8/23の滴り「風の声と言葉について」

私の 私だけの身体の中の新緑

横隔膜の泉
脊髄の根がはりめぐされた大木

大木に寄りかかる
オレンジの時計仕掛けを着た小さなわたし

水面をのぞきこむ
これが私
これが、私?

違う!!

水面に映る自分を両手で壊す
違う 違う 違う!
木の棒を拾いめちゃめちゃに振り回し
小石を投げつけ
片足でかきまぜる

かっこつけていやがる
こうありたいなんて理想の人の真似をしていやがる

見たいのはこんな私じゃない!

見たいのは
産まれたときにオギャアと鳴いた私だ
誰からも何からも禁止もされず
レッテルも貼られていない
私だ。

誰の指示も受けたくない!

それは私の身体が知っている
肉が、骨が、脳みそが
息が
私だけの風が知っている

さあ、私よ
産まれたての私
絵筆を持て
声を発しろ

その身体から産み出される
絵が見たい
その歌が聴きたい

風の身体の呼吸の歌を

だから
もっと私を信じていい
もっと私を信じていい
もっともっと私を信じればいい

はみ出したとしても
それこそ調和であるということを知れ

静かな森の
果てしなく拡張する宙という私

※これは
リンクレイターヴォイス受講後の率直な感想を詩にしたものです

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