「うちの親には財産はないから大丈夫」
と思っていませんか？
日本においては給料が上がらないためにトラブルが増えることが予想されます

なぜ、遺産を均等に分配しようとしないか？
親の遺言を無視してまで、醜い争いをしなければならないのでしょうか？

「長男だから」「世話を多くしたから」などなど
何かと理由をつけて多くの遺産を貰おうとします

どうしてかといえば、
答えは、
「遺伝子に比例した割合で分配を行おうとするから」
本能によって分配しようとするから兄弟姉妹という家族間で争うのです

皮肉なことに「相続」から「争族」へと豹変します

人間の本能だからこそ、遺産争いはなくならないのです

〈親から見た理想の分配〉

子供が2人ならば、
それぞれ、1/2ずつ分けてほしいとなります
これは親の遺伝子から見て、どちらの子供も、おおむね同じ割合で遺伝子を共有しているからです
どちらの子供も同じ割合だから、遺産を人数でわって均等に分配してほしいのです

親子の遺伝子の一致率は50%

子供2人に分配する場合は、
50%/(50%×2人)=1/2
となります

人間は自己の遺伝子を助けたい望みます
だから、親は自分の死後も、「自分の血を分けた子供」が幸福に暮らしていけるように財産を残そうとするのです

しかし、親の願いも虚しく、普段は仲の良い兄弟姉妹でも血みどろの争いまで発展します

〈自分から見たとき理想の分配〉

私達は自分の遺伝子を残そうとします
だから、遺産相続も遺伝子に基づいて行おうとします

自分と同じ遺伝子を共有する割合で分配しようとします

自分を基準とした遺伝子の違いによる比較すると、
･兄弟姉妹の遺伝子の一致率 50%
･自分の遺伝子の一致率 100%（本人）
となります

これに比例した分配しようとします

仮に兄弟姉妹のいずれか一人と自分で遺産分配をする場合は、
分母には遺伝子の上記の一致率を足した値、
（兄弟姉妹の一致率50%と本人100%）
分子には、それぞれの遺伝子の一致率をいれると、

50%/(50%+100%)=1/3

100/(50+100)=2/3

もう一人(兄弟姉妹)相続分は全体の1/3となり、自分の相続分は2/3となります
これが自分の遺伝子から見た理想の分配となります

もう一人も同じ分配を求める為に、お互いに遺産の2/3を受け取ろうとします
だから、骨肉の争いが繰り広げられるのです

ここに養子がいると余計にこじれます
養子では遺伝子の一致しない為に、養子側にも受け取る権利があるにもかかわらず、他の兄弟姉妹たちは分け合おうとはしないからです

余談ですが、これは「嫁姑戦争」にもつながる話しとなります
嫁、姑は遺伝子のつながりがありません
だから、姑は嫁に資源の分配を行おうとしないのです
遺伝子のつながりがないので、気に入らないことがあれば、異分子として排除しようとします
その上、夫にとっては母親の遺伝子を50%を共有しているので、母親は優遇する対象となります
だから、本来、間に入って仲裁するはずの夫が嫁には波風を立てないように言うのです

〈相続による地方衰退〉

昔の相続は家督相続で長男が総取りでした
これにもメリットデメリットがあり、メリットとして、農業の規模を維持しやすかったのです
土地を均等に分けた場合では、土地の規模が細分化してしまいます
仮に農業を行っていた土地を、長男と次男で均等に分割しますと、
事業規模で見ると半分になってしまう
事業規模が縮小しているので、長男も次男もどちらも農業で生計を建てれなくなってしまうのです
その上、相続税の支払いの為に細分化した土地の一部を売って現金化して、さらに細分化します

細分化した土地では農業ができず、最終的には売ったり、遺産放棄してしまい、地方衰退の一因となっています

〈遺産を受け取った末路〉

骨肉の争いを経て、ようやく遺産を手に入れたとしても、実はそこからがスタートです

宝くじの例を見てください

アメリカの調査では、
宝くじの高額当選者の約90%が7年以内に当選額を使い果たし、
約50%が4年以内に破産し、
当選者の自殺率はアメリカ平均の3倍となります

急に大金を手に入れても、多くの人が不幸になっているのが現状です

お金や資産を手に入れても、幸福になれるとは限りません
お金も自分という器の大きさにしか収まらないのです
器が小さければ、溢れ出てしまうものなのです

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