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週刊KENNY中国通信 11月12日号 双11(ダブルイレブン)どうなった?/今年の輸入博覧会どんな感じ?/上海生活は日本より心地よい?

== 週刊KENNY中国通信
== 2021年11月12日 第4号
== 中国ニューストピックス
== 中国ビジネス
== 中国語トピック
== 今週のNOTE
== 舌尖上的中国美食(中国グルメ)
== Q&A
== 他

どうも、KENNYです。今週も中国ニューストピックが多過ぎて長すぎるという声も頂いている中、相変わらず盛沢山な情報をお届けします。ご意見、ご感想、ご質問等お待ちしております。(連絡先は一番下にあります)

それでは、スタートです。



== 中国ニューストピックス

■中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は11省市区で65人…遼寧省と河南省で大半=11/7
https://news.yahoo.co.jp/articles/e30fa0c0d81f4610867264827c6fc03896ab0def

==Kennyの一言
変異株の大流行を経験していないので、どうしてもこうなってしまう。早くmRNAワクチンと経口薬投入されるのを待つしかないか。

■中国が隠す「人口問題」に“衝撃の新事実”…習近平が恐れる「中国経済大崩壊」がついに現実へ!
https://news.yahoo.co.jp/articles/16c1e61f94f41f539a9210bbbdb3f5a954ff2924

==Kennyの一言
タイトルは典型的な釣りだが、少子高齢化社会は中国にとって頭が痛い問題。

■中国貿易黒字、過去最高 輸出入2桁増 10月
https://news.yahoo.co.jp/articles/114b98ece8a023aad9c41b306e21c942fe65ee26
https://news.yahoo.co.jp/articles/768b3216be4616e8f26cef00e7b593e644efcafa

==Kennyの一言
なんだかんだいって手堅いな、中国の輸出。石炭不足で輸入は増えているが、原料高騰で輸入もかなり差し控えている(様子見)ことがうかがえる。

■ジャック・マーだけはない…中国のハイテク企業幹部が次々と表舞台から去っていく
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea0db4d9f41d1f19aaa4798b2dac7e8976acb05e

==Kennyの一言
本当の智者は絶好調の時に退く、というのが中国古典の教えだが、ジャックマーはそこ失敗しているような気がしてならない。

■良品計画に賠償命令 「無印」めぐる現地企業批判で 中国
https://news.yahoo.co.jp/articles/a010fbe25b44161680a1daaa70b1c76f7ad6040d

==Kennyの一言
良品計画のみならず、日本の商標を中国企業が先に商標登録してしまう(中国語では「抢注(抢注册)」と言う)ことは普通にある。中国で大々的に事業を考えている場合、何よりも商標を押さえるのが先決。最悪、現地の企業から「買い戻す」ことも必要。商標がないと、ECサイトでは何もできない。

■「引っ越しの際にテレビは捨てる」 中国で急速に進むテレビ離れ
https://news.yahoo.co.jp/articles/85566e43372ed4431b71bc8c7481b24c2e959fcc

==Kennyの一言
このTV離れは正直、3、4年前からかなり進んでいると思う。TVで「爱奇艺」などの動画プラットフォームにつなぎ、自分の好きな番組を大画面でみたり、ゲームを楽しんだりしている傾向が高まっている。コロナ禍で巣ごもり需要はあったものの、ライフスタイルの変遷と製品自体が市場で一巡しているので、今後国内需要は厳しいだろう。

■中国人旅客がマカオのホテル客室から金庫を持ち出し破壊「パスワード忘れて開けられず中の現金取り出すためにやった」
https://www.macaushimbun.com/news?id=35990

==Kennyの一言
やることがスケールでかいな、おい。

■100万存银行的利息一览表
https://www.toutiao.com/w/a1715816238167040/?log_from=0496f7602d01d_1636339127157

==Kennyの一言
中国銀行が一番利息がショボい…これは真剣に口座移転するか考えなければ。

■河南最牛钉子户,拒绝88亿拆迁款,开发商带专家进屋一看不敢拆了
https://www.ixigua.com/7018072792042045983?wid_try=1

