2/1の初心者マークの宝塚「アナスタシア」

ようやく待ちに待った宙組「アナスタシア」を観劇してきました。
予習みたいなのはほとんどせず。
わかっているのは
・「神々の土地」(ラブ!)であのあたりの事情は大雑把に知っている。
・ヅカ好き友達の感想文。
・ヅカオタの娘の感想。
・ヅカ先輩でいつも愛読させていただいているこみこみこさんの感想文。
でのあれこれ。
ミュージカル版のあらすじはサラっと読んだくらいで臨みました。

一言で言えば、とてもよかったです!
まずはとにかく音楽が素敵でした!
最近は克服しつつあるものの元々ミュージカルアレルギーなのですが
やっぱりよい曲をよい歌い手さんが歌うとそれだけで感情が物語の中に入り込めるようになるんだなぁ、とあらためて思いました。

まどかちゃん(星風まどか)素晴らしい!
さすが次代のちゃぴちゃん(愛希れいか)!(違うか(;'∀'))
お歌に不安がある真風(涼帆)さんも今回はよかったですね!
難しいお歌だと思うのですが、だからこそ相当練習されただろうし、
その成果がしっかり出てましたよ~☆彡
ききちゃん(芹香斗亜)、ずんちゃん(桜木みなと)はもちろんのこと、
そらくん(和希そら)はもう惚れ惚れ、そしてそしての
すっしー組長!(寿つかさ)もかなりよかったです~。

メインどころのみなさんはお芝居もよかったです。
私はまどかちゃんに関しては
台詞の言い方が実はあまり好みじゃないのですが(ごめん)
でもタイトルロールにふさわしいパフォーマンスでした。
真風さんは、もう、悪者になりきれないお坊ちゃん感とか独特の言い回しや身振り手振りがにくめないディミトリにぴったり。
こういうヒーロー、ディズニー映画っぽいよねぇ~みたいな(笑)
個人的には今回は
マリア皇太后の物語でもあるなぁと感じさせされるくらい
存在感と佇まいと美しさだったスッシー組長の演技もよかった。

役が少なくて多くの皆さんがほんの少しだけのご出演というのは残念だったけど、
特筆すべきはロットバルトの優希しおんくんですね!!!
目が釘付けでした(ヅカオタでありバレエオタのお友達も絶賛してた)。
そして、アレクセイ役のららたん(遥羽らら)~~~~~~!
食っちまいたいくらい可愛かったよううううううう(ラブ!)

そしてやっぱりやっぱり、
そらくんリリー最強最高!!!!かっこいいのに色気がある憧れるべき大人の女性をしっかり演じていらっさる・・・・!


宙組、やっぱりサイコーーーです!と思えました、という感じで
すいません他のキャストに関しては割愛します~~~~。
何度も観たいよ~~~~!

と、ほめほめロック(←ヤメロ)した後に
ちょっとだけ、こうしてほしかったなぁ~ということを書きます。
すません、でも本当に面白かったから好きな作品です!!!
本当です!
でもでもでも、すませんすません言っちゃいます。

ネタバレありです


***

わかりやすいお話ではあるけれど、
ちょっと
登場人物の心の動きが描かれ不足じゃないかな???と思いました。
私が台詞を聞き取れてないところが多かっただけかもしれませんが・・・・(もごもご)

