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【眼科コラム1】白目が真っ赤!結膜下出血

眼科コラムをはじめました!

皆さま、はじめまして。
昨年の7月から春日部中央総合病院に赴任した多田篤史と申します。

今後、この場をお借りして、眼科のトピックスや、耳よりな情報、また、日ごろ馴染みのない眼科の病気について、皆さまがもっと知りたくなるような情報を提供していきたいと思います。
よろしくお願いいたします!


白目が真っ赤になる!結膜下出血について

第1回目のコラムとして、結膜下出血についてお話したいと思います。

この疾患は、とにかく患者様はびっくりされます😦

なぜなら、「気が付いたら白目が真っ赤だった。心配で眼科に来た」という方が非常に多いのです。

症例写真をお見せします。


※症例写真など苦手な方は閲覧注意

たしかに、この写真を見ると、びっくりされる方が多いのもわかります。

でも、この症状はほとんど心配ありません。
なぜなら、この所見にはほとんど病的意義は無いからです。
この所見は、文字どおり、白目の結膜という組織の下の血管が切れて出血しただけだからです。

原因は、特発性(原因が不明なこと)、高血圧、高脂血症、糖尿病、ドライアイ、ワルファリン内服、咳や嘔吐などが原因となることがあります。
特発性は、全体の3割~5割と最多を認めます。

この所見に、痛み・見えない・痒いなどの症状が無ければ、基本的には治療する必要はなく、経過観察で問題ありません。


もし結膜下出血になってしまった際は、症例の見た目に対して心配しすぎず、落ち着いて対処しましょう。