==Kennyの一言
いや、これはさすがに国宝級の建物で「国家重点保護単位」にいれた方がいいのではないか。

■国产新冠特效药传来好消息:多家药企临床试验顺利展开
https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_15276190

==Kennyの一言
コロナの特効薬、順調に臨床試験が進んでいる。これが市場に出ればコロナ撲滅への道のりが更に縮まりそうだ。

■中国で高齢者が「ネット依存症」 60歳以上の44%がスマホなど1日3時間使用
https://news.yahoo.co.jp/articles/6eda98d374e02ba8886746963cf09571bb095a7b

==Kennyの一言
私の義父母も60半ばにさしかかろうかという年齢だが、毎日Wechatを使ってボイスメッセージやビデオ通話をしてくるし、外でもWechatペイやAliペイを普通に使いこなしている。この国ではスマホが使えないと本当に詰む。

■【中国】日本企業が製品や技術売り込み、輸入博で
https://news.yahoo.co.jp/articles/a645fadd1e450afc9c47e5a69451b81a7852e0f7

==Kennyの一言
>輸入博は回を重ねるほどに規模が拡大し、注目度が高まっている。
いやいや、注目度は年々落ちてると思うけどな。初回はすごい人だったが…

■「共同富裕」って何なの?習近平政権のねらいは?
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211108/k10013333991000.html?utm_int=word_contents_list-items_005&word_result=%E4%B8%AD%E5%9B%BD

==Kennyの一言
共同富裕って何?という方はこちらの記事をご参考に。

■平均賃金30年上がらず、日本の「失われた10年」はあと何回続くのか—中国メディア
https://news.biglobe.ne.jp/international/1109/rec_211109_3135761923.html

==Kennyの一言
もう何も言うまい。

■「ニャンパオ」を許さない!中国政府が中性的イケメンを憎む理由
https://news.biglobe.ne.jp/international/1109/jbp_211109_0994147011.html

==Kennyの一言
私も娘炮な男は嫌いである。男は黙って筋トレするのだ。

■中国の若者は「もう日本製より中国製がいい」、その消費意識に起きているヤバい変化
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/79624?utm_source=yahoonews&utm_medium=related&utm_campaign=link&utm_content=related

==Kennyの一言
これからは中国ブランドが日本等の海外で展開が進む時代になるだろう。中国製品はコスパがよいし、オシャレなものも増えてきている。

■日本人はどうしてこんなに魚を食べるのが好きなのか=中国メディア
http://news.searchina.net/id/1703346?page=1

==Kennyの一言
日本は魚の種類が豊富だし、何といっても安い。中国の魚はばか高いし、何か臭いから食べる気が起こらない。仕方ないからOEMGA-3いりのオートミールと肉からタンパク質を摂取し、ビタミンミネラルはマルチビタミンサプリで補っている。

■日本で「ばかなこと」をしている中国人留学生がいる―華字メディア
https://www.recordchina.co.jp/b884458-s25-c30-d0193.html

==Kennyの一言
なるほどね、「代购」の手先は中国人留学生もいたのか。代购も大手越境ECプラットフォームにボロ負けしてるから生き残るために留学生を使って免税で仕入れ、中国に売ることやってるんだな。

■双11最终成交额出炉:天猫5403亿,京东3491亿
https://www.toutiao.com/i7029349316686774815/?tt_from=weixin&utm_campaign=client_share&wxshare_count=1&timestamp=1636676002&app=news_article&utm_source=weixin&utm_medium=toutiao_ios&use_new_style=1&req_id=2021111208132201021005903919B15386&share_token=FB3D6F2F-C8FC-451F-90CF-7C6C848994E8&group_id=7029349316686774815&wid=1636677119953

==Kennyの一言
ダブルイレブンの数字が発表された。T-MALLで5,403億元(昨年4,982億元)、京東(JD)3,491億元(昨年2,715億元)で、T-MALLが7%微増、京東で22%増と大幅に躍進した感じ。昨年と比べ顕著なのは「国貨」「国潮」ブランドの大躍進であろう。中国らしい中国ブランドの製品が90後の人達を中心に急激に受け入れられている。今後彼らの世代が消費の中心に変わっていくことを考えると、この流れは諸外国の各ブランドにとっても要注意であろう。



== 中国ビジネス

■人民日报点赞图灵鉴定,助力二级电商规范标准化发展
http://news.hexun.com/2021-11-03/204664125.html

中国で未だにはびこる(以前と比べると格段に少なくなったが)偽者を鑑定するAIが話題を呼んでいる。オンラインによるAI鑑定の精度は99%で、AIと実物での二重鑑定でいくと、ほぼ100%の精度になるという。

深圳スタートアップで有名な吉川氏もこの手のビジネスを立ち上げてやられていたと思うが、今後この技術は更に重要視され、伸びていくことが予想される。

逆に、日本のアマゾンで偽物を売りまくっている某国の人達を退場させる為、日本アマゾンもこのようなシステムを導入するべきだと思う。

图灵深视
https://www.turingsenseai.com/


▼第四回輸入博覧会(上海)に行ってきた

初年度、2年目とも出張が重なり行けなかったのだが、去年やっと初めて行った輸入博覧会。正直そこまで面白いものではないと思うのだが、自治体の友人達や日頃から付き合いのあるJETROの方々に会うべく、第四回輸入博覧会に行ってきた。

私の場合会社が事前登録していてくれた為、「专业观众」として入場したのだが、事前に個人情報の登録、健康QRコード(随身码)、PCR陰性証明のアップロードをミニプログラムか、アプリで行わなければならない。アップロード後承認作業に数時間要することから、行く当日の朝にその作業を行った私は入場する直前まで入場出来ない状態にあったのだが、ゲート手前でぎりぎりすべての承認作業が終わり、顔と入場カードを同時に認識するゲートでOKがでて無事に入場完了。

昨年も人が少なかったが、今年も人はまばらだった。

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テスラブースは人だかりができており、相変わらず中国での人気ぶりを思い知らされた。

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トヨタは水素とEVの両方の展示を行っていたが、水素メインでいきたいのにEVもやらなきゃいけないジレンマを感じているのがこちらにももろに伝わってくる展示内容だった。あと、全体的に某政府に忖度したようなカーボンニュートラルをメインとするような内装で、非常に地味だった。

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本田、日産とも来場客がびっくりするほど少なく、テスラと対照的だった。

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小鹏の空中移動タクシー(?)も置いてあった。

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ガソリン車のフェラーリ。今後ごく少数のマニアしか買わないだろうな。

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アサヒビール。三種類のビールが無償提供されていた。スーパードライはやっぱりキレがあってうまかった。

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アサヒのお隣はキリン。一番搾りの350ml缶をもらい、生の一番搾りも頂いた。ホップの味が濃くて美味しい。ただ、キレはスーパードライに軍配が上がるな。ごちそうさまでした。

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JETRO日本ブース。例年に比べると明らかに入場者が少なかった。原因としては、各地でコロナが発生し、大都市からの入場者が激減した影響が大きいそう。展示物は日本酒が圧倒的に多く、非常に力を入れていくんだという意思を感じた。製品も中国で流通していないものが殆どで、今回が初めての市場調査(テスト)的な意味合いだったようだ。

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日本酒の試飲コーナーもあり、私の地元の清酒日本盛もかなりの多くの種類がおかれていた。いや、白鹿と寶娘置いてよ。係員の人が清酒についてそれほど詳しくなかったので、私が各ブースで熱い説明をおこなっていると色々な人から声をかけられ、中国人の来場者の方に一緒に仕事やらないかと(笑)

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特にお気に入りだったのが、秋田の清酒「晴田」(ピンク文字のタイプ)。これは典型的な東北のお酒で、最初に辛みが来て後に甘みがやってくる。これは非常に魚、特にイカに合う日本酒だと感じ、今後の販売展開について私なりの見解を述べさせてもらった。同じ東北のお酒で言うと陸奥酒造の陸奥八仙の華想いという銘柄にかなり近いと思った。華想いより少し辛めな感じ。これは是非とも中国で流通して欲しい。

