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たくましく成長した娘に驚いた出来事。


「ギャー」

と、妻の寝室から叫び声が。
 何事かと見に行くと、フローリングの床の上に大きめの
 
 じっと、しとけよぉー!

ボクは、その大きめのに向かって言い放ち、一旦部屋を出て、すぐさま薄い古雑誌を持参、丸めて、狙いを定めました…
 
 パシーン!
 
 鋭い一発をおみまいしたつもりが、大ハズレ。
「何してんよー!ヘタクソ!」と、妻の罵声。
 
 Gのやつは、ベッドと壁の隙間へ逃げ込み、奥の方へ、隅っこに。
そこでは丸めた雑誌が届きません。
 
「殺虫剤ないん?」と妻。
 用のは無くて、スズメバチ用のキツイやつしかなかったはず。
 
そんなん使ったら、寝られへんやん!」
 
 いや、追い出す時だけ、ちょっとだけで、出てきたらバシッと決めて、後、ちゃんと拭くし…
 
「さっき、ハズしたやんかぁ!」
 
 妻と、わーわーやっていると、勉強中の娘がひょこっと顔を出しました。
 
 「どこにおるん?」
 
ベッドの横を指差すと、娘はスッとかがみこんで、ベッドサイドに手を入れたと思ったら、Gをヒョイと素手でつまみ上げ
 
「まだ、生きてるで。ティッシュちょうだい、捨ててくるわ」
 
 ボクは、娘にティッシュを渡しながら

 あ、あー、ありがと…
 
 妻は、Gを片手に玄関へ向かう娘の背に、
「生きたままやったら、また増えおるから!」
と、声をかけると娘は
 
「ちゃんと、踏んでくるわ」

……わが娘は頼もしく成長いたしました。
 
 
 

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