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ふと見上げる

人間はどうしようもなく薄情な生き物だ。

とでも言えば、自分を正当化できるのだろうか。

忘れたわけではない。

けれど、思い出すことが少なくなった。

それでも、ふと、見上げた空に彼女を想う。

あの頃、苦しくなると、怖くなると、悲しくなると、助けてと空を見上げていた。

「だいじょうぶ?わらって」

聴こえるのは気のせいじゃない。

耳を澄ませる。

心で聴く。

涙をこぼしながらうなずく。

「うん。だいじょうぶ」

そう答えた。



苦しくなることも、怖くなることもずいぶん減った。

現実が変わったわけでもないのにいつの間にか泣くことが少なくなった。

少なくなったら想うことも少なくなった。

なんだよ。それ。

そんな自分が残念だった。



けれど、いま。

ただふと空を見上げると彼女をたしかに感じる。

ああ…やっぱりあなたはそこにいたんだね

それが私は嬉しくて、それでいいんだと思った。

彼女は「私を忘れないで」なんて言ってないのに、不義理な自分に落ち込んで、勝手に自分を責める。

なんて自分勝手なんだろう。

素直に…もっと素直に。

自分の心に偽らない。

あなたを想い出したらあなたに声をかけたらいい。

届かないかもしれない。

それでも「ねえ。げんき?」と話しかけたいんだ。

今も変わらずたいせつなともだち。



りんちゃん

私ね、よく笑っているんだ

自然に口角が上がりまくってるの。

あんまりよく笑うからいつの間にかほうれい線が気になるようになりました…

それは加齢のせいかもしれません。

こんなくだらない話をしたかったから。

いつか空で会ったとき

ほうれい線見つけてわらってね

それくらいわらってきたんだよってまたわらうよ

けれど今はとりあえずスキンケアで薄くするぞ!




読んでくださってありがとうございました。

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