JETRO日本ブースで感じたことを以下にまとめる。

① 日本酒は中国市場ではまだまだ伸びる余地はある。但し、パッケージはもっと中国人好みな華やかでド派手なものに改良した方がよい。瓶のパッケージ変更が難しければ、包装パッケージを追加し、高級感あるものにした方が良い。理由は、輸入品で高価であるにも関わらず、パッケージがあまりにもシンプル過ぎる為、価格と見た目がマッチしないのである。白酒やワイン、ウイスキーの包装を見習った方がいい。クラフトビールについては、まだ中国で市場としてなりたたそうにない。現在、HELENSなどの激安バー(しかも独自製品)が台頭しつつあり、輸入品で何十元もする350mlのクラフトビールを買おうという消費者はごく少数であろう。
② お菓子は正直厳しい。輸入品の為価格が高すぎる(下手すると食事代より高い)。本気で中国市場を開拓したいのであれば、工場を構えて生産するべきだと考える。輸入や越境ECで一時的に出荷が増えて儲かったとしても、いずれ中国企業がお菓子市場を重視し、大資本で大量に投入されれば輸入品は一瞬にして淘汰されるであろう。一番の問題は、お菓子の敵は、お菓子ではないという点にあるかもしれない。中国では街中でありとあらゆるところに、「小吃」「甜品」「奶茶店」などがあるので、わざわざコンビニ行ってお菓子を買うという行為自体が少ないように思う。この手の消費者は小学生〜高校生になると思われ、学校の周りにはお菓子以外の選択肢が非常に多いので、わざわざお菓子食べなくてもいいのである。
③ ECサイトを構えるのも最低限必要だが、抖音,小红书,微博などのSNSを駆使し、KOL活用しながら相当な金額を投入しないと成功は厳しい。「电商很烧钱」
④ 日本のビールは中国人の間でも結構人気が高い。一定の所得がある人は良いお酒を好む傾向が強い為、ビールではスーパードライやサッポロプレミアムをT-MALL等で箱買いして家飲みしている中国人は多い。日本のビールは今後も発展の余地が高いと感じる。


== 中国語トピック

▼OKY(お前来てやってみろや)

那你来这里做做看呀(靠/他妈的/,你能做到吗?/有本事你就来//出来るもんならやってみろやの裏返し)

まあ、これは簡単だな。これはよく中国でも見られる場面である。

▼KY(空気読めない)

没眼力见,不懂看氛围做事行为, 读不懂空气(日本語に引っ張られた言い方)

ある人の喋りが「場違い」であったり、「空気が読めていない」時なんかは、说话不分场合,口无遮拦,说话太随便了とか場面に応じて使い分ける。


== 今週のNOTE

上海生まれの娘が、1歳6ヶ月になった。無事にすくすくと成長してくれていて、彼女が生まれてからうちの家が明るくなった気がする。

 うちの息子達は朝目を覚ましてすぐに喧嘩し始め、夜寝るまで喧嘩と仲直りを繰り返しており、毎日行き過ぎた彼らをど突く羽目になっている。

 そんな中で、女の子という娘の存在は、兄二人の存在にとっても特別なもののようで、よく可愛がってくれるし、面倒も見てくれていて親として非常に助かっている。特に妻は大分楽になっていると思う。

 目下たまに悩むのが、娘の言語問題である。1歳半の娘は既に中国語優位の環境で育っているので、基本中国語での理解と喋りが主体となってきている。

 基本、私は日本語(というか関西弁)で極力喋りかけるようにして、絵本も日本語の絵本を読み聞かせるようにしている。それでも、中国語優位な娘は私からの喋りかけに全て中国語で返してくるため、それにつられてついつい私も中国語で喋ってしまうことがある。はっと、なって日本語に切り替えるようにしているのだが、これはこれでなかなか骨が折れるというか根気のいることだなと改めて思った次第である。

 昨日、息子二人が中国語で娘と喋っていると、妻から雷が落とされた。
「お前らが中国語喋ったら、妹は余計日本語できなくなるでしょ!妹とは日本語喋りなさい!!」
きょとんとした息子達に、「明白了没有??」(分かった??)と追い打ちをかける妻。「み、みんばいら」と恐れおののく息子達。

 息子達も私と同じように、日本語で喋りかけたら中国語で返ってくる娘に対して、反射的に中国語で喋ってしまうという経験を積み重ねてしまっており、それを見かねた妻が釘をさしたのである。彼らもその「難しさ」を身に染みて体験しているのだ。

