあるかも