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【9】タガラモリミチ(農業技法)65~72首

現代超訳(※直訳は超訳の後方にあります)

[カタカムナでよみとく]
6000年前の農業技法(カムナガラのミチより)


農業の中にも測量は出来なくて目にはみえないものだけれども、色
々な天地の摂理が働いていて、自然の相互繁栄のことわりがある。
人間はこの法則に従って、天地の摂理を全脳で感じとってその中で
農業をしなければならない。人間能(サヌキ性)にかたよって農耕
をすると地球全体の生命循環がこわれ人間の欲の結果として人間が
そのむくいをうけることになる。


そのために農耕の仕方の基本をウタにしておくので、自然の相互繁
栄の法則にしたがって農業を行ってほしい。
その農業とは農薬や化学肥料を使わなかった時代の農業であり、地
表にあるものを、循環させて、みごとなまでに、味もよく体にもよく
、天然の摂理に合った農法をもっていたことに注目すべき時代が帰
ってきた。


田の開墾 まず米等の田を開墾する時は、その土壌に生えている笹
や木の根を掘りおこす。
掘り出したものは粉砕した細かい状態にしてから泥と砂を混ぜ合わ
せるのがよい。

肥しを施すのには乾燥していない生きている青草を使用すること。
掘りおこした木の根や笹をなるべく早くそのまま粉砕したものを使
用するのがよく、乾燥してしまったものは使ってはいけない。
そうすることにより作物が根をおろす土壌には電気が持続的にたく
わえられて、田底の温度が高くなった(ヌルミトコ)といわれる床
が出来上がる。


そのような工程を得ると泥の内部に空気泡が出来、その空気泡は気
室(キムロ)ともよばれ、その空気の泡のついた上から界面電気(
サヌキ電気・アワ電気)が発生する。その泥から出来る薬となる成
分をトロクスミとよんでいた。このようによく混ぜて泥の温度を上
げることにより出来る空気泡はコロイド性を増し、気体・液体・個
体の三相の接する界面を拡大させることが出来、異相界面電気現象
を活性化する事が出来る。この温度較差が農作物の生育に重大な影
響をもたせる条件である。


そこでその詳細について以下に詳しく述べる。
田が露や霜によって田の状態が不良になっていく場合を想定して、その田が傷まないで、よい状態を保つためには、田をよくかき混ぜる作業が必要である。
そして1つ1つの田の間のしきりは固くかためた状態にしなければ
ならない。
そのしきりの固さは水もれのないように固める作業が必要である。


数千年にわたって豊かに実ることを持続させるためには、一度実っ
たあとは、田の中の水をぬき、乾しあげる必要がある。水をぬいた
あとは、太陽の光をあてて、田底にひびわれが出来るまで、乾し上げ
る必要がある。水の新陳代謝は、泥の腐敗を防ぎ、地力の低下を防
ぐことが出来る。


(穀物)穀物と言われるもの(米・麦・アワ・ヒエ等昔田菜★タナ
★とよばれていた。)をつくる時に収穫量の多い実をつくる方法は
、田底の温度は昼にぬるま湯くらいの温度になって夜は逆に気温が
冷えることによって栄養価が高く、粒数も多い穂が育つ。それは夜
から朝にかけて天然自然が行ってくれる自然の作用である。
その水の温度差による新陳代謝は、泥の腐敗を防ぎ、地力を高く保
つことが出来る。これは現代科学に於る、コロイド科学(分散媒的
溶媒処理)としても正しい見解である。


もし、これが実現出来れば、何千年と同じ土地を使い続けても、地
力を保つことが出来る。
数千年前まではこの教えに従い、年に3回はオトシホシをして何千
年も地球の地力を保ってきたが、現在は合理化のもとに耕作は年1
回とし水は入れっぱなしの状態である。