 そんな中、私の妻は娘を日中英のトリリンガルにしたいとか言い出したので、今度は私から雷を落とされた。

「欧米人は小さい頃から何カ国語に触れて喋れるようになっている」

とかほざくので、私は思わず「あほか」と彼女を諭した。

 欧米人の多くが、多言語環境にあるのは国情が違うからである。小さい頃から多言語を喋る環境にいて(公用語が数種類ある国もざらにある)、育っていくうちに覚えていくのである。我々は中国で生活しているので、外では中国語か上海語、家では中国語と日本語のみに触れるだけである。英語に触れさせたところで、英語の学習を辞めた時点ですぐに忘れてしまうのである。それよりも、親の母語である中国語と日本語をしっかりものにできるような教育を施すべきである、と。

 この点を、長男を例にして妻に話をした。長男は幼稚園児の時、幼稚園で週5でネイティブの英語授業を受けていた。数か月でネイティブみたいな綺麗な発音になり、私は息子に英語力で抜かれたかもとびびったものだが、小学校に入り英語教育が週一、週二になった途端、彼はそれまでの英語力の蓄積が一気に失われてしまったのである。もったいないものだ。

 言語というものは結局は良好な言語環境がものを言う。とある言語を勉強したとしても日常的に喋る機会がなければすぐにでも忘れてしまう。所詮そんなものなのである。

 子供に英語を勉強させてやりたいと思うのであれば、「まず隗よりはじめよ」である。妻が英語を勉強しているその姿を娘に示さなければならない。自分は何もやらないくせに、子供にあれやれこれやれと押し付けるのは自分勝手も甚だしいと思っている。中国人の親達を見ていて本当に理解しがたいのはこの点である。この件で妻に滔々と話をしたが、彼女は少しふてくされてしまった。まあ、いずれ分かる時が来るだろう。

 長男の例で言えば、言語の話ではないが、日頃家で時間があると本を読んでいる私の姿を見て、自分で勝手に私の本棚から本を取って読み始めた。ここ数カ月ですでに東野圭吾の本を半分ほど読んでしまった(本当に読んで理解してるのかは知らない)。よくよく振り返れば私もそうだった。小学生の頃から親父の本棚に並んでいる本を手に取って読み始めた。あの時は司馬遼太郎の本に夢中になったのを覚えている。

 下手でもなんでも、親が子供に勉強している姿、何かに楽しく取り組んでいく姿を見せることは親として非常に大事だと思っている。

今日はここまで、ほなさいなら。

昨日友人の日系企業総経理達と酒を飲みながら、中国ビジネスや中国人論に花を咲かせた。非常に濃い内容で、まだ消化しきれていないが、彼らは中国ビジネス20年以上の経験がある猛者たちである。日中ビジネスの黎明期から現在に至るまで様々なことを経験し、荒波に揉まれ生き残ってきた。彼らの経験談、武勇伝、失敗談は色々示唆に富んでいて面白い。

 いずれの方々も、本社のお偉いさんから中国市場を開拓できていないと色々叩かれ、いじめられた経験をお持ちで、皆で駐在員として本社と現地法人の狭間で板挟みに遭い、苦労した話は面白かった。

 皆が口を揃えて言っていたのは、「OKY」である。O(お前)、K(来て)、Y(やってみろや)。要は、現地の実情を知らず、机上の空論をかざし、現地法人にいる駐在員をいじめる本社の方々に言い放つ魂の叫びである。

とある総経理のケースをここにてシェアしよう。例の如く、本社のお偉いさんが偉そうに「中国市場開拓にいつまで時間かけてんだ、てめー早く軌道に載せろ!」とうるさかったそうである。

 頭に来た友人の総経理は、「ほな、お前がきてやってみろや!」と吠えると、お偉いさんは「俺はいかん」というではないか。さらに頭に来た友人は、「だったらてめーの部下をこっちに送り込んで来い、OKYだよ」と。

 結局口だけの空想家であるお偉いさんは中国に来なかったが、その下にいる人間が意気揚々と上海に乗り込んできた。「お前らみたいに仕事できないやつはひっこんでろ、俺が指揮をとってすぐに売上あげてやる!」と鼻息が荒かったそうである。

