森家ファイト__ver1

幕間1 シンジローの疑問符


キャラ (13)

 兄貴とナミさんが帰ってきたのは、アピロスで山盛りの事件が起きた日の夜だった。


キャラ (1)

「……ただいまー」


キャラ (1)

「おじゃま……します……」


キャラ (13)

「兄貴ぃ! た、たたたた大変だあー!」



 廊下をダダダッと走り、疲れた顔をして玄関で靴を脱ぐ兄貴とナミさんのところへ駆け込んだ。

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キャラ (1)

「どうした元・弟


キャラ (3)

「いつのまにか”元”になってる!? まぁ、いつものことだけど」


 兄貴の辛辣な言葉をスルリとかわすのはおれの十八番ってね。


キャラ (2)

「弟、慣れてるね……」


ナミさんが感心する。そんなことより……


pシンジロー

「今、【パソコン通信】でビックなニュースが流れてきたんだ! テレビでやっているアピロスの、『テロリスト襲撃・集団幻覚・ガス爆発・局地的サイクロン事件』の犯人、身元素性共に不明って事になっているけど、目撃者が居たらしいぜ!!」


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pハヤト

pナミ

「「!?」」目を見合わせる兄貴とナミさん。


【パソコン通信】で目撃情報の書き込みがあったんだよ。……どうやら犯人は、葉巻の似合う赤のピッチリ全身タイツの伊達男って話でさ。左手が仕込みガンだったっていう見解も……。その傍らには、ひと睨みで人間を石に変える眼力を持った魔女が居たとか……」

 ブッと兄貴が吹き出した。

 ナミさんはチッとなぜか舌打ち。


キャラ (3)

「……アピロス中をメチャクチャにして暴れ回ったあと、食料を根こそぎ奪って、ひと通り屋上遊園地の遊具を楽しんだあげく、ニヒルに笑って、大池公園の池に沈んでいったらしいよ!」


キャラ (1)

「……シンジロー。おまえ金輪際、パソコンに触るな


「え?」


メインキャラ (12)

「弟。嘘を嘘と見抜けないのなら、ネットやめたほうがいいよ?



「え? え?」

「葉巻の似合う伊達男って、どこの宇宙海賊だよ……」

「ひとにらみで石化する魔女だと……?」

「!? 二人とも何か知ってるのか!?」


pハヤト

「知らん」


pナミ

「知る必要もない」


 嘘だっ。おれは、兄貴が嘘つく時は眉間のシワでわかるんだよ!


pシンジロー

「アニチィ、一体何があったんだよぉ」


 なんだか、のけ者にされてるみたいで悲しい。

 こんな気持ちのときは、つい『アニチ』と甘えた呼び方してしまい、「気色悪いわっ」って殴られるんだ。


キャラ (1)

「ねえ母さん、弟捨てて、養女もらわない? 可愛い妹候補が居るんだけど」


母

「女の子は欲しかったけどねえ」


キャラ (1)

「いっそ兄弟共に寺にでも送り込んで出家させて、女だけで静かに暮らしましょう。お母さん」


「俺もかよ……」

 なし崩し的に話を終わらせた兄貴とナミさんは、夫婦漫才みたいなノリで話しながら、リビングに向かった。


キャラ (8)

 ……兄貴は何かを隠してる。

 ナミさんが来てから、兄貴はなんだか雰囲気が変わった。

 長年、弟をしてきたおれにはわかる。

 でも、一体何を隠してるんだ?

 そして……ナミさんって……一体……なんなんだ!?

 この福岡市で、いったいなにが起こってるんだよおおおお!!!


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第1話【はじまりの夜】 終わり


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 第一話終了時のステータス
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メインキャラ (1)

【ハヤト】 大学生 レベル4 EXP70 属性 無属性 身長174センチ 体重65キロ

 HP 64 (B)
 攻撃力 63 (A)
 防御力 14 (C)
 特殊攻撃 24 (C)
 特殊防御 8 (D)
 素早さ 36 (B)

《福海大学法学部三年生。21歳。厳冬流格闘術白帯。なんでも器用にこなすバランスのよさを持つ反面、これといった決定打に欠ける器用貧乏。
 一見ぶっきらぼうだが、実はお人よしで面倒見がいい。小説家志望の夢見がちなロマンチスト。

 マユとの戦いを経て、不思議な力『アリバ』を身につけ、アリバの戦士第一号となる。が、本人は何がなんだか事態をまったく把握していない》


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メインキャラ (12)

【ナミ】 ? レベル? EXP? 属性 ? 身長165センチ 体重70キロ

 HP ? 
 攻撃力 ?
 防御力 ?
 特殊攻撃 ?
 特殊防御 ?
 素早さ ?

《流れ星と共に現れた謎の美少女国籍不明のボクっ子。福岡市にはびこる『悪意』と戦う為、アリバを持つ戦士を探している、と本人は言っている。
 ナミ自身もアリバを使えるらしいが、今はなぜか使用不能。コミュ障らしく初対面の相手が苦手。
 戦闘中はテンションが上がり饒舌になるという一面も。色々な事情に詳しいはずだが、その口は重い》

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レベル1 アリバの剣  威力? 命中率?】

《1-3でオッサン相手に出そうとした技。現在は使用不可。使用する時は、『アリバの剣よ! 敵を討て!』と叫ばなければならず、なかなか恥ずかしい。

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キャラ (10)

【マユ】 小学生 レベル15 EXP 5 属性 風属性 身長140センチ 体重33キロ

 HP 30 (E)
 攻撃力 200 (S)
 防御力 5 (E)
 特殊攻撃 225 (SS)
 特殊防御 120 (A)
 素早さ 100 (A)

《摩訶久小学校に通う明るく性格のいい女の子。というのは見せかけで、辛い家庭環境から心を閉ざしてしまい、そこを悪意につけこまれた。ナミいわく『最強の悪意の幼生体』

 ハヤトの選択と行動次第では、悪意から解放されず戦闘後に逃走。後に、最強最悪の敵として再戦することになっていた

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レベル1 シルフィーコール 10/10 能力変化 特殊攻撃・防御極大増】

《風を呼び、特殊攻撃力・特殊防御力を跳ね上げる。さらに、重ねがけも可能。これにより、他の必殺技の攻撃力・性能も格段にアップするというチート技

レベル2 エルフィンダンス 20/20 威力100 命中90% 風系特殊 追加効果・麻痺】

《自身のまわりの風を刃に変えて放つ多段技。風が吹いている限り、無尽蔵に放つことが可能。シルフィーコールにより、威力・ヒット回数共に激増。さらに、追加効果で相手の動きを封じることも可能という恐怖のハメ技

レベル3 ジンストーム 3/3 威力180 命中率90% 風系特殊】

《愛憎入り乱れた赤裸々な情念をぶつける大技。威力は絶大。ただし、想いをぶつけるという性質上、対象は単体のみ。氷属性は言うに及ばず、不利な火属性相手でもダメージを与えるほどの高出力で、本来なら、『無属性』であっても耐えられるはずはなかった

レベル4 メイルシュトローム 1/1 威力255 命中率100% 風系特殊】

《世界に対する純粋で一方的な憎悪により呼び出される災いの大渦。あらゆるすべての風系必殺技の中でも最強。使う場所によっては、使用者本人すら巻き込むほどのその威力は、まさに禁断の魔技》

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第2話 【縁は異なもの同級生】 に続く

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