AI時代の幕開けの詩(初稿)
多くの異なる文化が接触するほどに
積み重なる矛盾は
人々を混乱に陥れ
そして同時に多くの内省を必要とする
単純化しすぎてはいけない
しかし複雑に考えすぎてもいけない
時には信じてみることが必要になる
他者が持っている自分とは違う善意の可能性を
しかし時には認める必要がある
どうしても分かり合えない人間がいるということを
全てを信じれば危険を伴う
全てを疑えば - 懐疑主義者のごとく自分の正当性さえも - また別の可能性が見えてくることもある
少しずつ、自分たちと同じと見なせる人間の種類は拡張されてきた
それには性別、国籍、人工・自然の違いを超えた可能性が開かれる
一方で同じような属性を持っていた仲間であったはずの他者が
自分の延長では決して捉えられないと思い知ることもある
精度の悪かった基準は技術と知識の進歩によって少しずつ本質に近づいていくこともある
現在もまたすぐに過去になり、そして同時に現在の最新の知識も古典と呼ばれて切り捨てられる時もやってくるかも知れない
頼れるものは古典の知識ではなく
古典の知識が -つまり過去の最新の知識が- どのように移り変わってきたかというプロセス
それが多少とも未来の方向性を決める可能性はある
しかし一方で、未来を見通すには現在だけを見ればいい
過去に規定される必要はない、という考え方もあるほどに
混乱した世の中とも言い得る場合もある
小さな現実は確かに不確かで - それは人々が確実性を求めた結果、視野を狭めたとしても -
大きな現実は逆説的にも一連の波を踏まえていると、荒く近似できるようにさえ見える
もし不確かさが、異なる偏狭な確かさの探求がぶつかり合うことによって生まれたならば
その中に新たなより高次の確かさを見つけることはできるのだろうか
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