 ところが、というか案の定、本社から来た自称スーパーセールスマンの方は右も左もわからないまま、実情に即した戦略を策定できず、行動するも何をやっても失敗するではないか。友人は傍から見てるだけで何も助けの手を差し伸べることをしなかったそうだ、そらそうだ、あれだけ啖呵きって来中してきたんだから、OKYを最後までやり通させると。

 結局自称スーパーセールスマンは、現場を大混乱に追い込み、現地法人のスタッフ全員を敵に回し、何もなしうることなく、友人の総経理が本社の役人に「こいつくっそ使えねーから送り返すわ」と彼を日本へ送り返したそうである。それ以来、本社から偉そうに言われることはなくなったという。これぞ、OKYの成功例ではないだろうか。

まさに、HYODM、H(ほら)、Y(やっぱり)、O(お前ごときじゃ)、DM(ダメなんだよ)。

日本本社至上主義と海外現地法人として最低限やっておくべきこと


日本本社至上主義については、別のNOTEでも書いた。関連記事も合わせてお読み頂きたい。

基本日系の海外現地法人というのは、日本本社と密接に関わって仕事をしているので(していかざるを得ない)、基本海外現地法人を黒字化にして、さらに現地市場を開拓していくという重要な任務もあるのだが、友人の総経理が皆口を揃えて言うのは、「海外現地法人が大して儲かっていなくても、日本本社がもうかるような形であればそれで充分」だということだった。

むろん、これは賛否両論あるだろう。海外現地法人が何年も連続で赤字を垂れ流すような状態はよくないが、最悪でもとんとんぐらいでも良しとするのである。理想としては、前述したように現地法人も日本本社も儲かることが一番の理想である。ただ、日系企業は往々にして日系企業同士で仲良しこよしで商売をやっているところが多いので、現地市場の開拓に頼らずともある程度業績を上げることができる。ましてや、特殊性の典型例のような中国市場の開拓は日本企業にとってはハードルが高い。

帰任後も本社で社畜としてうまいこと生き残っていきたい方々は、海外現地法人の儲けをそこそこにしておいて(赤字にしてはいけない)、本社側が儲かって万歳!という状態にしてあげることが大事なのではないだろうか。OYY!と言われること間違いなしである。O(お前)、Y(よう)、Y(やったな)!

今日はここまで。ぜぇーうぇー(上海語でさようなら)

日本語だけでも暮らせる街、それが魔都上海


 お昼ご飯をとある日本料理屋で食べていたら、あちこちから「日式」中国語が飛んでくる。それに対して「啊啊啊?」とか聞き返さない優しい中国人の店員さん。ここは、どこなんだ。そう、それが魔都、上海。

 多少発音が悪くても、店員さんが、社員が脳内で予測して翻訳して理解してくれる。「啊啊啊?」のない社会、それが魔都、上海。

 敵国扱いされている国から来ている日本人が、偉そうに日本語だったり、日式中国語で怒鳴ったり、ごねたり、暴れたりしてもなぜかまかり通ってしまうことがある、それが魔都、上海。

そう、それが魔都、上海。

『頭は低く、目は高く、口慎んで、心広く、孝を原点とし他を益する。』(極真会館大山倍達総裁)
中国語で言うと、「做人,一定要低调(要懂得低调一点)」である。彼らは何故、異国でそのような恥ずかしいことをしてしまうようになってしまったのだろうか。


※あくまで上海市内の話。郊外は日本語人材少なく、工場運営はローカルスタッフと日々決死の戦いである。

+++++++++++

 中国という外国で、会社の命を受け赴任はしたものの、中国語もおぼつかなく、勉強するも中々うまくならず挫折。生活圏は家と会社の往復、そして日本料理屋という狭い中で生きている人達がいる。

 日本語だけでも普通に生活が出来てしまう上海という都市の素晴らしさを享受している。注文は日本語でOK、支払いはスマホでOK、会社の社員も皆日本語を解す。中国語を使う場面などない。こうして日本語のみの生活を送ることで、まるで自分が日本にいるような感覚で上海生活を過ごしてしまうのだろう。

