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障がい者として生まれて見つけた天職。転職を7回繰り返してみたけど、振り返ってみたら見つかった。

私は、ある障害を持って生まれました。身体のある一部が欠損し、奇形として生まれました。「障害者手帳」も持っております。

生まれた時は、生きるか死ぬかの瀬戸際だったらしく、仮に上手く生き延びたとしても、言語障害などが残ると医者から言われていたそうです。

さて、今回の記事は「 私の障がいはとっても大変だったです、、、」という苦労話ではなくて、自分のやりたいことは意外と人生のピンチにヒントが隠されているよ、という話です。

前半、少しだけ重く感じてしまうかもしれませんが、適当に読み飛ばしてくださいね。


「口唇口蓋裂」という障がい

それがどんな障がいだったかというと「 口唇口蓋裂 」という病気。

あまり耳馴染みのないかもしれませんが、500人に1人という割合で発症する発症率の高い病気。どんな病気かというと、胎児期の顔面の発達や癒合に異常が生じて上唇や口蓋(口の中の天井に当たる部位)、歯茎などを左右に分裂するような亀裂が生じた状態で生まれる病気。

こう話すと、周りからは、「 今の加藤さんからは想像できない!! 」 と言われます。

それでも、わたしはこれの重度だったらしく、生まれてからこれまで、大きな手術を4回経験。

口の中を何十針も塗ったり、顎を削ったり、顔にチタンを埋め込んだり、流動食で一ヶ月過ごしたり。

物心ついた頃から、定期的に大病院にいって検査を受けたりもしました。おかげですっかり病院はわたしのライフワークになり、いまでも、大病院にいくと、懐かしさを感じてしまいます。

まあ、大変だったと言えば、大変だったんですが、それよりも、ハードだったのは、いじめや偏見・差別。

見た目としては鼻の形が少し変形していて(※やや潰れており)鼻筋に手術痕があります。

治療のために歯を矯正したり、見慣れない器具を顔に装着することが多かったので、小学生の頃、からかわれるのはしょっちゅう・・・。

大人になってからも、障がい者という理由で当時付き合っていた彼女の両親に交際を反対されたり・・・などなど。

肉体的な痛みよりも、精神的な痛みや葛藤のほうが、ハードでした。しかしながら、鈍いのか天然なのか、へこたれることなく、なんとか乗り越えて大人になりました。

転職を繰り返した自分が出会えた天職

さて、成人後は、すっかり障がいは完治していたのですが、鬱になったりヘルニアになったり、いろいろとお騒がせの人生。

障がいとは違う心身の病気や怪我が主な原因となり、社会人になってから、転職すること7回。

人生の中でほんとうに辛い時期でした。

自分のやりたいことが分からず、どんな仕事をしたらよいのか自問自答する毎日。

そして、ある日、人生の棚卸しをしてみました。自分の人生をしっかりと振り返ってみたんです。自分が幸か不幸か、向き合い続けてきたのは、「健康」

子どもの頃から病院通いをし、たくさんの薬を飲み、手術を経験、大人になってからも、体と心の病気を患い、これだけの経験(わたしにとってはですが)をしたのだから、

「健康」を人に伝えるのが自分の生まれてきた役割であり、天職なのでないのだろうかと。

「思い込みだよ!」と言われてしまえばそうかもしれません。ただ、当時、人から勧めて貰ったある本にこんな事が書かれていました。

「 生まれつき奇形であるのは、ほとんどの場合、その人が無条件の愛を学ぶためにあるのです。自分自身に対する無条件の愛、また家族に対する無条件の愛を学ぶためなのです。奇形のからだの中に素晴らしい魂が宿っている、ということを家族に教えるために、あえてそのようなからだに宿って生まれてきたからなのです。」

「なんだか、スピリチュアルっぽい・・」と思われるかもしれませんが、

本気で、自分のやりたい仕事について考えてみて出た答えが、わたしにとっては「健康」に携わることでした。

「何によって憶えられたいか」という問い

ところで、「知の巨人」「マネジメントの父」と称されたピーター F. ドラッカーという人をご存知ですか? 

数年前、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』という本がベストセラーになりましたね。

そのドラッカー氏に次のような言葉があります。

「私が13歳のとき、宗教の先生が、何によって憶えられたいかねと聞いた。誰も答えられなかった。すると、今答えられると思って聞いたわけではない。でも50になっても答えられなければ、人生を無駄に過ごしたことになるよといった」

ドラッカー名著集『非営利組織の経営』

この「何によって憶えられたいか」という言葉と出会ったのは、20代後半の頃でした。

この言葉はわたしの人生にほんとうに大きな影響を与えてくれました。

この言葉は一言で「貢献」に置き換えられました。

長い人生のなか、どんな貢献が人にできるのか

「貢献」シンプルかつパワーワード。この言葉が、わたしにとって、自分のやりたい仕事。または天職を見の見つけ方の指針となりました。

「天職」は英語だと「a calling」といって、「神からの呼びかけ」というそうです。

わたしのいまの仕事が神からの呼びかけなのかはさておいて、やりたい仕事・自分の天職はなに? となると、視点は未来に行くと思いますが、

一度、自分自身の過去を振り返ってみると、そこにヒントはたくさん眠っていると思うんですよね。

よく成功者がいまの仕事をはじめたきっかけはほんと運が良かったからだよ、ということを言ったりしますよね。

わたしが成功しているかどうかはさておき、わたしにとっては障がいを持って生まれてきたことや、ヘルニアや鬱を患ったことによって、天職とであえたわけですから、ほんとうに運が良かったんだと思います。

いま、自分のやりたいことが見つからず、または仕事で悩んでいる人、これから起業をしようと思っている人、

一度、自分の人生を振り返ってみましょう。

焦らず、比べず、諦めずに行動し続けていけば、だんだん見えてくるかと思いますよ。のんびりいきましょう。



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