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「MTBがある暮らし」

 マウンテンバイク(MTB)って楽しそうだな。
移住する半年前くらいから長野県に行ったらMTBを始めようと思っていた。
関係動画なんかも結構見たし、メーカーのホームページも見たりしました。
長野県内のMTBコースも調べたりして、想像してはニタニタしていましたね。
調べているうちにMTBには走る用途によって色々なタイプが存在することを知った。
山下りに特化したダウンヒル。林道や山道全般を楽しむトレイル。山道を速く登ったり、下ったり競技向けのクロスカントリー。
大雑把に分けるとそんな感じだけど、そこからさらに細分化されて両者の間を取ったモデルもあるし、少しそっちのタイプに寄せているモデルもある。
そこで大事なのは、自分がどんなシチュエーションで使うかで決まってくると思う。
僕がMTBでしたかったのは、山の中を走りコーヒーを飲んだり食事をしたかったんです。時にはテントを積んで、自転車キャンプなんかもしたかった。もちろんダウンヒルにも興味があった。
そんなだからハードテールのトレイルモデルにしようと決めました。
ハードテールとは、フロントにサスペンションがついてリアにはサスペンションがなく、リジットになっています。
両方サスペンションがついたモデルはフルサスと呼ばれています。ダウンヒルしか走らないならフルサスが良いですが、僕は山の中や林道も走りたいので、トレイルモデルにしました。トレイルモデルの中でもそれなりにダウンヒルも楽しめるモデルを探しました。
悩んだ結果3つのモデルに絞りました。スペシャライズド、ロッキーマウンテン、コナ。さらに悩んで最終的にカナダのブランドで、コナのビッグホンゾっていうモデルに決めました。
気に入った点は、ドロッパーシートポスト(サドルの上下調整が手元でできる)が標準装備。サスペンションのストローク量が130㎜。タイヤが27.5インチでセミファットチューブレス化対応。カスタム性がある。
そして何よりも見た目がかっこいい。艶消し塗装のブラックにゴールドのロゴ。まさに自分好みです。

これが欲しい

 そんな感じで決めたんだけど、ある事実にショックを受けることになるのです。それは年末になると次期モデルの予約が始まる。それってカラーや仕様が変わるってことに気が付いたんですね。
しかも毎年夏には在庫がなくなるらしい。その時の時期は10月だから、今年のモデルは在庫切れという現実を受け入れなければならなかった。そういう世界なんですね。
無いものはしょうがないので、来年のモデルを予約しようと決めていた。

そんな思いを抱いたまま松本市にあるクランプっていう店に行った。いくつかのサイクルショップはあったけど、コナのMTBを取り扱ってるのはこのショップしか見当たらなかったし、ウェブページの感じも良かったからだ。
素人の自分があれこれ考えてもたかが知れているので、店員に相談した方が早いと思い訪ねてみた。

古い蔵の中にあります


通路を抜けて中庭に


これが店の入り口


中に入ると自転車がびっしり


 古い蔵を店舗にしていい感じの店で、テンション上がってしまう。
店員と思われる人に話しかけてみる。
「わし、MTBが欲しいんじゃが、今ええかいのぉ?」
と僕。なぜか方言が出てしまった。
「あっ、いらっしゃいませ。どんな感じのMTBですか?」
「コナのビッグホンゾが欲しいんじゃが」
「うちにはもう在庫がないんですが、来年の予約は受け付けますよ」
想像してた通りの返答がきて、やっぱりなと思う。
「やっぱりないですか」
「姉妹店があるので、調べてみますから少々お待ちください」
あきらめ気分で店内の自転車をみてみる。どれもかっこいいな。クロモリのグラベルもいつか欲しいなと思ったりする。
ペダルやサドルなんかも色々あって、カスタムするのが楽しみだな。
そうしているうちに先ほどの店員さんが来て言う。
「1台だけ在庫があるみたいです」
びっくりした僕は反射的に言い放った。
「フレームサイズは?????」
「sサイズです」
「マジで!わしにぴったりのサイズじゃあないっすか!それ下さい!」
「分かりました。送ってもらいますので、少し時間を下さい」
即決です。
僕は心の中で、やったぜ!と何度も思った。これで希望のMTBが手に入る。
ほんとめちゃ嬉しかったよ。
本音を言うと、来年のモデルカラーが分からないことに不安を覚えてたんだよね。

配送と整備調整で1週間ほどかかりますと言われて、店員さんにお礼を言って、僕はハイテンションで店を後にしました。

1週間後連絡が入り、再び店に行きMTBを確認してみる。
かっ、かっ、かっこよすぎる!
艶消し塗装された黒いMTBはオーラを放っていた。これがコナのビッグホンゾか。ついに手に入れたぜ。
一通り説明を受けた僕は丁重にMTBを車の荷台に乗せ、自宅に
向かった。
ガレージに保管することも考えたけど、やっぱり部屋で保管することにした。インテリアにもなるし、ふとした時に眺めたかったからだ。コーヒーやお酒を飲みながら眺めていたかったんだよ。

こうしてMTBがある暮らしが始まったんです。今は練習してスキルをあげないといけないけど、春になったら白馬のダウンヒルコースにチャレンジしようと思ってる。楽しみだな。

部屋で大事に保管

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