 彼らがいいだとか悪いだとかその手の話をする気は毛頭ない(興味がない)。ただ、こういう日本人を普通に受け入れてくれる上海という都市の懐の深さに改めて感服した次第である。

「海納百川」((上)海は百もの川をすらおさめることができる)

我々外人がストレスなく生活させてもらえていることに改めて感謝の意を。

上海、あんた最高だよ。シャーヤー(上海語でありがとう)

じゃあの、ぜぇーうぇー(上海語でさようなら)



== 舌尖上的中国美食(中国グルメ)

私は麺が好きなので、中国各地で麺館を探しまわっていて、一日3食麺という日もあるぐらいである。先日、蘇州市に属する張家港で蘇州麺を食べてきたので、こちらにて紹介をする。

▼向陽紅面館(張家港望湖路与西鳳路交叉口西130米)

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お店は労働者の方が多かった。店の環境もどちらかというとロウエンド。

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豚肉の塊。どこの部位か分からない。でかい。

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私が頼んだ三鮮面。海鮮のみならず豚もキノコ類もあり具沢山。これで15元(250円)って安い。

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 私が頼んだのはスープ無しの「拌面(混ぜそば)」で、面は典型的な蘇州面(細め、硬め)でたれも濃すぎず、薄すぎずでこの値段でこのおいしさは大満足であった。最後、辣椒酱を入れて食べてたら長年の友人である中国人ラオバンから「お前中国人より中国人だなw」と笑われた。

 ご馳走様でした。

▼河南烩面

烩面は河南の伝統グルメで、スープに肉、野菜など素材を豊富に入れ、面はきしめんのような広めの面を使用したものである。ボリュームたっぷりで、リーズナブルで全国的に人気な麺の代表格の一つ。


▼志权牛肉面

上海市長寧区天山支路にある牛肉面専門店。牛肉は味がよくしみ込んでおり、柔らかく、量も多く満足。

▼勝(かつ)九州・沖縄料理

久しぶりに勝に行って、イカ刺しを食べてきた。生も美味しいが、天ぷらにすると最高にうまい。海ブドウもコロナでずっと入荷がなかったのだが、今回食べることができて感無量。私の大好きな焼酎「兼八」(麦焼酎)も置いてあったのだが、一杯60元、一升瓶で2,800元とあまりにも高いので飲むのを諦めた。日本から来る人に頼んで持ってきてもらおう。勝の刺身類は確かに新鮮でおいしいのだが、如何せん値段が高い。イカ刺し食べなければ布良瀬(めらせ、と読む。上海市長寧区仙霞路)がお勧め。

▼スタミナ苑(上海市虹梅路CITY SUPER上)

古北エリアは家から遠いのでめったにいかないのだが、人事コンサルのマコトさんからお誘い頂き初めて訪問。古き良き日本式焼き肉でおいしかった。

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== Q&A

Q1. Kennyさんお勧めのC-POP教えて下さい。

A. すいません、C-POP一切聞かないのでさっぱり分かりません…基本洋楽オンリーですね(メタル、HR、ジャズ、カウントリー)。

Q2. 中国で買える筋肉飯(トレーニー飯)教えて下さい。

A. よい質問ですね。あくまで私の場合ですが、下記ご参照ください。全部タオバオで買ってます。

鯖缶

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プロテイン

MyproteinのIsolate(WPI)飲んでます。チョコかバニラ。

OMEGA-3入りオートミール

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オートミール50gぐらいにピーナッツパウダー10g入れ、牛乳入れてレンチン(1分)して食べてます。

プロテインバー

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ツナ缶

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鶏胸肉

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低温調理器で65℃、100分で完成。2、3日分(2,3パック)を一回でまとめて調理してます。TYSONの肉は水で洗わなくてよいものが多いので楽です。

Q3. 「同姓同名の区別の仕方を教えてください」 全く同姓同名(漢字も読みも同じ)の人がいた場合日本では「年配の〇〇さん」「若い〇〇さん」みたいな区別や、仲間内ではあだ名(呼び名)で区別をすることがありますが、中国ではいかがでしょうか。レアだと思うのですが、漢字が異なるもののピンインが完全一致するような名前の場合はどう呼び合うのでしょうか。