もっと書いて!!と思ったところを
今思い出せるところでずらずら書きますが。

まずはやっぱりアナスタシア。
記憶を失っていても厳しい境遇でも強く逞しく気高く生きている女性。
それはわかります。
が、2幕後半の方で、
マリア皇太后が顔も見てくれなかった!と激おこぷんぷん丸になって
それをディミトリの責任みたいに
「やっぱり私を騙したのね!」「嘘だけはつかずに生きてきたのに」みたいなこと言うよね?
え、じゃあ彼女が今までディミトリたちとやろうとしていたこと、これは彼女にとっては「アナスタシアである確信があったから嘘はついてない」ってことになるの?記憶、戻ったんか??
でもじゃあ「騙された」ことにはならないじゃーん!
つか、騙されたって言うけど「嘘つかないで生きる」ことが誇りならこういうことしなきゃいいのに・・・・いや、自分を知りたいという気持ちはわかる、すっごくわかる、断片的な記憶や心の奥では自分がアナスタシアであるという想いがあるんだもん、それを確信にしたいよね。
でもだったら「騙された」とか言わないでよ~~~!
みたいに、ちょっと混乱するんですよね・・・。
つまり、ここ、
アナスタシアの単なる八つ当たりにしか見えないんですよ、私には。
違うよね?きっと、八つ当たりみたいな子供っぽい、そういうことではないんだよね?この怒りは。
だったらそこはハッキリ描いてほしい気がしてしまいました。

そもそも、マリア皇太后と二人で会ったときに一体なにがあったのか。
ここまで怒るほど屈辱的なことをされたのか。
顔も見てもらえなかったっていうけど、「自分がアナスタシアだ」と名乗ってやってくる輩が多い中で、そうやすやすと信じられなくなっているという情報はアナスタシアは知らなかったのかなぁ。
そこまで怒る何かというのがあれば八つ当たりしたくなるのもわからなくないけどさ・・・・みたいな理由がほしい。
とにかく、八つ当たりにせよそうでないにせよ、
そこでアナスタシアが気持ちを語ってくれるなりしたら
納得できたんだけど・・・・。
その後、マリア皇太后が部屋にいきなりやってきて!(←これもいきなりすぎてびっくり。なんで気が変わった?や、表面では「アナスタシアではない」と拒否っていても記憶の奥では覚えているから気になって来たんだろうけど・・・・という脳内保管はしましたが)
皇太后に対して、アナスタシアが、もう確信している的に「私はアナスタシアよ」アピールをするから
ここでもまたちょっと、この娘の記憶はどの程度戻っているのよううううううう?????って混乱してしまい・・・。
つまり、
魂や皮膚感覚・記憶の奥底からの言動があるにしたってさ、
そこはもうちょっと台詞で補完してくださいよ・・・・って思うわけです、私は。

こういうのは他にもあって
例えばグレブの心情ね。
歌で説明もあるけれど、脳内補完もできますけれど、
(一目惚れってのもわかるけど)アーニャに、より惹かれていく様とか、何よりグレブの父親との関係性に基づく彼の気持ちと動きがわかりづらいです・・・・。
ディミトリのアーニャへの想い&成育歴に関してももうちょっと
脚本なり演出なりでどうにかならなかったのかな・・・。

あとはちょこちょこ地味にわからないところがあったので
あれは自分がなにか見逃し聞き逃しがあったからわからんのか?
みたいな感じです。

歌に頼りすぎないでもらえると嬉しい・・・・とミュージカルアレルギーとしては思ったりもします。
が、きっと大元の作品もそうなんだろうから仕方ないのでしょう。

私、(橋田壽賀子みたいに)全て台詞で説明するような野暮なことは絶対にしないでほしい派なんですけれど、
でもそれとこれは別だと思うんですよね・・・・。
わかってるよね?脳内補完してくれるよね?つか、予習してきてくれるよね?と作家が思っていないにしたって結果的にそうなってしまうようなことは避けるべきだと思うのです。
そのあたりの匙加減が脚本・演出する人の技量や才能ではないか、と。

とまあつらつら書きましたが
これ、ちょっと気になるんだよなぁという程度のことでありまして
概ね「面白かった~」って観られたので嬉しかったです。
見終わったあと、ほっこり「よかったね~」って思える作品で
これからも宝塚で公演していただきたいと心から思いました。

(あ、その時はもっとディミトリとアナスタシアのラブっぽい感じにしてほしい・・・・今回、まかまど最後なのにそういうのが少なかった・・・(涙))
というか、もう1回観たいです~~~~~!(チケットはない・・・)


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