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国家公務員総合職 就活体験記(1) ~筆記試験~

初投稿になります!

私は東大の理系修士2年なのですが、今年官庁訪問にて内定をもらい、来年から某省で働くこととなりました!

来年以降に国家総合職(技術系)を目指す皆さんに役立つ情報を発信していけたらと思います。

採用のステップとしては

1. 人事院の主催する筆記試験に最終合格する
2. 説明会やインターンに顔を出す
3. 官庁訪問し、内々定をもらう

って感じです。

特に、倍率2.5倍の官庁訪問が最後にして最大の難関。
一筋縄にはいきません…

私は修士1年のときに最終合格し、修士2年で官庁訪問、ってプランにしました。
まぁ修士1年は基本暇ですからね~
2年では民間企業の就活もあるし、研究も佳境を迎えます。
筆記の勉強してる暇なんてありません。

しかし誤算が...!
コロナで筆記の1次試験が延期に…6月までずれました。
しかも専門記述はまさかの廃止😅
勉強できる期間は増えましたが、正直もう勉強することないわって思いました。

1次試験

教養試験(180分)と専門多岐(210分)でした。

教養試験は1問平均4.5分って考えると結構ツラいですが、問28以降は知識問題なので、2分以内で余裕で片付けられます(知らなかったら考えこまず適当にマークするしかないでしょう)。
問1~27で1問に平均6分かけても(そんなかからないでしょう)、問28以降を平均1分で片付ければ175分で終わります。
まぁ現実問題としては、問1~27は最大6分って決めて、それ以上かかるなら適当にマークして次へ、って感じですね。

クイズみたいで面食らう判断推理には「畑中敦子の判断推理ザ・ベストプラス」がオススメ。

中学入試の算数みたいですよね(笑)

時事問題にオススメなのは「速攻の時事」一択。

これだけ広い範囲から出題してるのは、センター試験(いまは共通テスト)対策で7科目幅広く学習した国立大学の学生を取りたいのかなぁて意図はひしひしと感じますね。
国家総合職はジェネラリストですから。
多方面への教養が求められます。

専門多岐に関しては、院試の勉強内容でカバーできました。

1次試験はまぁ有り余る教養でカバーしました。
ここの合格点は素点で5~6割くらいと言われてます。
ちなみに、どちらか一方でも3割未満だった時点で足切り(一発アウト)です。

2次試験

1次試験に合格したら、2次に進めます。
政策論文120分と、人事院面接(人物試験)20分です。

政策論文

論文は理系らしく、デジタル化がテーマだった記憶があります。
資料が3つあり(1つは英文!)、それを見ながらA3両面の解答用紙に書いていきます。

正直採点方法は不明ですが、これ、極端に文章が書けない人間のみをふるい落とす試験だと思うんですよねえ。

近年、官庁でも若手の文章力の低下を嘆いています。
明らかに日本語として変、とか漢字の間違いだらけ、あまりにも内容が稚拙とかはヤバいです。
「です・ます」と「だ・である」が混在しているのはNG。
段落を変えたら1文字空けるとか、基本的ルールは守りましょう。

一方、内容は薄っぺらでもあまり減点されません。
理系の我々に政策の知識がないのは当たり前ですから。

奇抜なアイデアを出せるかどうかではなく、最低限、日本語としてマトモな文を書けるかを見てるんです。

そこで、まずは資料の内容を要約して、現状分析、課題、解決策を抽出して(解決策の内容もだいたい資料に書かれてます)を問題用紙の余白にメモしてまとめます。
あ、清書はまだしちゃダメですよ?
開始30分は解答用紙には何も書かなくていいです。

そして、

  • 資料1の現状分析→課題→解決策

  • 資料2の現状分析→課題→解決策

  • 資料3の現状分析→課題→解決策

って無難にまとめるだけで大丈夫です。
これで高得点。

課題とは、現状と理想のギャップのことです。
また、資料ごとに段落を変えましょう。

余裕があれば、留意点(その政策がもたらす影響、本当に国がやるべきなのか、財源はあるかなど)に触れると良いです。

結局、資料を何のために用意してるかと言えば、受験生の論文の流れが模範解答に近い内容になるよう誘導してるんです。
受験生に好き勝手に書いてほしくなく、ヒントとして与えてるんです。
採点者は政策のプロですから、資料とは関係ないことを生半可な知識で書くのは良くないです。

要約問題に近いもの、と考えましょう。

ここは足切りの基準点が4割平均は6割です。

人物試験

ここまでは順調でしたが、人事院面接は難関でしたね~
上中里の西ヶ原研修合同庁舎に集合しましたが、真夏にスーツで行ってしまい汗だくに🥵

西ヶ原研修合同庁舎

クールビズ推奨なの、知りませんでした(苦笑)

黒いスーツが熱を持ち、みんな検温で引っ掛かるのは面白かったです。

さて、大部屋に集合させられ、ひたすら待機。
自分の番になると、面接室に呼ばれます。

事前に提出した面接カードにそって聞かれます。

面接カードの書き方は、大賀英徳著「公務員試験現職人事が書いた自己PR・志望動機・提出書類の本」がオススメ。

良い面接カードと、ダメな面接カードの例が載っていたのが良かったです。
面接カードだけでなく、官庁訪問でESを書くときにも役立ちます!

想定問答集をつくり、きちんと練習していきましょう!
私は鏡の前で練習して、不自然な話し方じゃないかチェックしました。

ちなみに、面接カードには志望官庁を書く欄がありますが、人事院面接では「その官庁の志望動機」を聞かれることはほぼないです。
あくまでも「なぜ(民間ではなく)国家公務員志望なのか」を聞かれると考えてください!

面接官は3人いて、1人ずつ順に質問していきます。
見た目から察するに、30代前後でしょうか。
官庁訪問ほど重苦しい雰囲気ではなく、淡々と行われるイメージです。

5段階評価でE(2~3%しかいないらしい)は筆記の成績がいくら良くてもグッバイです。
とはいえ、よほど声が小さいとか、緊張して全く会話にならないとかじゃない限りは大丈夫です。
友人にEがいましたが...(苦笑)
だいたいはCかDだと言われてます。
ある意味、差はつきません。

TOEICの点数を提出すると加点になります。
730点以上だと満点の25点、600点以上なら15点。
これは結構でかいです。
事前に受験しておきましょう。

次の投稿では、個別説明会・インターン(実質的に官庁訪問前哨戦)の話をします。

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