A3. なるほど、面白い質問ですね。同姓同名の人は中国でもよくある話です。うちの妻と同じ名前の人や同姓同名の名前の人も結構出くわします。年齢がはっきり分かっている場合は、年齢が上の人の姓に「老」をつけて例えば老陳、若い方に「小」をつけて小陳などと区別して読んだりしますね。台湾とか広東だと「小」はつけずに「阿」をつけたがりますね。阿の後は名前のうちの一文字をとって言ったりします。阿強とか、阿杜(この場合は姓)とか。プライベートでもビジネスでも色々な呼び方(あだ名も含む)を使うので、人によりますし、ケースバイケースな感じですかね。その人に関わる人が、どう呼びたいかも関係するかも。あと、若い人は何故かイングリッシュネーム使いたがる人もいますね。なんでお前がメアリーやねん、みたいな。

▼▼▼ご感想頂きました▼▼▼

 日本人の偉そうな話、コロナの1年くらい前に久々にハンドキャリーで成田往復、帰路便が遅れ1000円のミルクーポンが出ました。オーダーからのキャッシュオンなのでレストラン並んでいたらレジでも中国人とお店の人が揉めてて、どうやら皆さん微妙に1000円をオーバーしてて、お店の人はひたすらに日本語で強烈に「買えねぇよ」最後には「てめーらここ日本なんだから日本語話せよっ、てめぇ」、言葉理解出来ないのをいいことに、ほぼ原文でこれ言ってて、全ての感情を通り越したので、何も考えずに、オーバーしてた1000円ちょいを払ってあげて解決、そしたら中国人の数人が後で300元チョイをもって来てくれて、自分は遠慮なくありがとうで頂いたという話しとカブリました。中国は比較的安全ですから海外という感覚が薄れちゃいますが、アメリカだっら下手したら後でズドンですよ、格安チケット等で海外が身近になり過ぎたせいか?海外に居るという感覚が薄まりつつありますね。自分も最近は無くなりましたが以前は何時もワイヤーロックを携行しててカフェとかで離席する際にはカバンとイスをワイヤーでつないでました。まぁビビリ症なだけなのですが。因みにダイヤルロックの施錠は今でも携行、ケースバイケースでカバンのファスナーをロックしてます。

==Kennyから一言
NOTE「それが魔都、上海」についてのご感想ありがとうございます。日本と変わりない、もしくはそれ以上の生活をしている(日本じゃあり得ないクラスの良いマンションに住んでいる等)上、日本語でまかりとおるところがたくさんあるのが、上海の良いところでもあり悪いところでもあるかもしれませんね。アメリカだとズドン、というのは間違いないですね。まあ、アメリカだったらそんなことしないと思いますが。私は南フランスでホテルやレストランのフランス人達に言われたのは、街中で暗い所や路地とかに間違っても入り込まないように、と。どうしてと聞いたら皆銃持ってるからな、下手したら命ないぞと言われてびびったのを思い出しました。そういう意味では、上海ではカフェで鞄置きっぱなしにして離席している人国籍に関わらず多いですね。上海市内の治安は日本とほぼ同等でかなりいい方だと思います。(南京西路とか詐欺や恐喝まがいの事件たまにありますが)


== 他


◆◆◆最近読んだ本◆◆◆

《世界最速ビジネスモデル 中国スタートアップ図鑑》

中国の大手スタートアップ企業について勉強されたい方にはお勧め。ただ、私には既知事項ばかりで、ピクトグラムの図が難解で、要点のまとめも長ったらしく、文体も読み辛かった。

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《スッキリ中国論 スジの日本、量の中国》と並んで中国ビジネスに関わる全ての人が読むべき本である。政府が何を考えて、何をやろうとしているのか→民間企業が意図をくみ取り、ビジネスを展開する、という構図を理解するには最適。

《現代語訳論語と算盤》(中公新書)

定期的に読み返す本の一つ。利益を追求する為に、「してはいけないこと」に手を染めていないか、道徳ばかりを追求して経済活動を疎かにしていないかという点を読むたびに考えさせられる。現代語訳版なので読みやすい。


◆◆◆おすすめ記事◆◆◆

この内容だけで、3・4時間の研修だったりセミナーが行える内容。中国ビジネスに関わる人達全てが読むべき。

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