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重版記念インタビュー①今じんこさん

「重版は絶対に決める!」と前のめりで意気込んでいました。


今じんこ
フリーのグラフィックデザイナー。2人の息子を育て中。
X(旧Twitter):
https://twitter.com/imagineko_ 
Instagram:
https://www.instagram.com/imagineko
ブログ:https://imagineko.blog.jp/archives/cat_175751.html

__重版決定おめでとうございます!
重版の連絡がきた時の率直な感想を教えてください。

生意気ながら「重版したいな〜」ではなく「重版は絶対に決める!」と前のめりで意気込んでいました。
なので発売3日で重版の連絡をもらった時は率直に安心しました。
初出版の無名の新人で自分自身に自信があるわけじゃ全然ないんですが、本を一緒に育ててくれた編集部、不登校の保護者さんや団体さん、フォロワーさんたちがいて、自分1人の本とは全く思ってないので、この本には自信があったんです。
そのあと3刷、4刷と決定するたびに周囲への感謝の気持ちがますます大きくなっています。

★発売から3ヶ月半で4刷重版! ★Amazonランキング1位を多数獲得! (いじめ・不登校/社会病理/社会一般関連など 2023年4月15日) ★東京都教育委員会が不登校児童・生徒に提供する VLP(バーチャル・ラーニング・プラットフォーム)でも紹介されました!

__発売後、色々な感想が届いていますが、読者さんや周囲の方の反応はどうですか?また出版後の心境を教えてください。

どの感想も本当に嬉しくてありがたくて、こんなに幸せでいいのかな?
という気持ちです。
発売直後の心身ヘロヘロだった時に印象的だったのが、不登校のママさん仲間たちに「じんこさん命かけで本描いてくれてありがとう。あとは私たちが広めるから休んでね」と声をかけてもらったことです。こんなふうに応援してくれるみんながいるんだから、私がやらんでどうするんだと逆にまた火がつきました。(笑)
コミックエッセイ描き方講座の時にグランプリ目指して課題を描いてた時からずっと応援してくれてたから、本当にみんなのおかげすぎて。
泣けちゃいますね。

__改めて、今回の作品はどんな方に、どんな風に読んで頂きたいですか?

けして不登校当事者にだけ向けた本ではなので、大人も子どももすべての方に読んでいただきたいです。

学校や社会と対立したいのではなく、手を繋ぐために描いた本ということは絶対に伝えたいです。
私の心の変化を丁寧に描く以上、綺麗事で済まない周囲との関わりや描写も出てきます。
実は最初のネームは、学校や先生や行政を責めたり否定するように映る可能性があることは描きたくなくて、核心に触れずぼんやり描いてたんです。
でも松田編集長に「ヌルっと描かれていてじんこさんの心がどうしてそうなっていくのか分からない」と言われました。そのあと恐る恐る確信部分をネームに付け足していったんですが、やはりそこが特に読者の方に刺さっているようです。
「どんなに表現に気をつけても、本になったらどう受け取るかは読者次第です。その覚悟は持っていますよね?」とも松田編集長に言われました。
「もちろんですっ!」と元気に答えましたが、正直ガクガクブルブルでした(笑)
でも一番怖いのは声を上げなくなることだと思っているので、出版後に本を読んで、行動したり声を上げてくれる方が多くいたことは本当に嬉しかったです。

お話は、もっちん君が学校へ行き渋りを始めた小学1年生の頃から始まります。

__今回の作品を描く上で心がけたり、こだわった所はどんな所ですか?

ティーチングではなくコーチング的な構成を心がけました。
過去の私もそうだったんですが、不登校の親は混乱している時期には「答え」や「解決」を欲しがります。『不登校の解決』と打ち出せば、悩む層の目に触れて本はある程度は売れるとは思ったけど、「その形で煽らずとも絶対本を売ってみせる!」という気持ちが強くありました。
人から簡単に教えられた答えでは深く腹落ちすることもできないし、自分で自分の心を導き出さないと本当の解決にはならないと私は考えているので、断定的な答えのようなものは極力本に書かないようにしています。

読者さんが読み進めながら「自分はどうしたいか?」「自分は何が大切か?」と自分で見い出せるような構成を心がけたし、それが叶ったと感じられる感想が多く届いたことは本当に嬉しかったです。

学校に行かないお子さんを持つ親御さんの心情をあるがままに描いて頂きました。

__読者の方が気づいていなさそうな、作品のここ見てポイントなどがあれば教えてください。

章扉のイラストカットは4章すべて鎧のデザインが違います。「こんな鎧2度と着てられるか!」と思わせるダサさに細部までこだわっています。ジーックリ見ると、ヤバいの写ってます。アシスタントさんと爆笑しながらネタ仕込んでましたが、たぶん編集部も気付いてないので見てみてください(笑)

それと私はイカが好きなので、シークレットで作中の作画にはイカをたくさん散りばめてます。いくつあるか数えてみてください。(私も正直分かってません)
本編マンガは当事者が読んだら共感しすぎてフラッシュバックが起きるかもしれないと懸念して、内容が重めの章はできるだけキャラクターを可愛く描いたり、本編の邪魔にならない程度にギャグを散りばめて、息抜きしながら読めるように気を配ってます。
サイン会に来てくれた小学生のお子さんたちにも、ギャグ要素が人気で嬉しかったです!

__本を出版して、もっちん君やご家族の反応を教えてください。

もっちんは「かーちゃんすごいねー」とほのぼのと喜んでいます。母が好きなことや仕事をしていることや、母のマンガがたくさんの方に読まれることが単純に嬉しいみたいです。

次男は本に自分の出番が少なかったので少々不満げで、最近はSNSマンガにいっぱい自分を描いてくれとリクエストされます。(笑)

夫は重版が決まるたびに焼肉を奢ってくれます。まだまだ焼肉食べたいです!!

__今後の意気込みや目標を教えてください!

目標は本を出す前からずっと変わらなくて、学校が合わないことくらいで苦しむ親子がいなくなるように、不登校という言葉や概念自体がなくなる時代が1日も早く来るように、この本をたくさん広めることです。
発売半年でたくさん本を読んでいただけてるけれど、まだまだ足りないしまだまだ広めたいと思ってます。

__最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。

いただいた感想一人一人にお返事したいけどできないことも多いのがすごく申し訳なくて、でも本当に感想やメッセージひとつひとつ嬉しいです!!
読んでくださったみなさん、ありがとうございます!
楽しんでいただけていたら嬉しいです!

__ありがとうございました。


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