これが要因で地力が低下、土に電気が足りなくなっている。地力の
低下は、昔は肥料がたりないことではなく、電気のないことを指し
ていた。この原理をわきまえて大地の力を老朽★ちく★化すること
のないように機械化、省力化が進めば、化学肥料も農薬もなくすぐ
れた熟成田を何千年も続けることが出来る。豊作は日照時間に比例
せず、温度差に比例する。これは天候による冷害を防ぎ高冷地にお
ける栽培などに現代の新技術開発の可能性を大きくうながし、食料
自給率を自在にあやつることの出来る新しい農業の道(アラカミチ
)の可能性を示唆するものである。


また発芽が早く株がよく密集して出来る。
そのような健全な成長を保った稲をつくるには土の下に四方八方に
はびこっている根の先端を切り落として根をいためつけることが必要である。生命というものはいためつけられる程、生命力を保とうとして上の穂のほうが豊かに実をつけるのである。


それは天然自然の相互繁栄の生命の法則に従った技術である。これ
によって肥料農薬の力をかりずとも何千年も田の電気力を保つ方法
が述べられているわけであるが、最後に一つのこった問題点につい
て述べる。
田が実をつけて豊かに実った時に、それをえさにもとめてやってく
る、鳥や虫に対して、古代にはどのように対処していたかというこ
とである。


カカシを置いたり、ネットをはったり、音をならしたり、害鳥・害
虫に対しては今もその対処法の技術は様々なかたちでのこっている
が、豊かな上古代の先人の知恵にはこのように書かれている。
稲等の穀物は空気の陰イオンを吸収して生育するという特性がある
。これは既に現代科学でも周知の事実である。


そして菌類や虫類の繁殖は陽イオンの中で加速する。また虫は小鳥
類を誘致するのでその鳥も虫とともに穀物を食べるので害作用を及
ぼす。この悪循環をなくすためには、田の空気の陽イオンを中和さ
せて陰イオンをふやす方法が必要である。


そのためには竹の竿の先端を尖った形にして田の周辺に立てると、
空気中の陰陽イオンの比率改善するということが、ウタの中で示さ
れ、その自然のサトリをまもって何千年もの間、豊かに暮らしてい
た歴史を日本はもっているのである。


カタカムナの文献はおどろくべきものが山程あるが植物派農法、理
学農法の重要性が心ある人々によって想起されている。現在から未
来につづくカタカムナ語でいうアラカミチとして注目を浴びる時代
が近づいてきたと思われる。

