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かつて天才だった僕へ

青森行きの「片道きっぷ」を買ったのは2年ぶりで
これから先起こり得るすべてがこの2年間のやってきたことに繋げていくんだと思います。

人生はある意味答え合わせだと思っていて
あの日の行動が結果どうなったのか
どうすれば正解だったのではなく、こうしたことがこうなったんだと
芋虫から蝶になる過程というか
サナギからカブトムシなる過程というか
その成長過程を振り返るのが人生の醍醐味のひとつであると思っています。
#例えが全部虫


これは2年前の僕に向けたメッセージです。

2年前の僕へ
あなたは本当に大変なことをしてくれました。
これから起こる2年間はあまりにも壮絶で
お伝えしたら、もしかしたら東京行きの新幹線に乗るのをやめようかと思うかもしれません。

ただ、2年後の僕から言えることは
これまでに体験したことのない辛いこと、苦しいこともたくさんあるけど
そこで出会った人たちには出会うべくして出会ったものだと思いますし
自分の一生の宝物になります。

だからどっちかっていうと新幹線には乗ったほうがいいのかなと思います。



脅すだけ脅して、行った方がいいというのも不親切だと思いますので、ひとつだけ辛かった話をしますね


福岡のお店をオープンしてちょっと経った6月くらいだと思います。
福岡にも当然のようにコロナは存在して
3人しか社員がいなかったのに、その1人がコロナにかかってしまいます。

残されたもう1人の社員と
どっちかが罹ったら終わりだから気をつけようと話していた次の日かその次の日
とうとうもう1人の社員もコロナになってしまいます。

もう無理だよ


無理って絶対言いたくない僕でも
流石にそう思ってしまいました。

でも
うちのパスタを食べたいと思ってくれている人が毎日200人もいて、それを作れないって自分がここにいる意味があるのか
なんてそう思ったらやるしかないと思いました。

シフトを作り直して
系列店にヘルプを掛け合って
仕込み計画を練って
毎日日報を打って
毎日夢の中でも仕込みして
朝起きたら営業の作戦をたてて
毎日毎日一戦一戦生き残ることだけを考えてました。

死ぬ気でやったらできる
俺ならできる
まだいける

そう何度も言い聞かせてました。

それでも精神的にも肉体的にも疲労困憊で
疲れが隠せなくなります。
もうダメだって何度も思います。

でも大丈夫です。
みんなが助けてくれます。

最後まで残りますよ!
これやっときますね!
ここ片付けとくんで、レジ締めやっちゃってください!
加藤さん、大丈夫ですか?
ここシフト出ましょうか?

系列店の社員のみんなが
アルバイトのみんなが
助けてくれます。





ひとりでは何もできないことに気づきます。
何ひとつ自分の力でできたことなんてないことに気づきます。
上司がいて、先輩がいて、同志がいて
仲間がいて、友がいて、家族がいて

その中に僕がいます。

決して、僕の周りに人がいるわけではありません。
みんなの中に僕がいるんです。

ショックかもしれませんが
あなたに隠された才能なんてありません
これから手に入れることもありません
つまり天才ではありません
天才だったこともありません

ただ、人生の中でとっても大切なことに気づけます。
それに気づけただけで、今の僕からしたら充分だなと思っています。

あの日、勇気を振り絞って踏み出してくれてありがとう
あの日があるから今があります。
すべてはいい方向に行きます。

大丈夫、みんながいるから
頑張ってください。




最後に


お父さん、お母さん、お姉ちゃん、奥さん
僕を外の世界に出してくれてありがとう
いっぱい心配かけてすいません
そろそろ青森に帰ります。

楽しい思い出と辛い経験と明るい未来を僕はこの旅で掴み取りました。


これからもみんなのために僕ができることをします。


まだまだいきます。
応援よろしくお願いします。

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