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第65首

【カムナガラ】       

目には見えない直観の物理であるが
      コトワリ

【ササコネコジリ】     

笹や 木の根 掘り返して
ササ コネ  コジリ

【タガヒラキ】       

田んぼを 開墾する時
タ ガ  ヒラキ

【トロサゴマジリ】     

泥と 砂を 混ぜ合わせ
トロ サゴ マジリ

【イケコヤシ】       

乾燥してない(生きている)
  イケ

肥し施す
コヤシ
※天然有機物の青草など

【タガラモリミチ】     

それは農業技法を 守る道として
タガラ      モリミチ

【ヤサカナリ】       

自然の相互繁栄の
  ヤサカ

法則に従ったものである
ナリ


第66首

【カムナガラ】       

目には見えない直観の物理であるが
      コトワリ

【アカシチクヌネ】      

土壌の電気が  
    アカシ

持続的に蓄えている目に見えぬ  
    チクヌ  

根は(明らかな示し) 
ネ      

【ヌルミトコ】       

ぬるい(田底の温度が高まる)
ヌルミ

床になる
トコ

【カザククキムロ】     

泥の内部の空気泡を
カザキクク

気室に蓄えている
キムロ

※空気の泡がついた上からサヌキ・アワの界面電気が発生する
   
【トロクスミ】       

泥  薬  成分
トロ クス ミ

【タガラモリミチ】     

それは農業技法を 守る道として
タガラ      モリミチ


【ヤサカナリ】       

自然の相互繁栄の
  ヤサカ

法則に従ったものである
ナリ

第67首

【カムナガラ】       

目には見えない直観の物理であるが
      コトワリ

【ツユシモヤハタ】     

露  霜によって 破れた田になる
ツユ シモ    ヤハタ

【タシロカキ】       

これを防ぐために泥和
タシロ

かきまぜ作業が必要である
カキ

【タマナリカタメ】     

田の 間の 甫場の状態を
タ  マ  ナリ

固くかためる
カタメ

【ミトクマリ】       

水戸 作業
ミト クマリ

(水漏れのないように固める作業)が

必要である

【タガラモリミチ】     

それは農業技法を 守る道として
タガラ      モリミチ


【ヤサカナリ】       

自然の相互繁栄の
  ヤサカ

法則に従ったものである
ナリ

第68首

【カムナガラ】      

目には見えない直観の物理であるが
      コトワリ

【カヤナリトヨチ】     

稔り    豊を 持続する
カヤナリ  トヨ チ

【ミタツタガ】       

熟 成 田をつくるには
ミタツ タガ

【ヒムケヒビワレ】     

水を抜いたあと太陽の光を当てて
          ヒ ムケ

 田底にひび割れを生じさせ
    ヒビワレ

【オトシホシ】       

田甫の水を 落とし
      オトシ

乾しあげる必要がある
ホシ

【タガラモリミチ】     

これは自然の相互繁栄と法則に従った
タガラ      モリミチ

            
【ヤサカナリ】       

農業技法である
ヤサカナリ


第69首

【カムナガラ】       

目には見えない直観の物理であるが
      コトワリ

【タケホトヨタナ】     

健全な  穂を  豊かにつける  穂(田菜)
 タケ  ホ   トヨ      タナ

【トヨミムス】       

収量の多い実を 発生する働きは
トヨミ     ムス

【ヌルミサカヒヘ】     

田底の温度が昼に高く  逆に
 ヌルミ(ぬるま湯など)サカ

気温の冷える
       ヒヘ

【ヨノマアサ】       

夜の間から 朝にかけて行われる
ヨノマ   アサ

【タガラモリミチ】     

これは自然の相互繁栄の法則に
タガラ      モリミチ


【ヤサカナリ】       

従った農業技法である
  ヤサカ


第70首

【カムナガラ】       

目には見えない直観の物理であるが
      コトワリ

【ハヤメハヤタマ】     

早く芽が出て 早く根がタマ(株)になる
ハヤメ    ハヤタマ

【タケホイネ】       

健全な成長を 保った 稲を作るには
タケ   ホ   イネ

【ワカツククナネ】     

分かつ個々の 自由 自在な 根の
ワカツ     ク クナ  ネ

【ナハシキリ】       

根の先端を 切り落とすことである
ネハシ   キリ

【タガラモリミチ】     

これは自然の相互繁栄の法則に
タガラ      モリミチ
         

【ヤサカナリ】       

従った農業技法である
  ヤサカナリ


第71首

【カムナガラ】       

目には見えない直観の物理であるが
      コトワリ

【イナホタカチホ】     

稲 穂  高く長く伸び続ける 穂で
イナホ   タカチ      ホ

【オモホツミ】       

重い 穂を 収穫するには
オモ ホ  ツミ

【シツエワキカブ】     

下方の(しずんだ) 枝の 腋  株を
 シツ       エ  ワキ カブ

【キザミタチ】       

段々に下から伸びてくるにつけ
  キザミ

断ち落とすこと
タチ

【タガラモリミチ】     

これは自然の相互繁栄の法則に
タガラ   モリミチ

            
【ヤサカナリ】       

従った農業技法である
  ヤサカナリ


第72首

【カムナガラ】       

目には見えない直観の物理であるが
      コトワリ

【ハヤマムシトメ】     

鳥(古語) 虫止め
 ハヤマ   ムシトメ

【トヨカサミ】       

豊かに 収量を増すには
トヨ   カサミ

【トガリサホサシ】     

尖端装備の(先端を尖らせた)
トガリ

竿を 田に挿す
サホ   サシ

【カサチヨリ】       

空気の 電位性を
カサ  チ

選り分け 調整する
ヨリ

【タガラモリミチ】     

それは農業技法を 守る道として
タガラ      モリミチ


【ヤサカナリ】       

自然の相互繁栄の
  ヤサカ

法則に従ったものである
ナリ

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