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私にとってのキャリアコンサルタントという仕事とは。

note内をお散歩していて、こんな記事に出会った。

キャリアコンサルタントの知名度が低いというのは、以前から多くのキャリアコンサルタントが感じている課題だと思う。
私自身も初対面の方に自己紹介で「キャリアコンサルタント」ですと名乗ると、「いいお仕事あったら紹介して!」と冗談交じりに言われることがある。どうにも、人材紹介業(あるいは、紹介会社のアドバイザー)と誤認されているような気がする。

まぁ、そういう誤解が生まれてもしょうがないというのも分かる。人材紹介会社のアドバイザーが行っていることと、キャリアコンサルタントが行っていることには、共通点がいくつもある。決定的な違いで云うと、転職先となるかもしれない企業を紹介するかどうか だろう。


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私が思うキャリアコンサルタントの役割というのは、かなり広域に及んでいると思う。

それこそ転職相談だけではなく、現在の職業の中でより楽しく働くためにはどうすればいいかといったことも一緒に考えることもあるし、中長期的な人生の目標設定みたいなことをお手伝いさせてもらうこともある。もちろん、就職や転職の選考サポートなどを行うこともある。

私が思うに、働くというのは、キャリアの一要素でしかないと思う。キャリアというのは、ふんわりざっくりと言い換えると人生と言える。人生は長く、誰しもがその生涯の中で何かしらの役を得て、何かを遺して死んでいく。それは家族かもしれないし、事業かもしれないし、作品かもしれない。その自分が死ぬまでの間に何を遺すかというのが、すなわち最終的な自己実現ということだと考えている。そんな人生において、働くという行為は、何かしらの自己実現のための手段の一つだと思うからだ。


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人生に絶対的な正解は無い。
多くの人がそれなりに幸せに生きられるようなモデル参考となるような生き方はあるかもしれない。
ひと昔前の、学校を卒業したら就職して、結婚して家を買って、定年したら老後はのんびり趣味でもいそしみながら、やがて死ぬ。これは特に団塊の世代と呼ばれる人たちの多くの人生に当てはまる。

このモデル通りに生きて幸せだった人もいれば、もっと違った人生もあったのではないかと晩年に悔いを感じる人もいるかもしれない。

自分にとっての幸せの尺度は自分の中にしかない。
仕事をクビになった人を世間が憐れんだとしても、本人は第二の人生の始まりだと意気揚々に歩みを進めているかもしれない。
周りがどんなリアクションをしようとも、そのことと人生の満足感には明確な相関関係はない。(人によって、周囲の人の賞賛が自分自身の幸せということはある)


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つまり、誰しもが手探りの中で自分の道を探しながら、歩みを進めていくことが、人生でありキャリア形成そのものなのだろうと私は考えている。

私自身にとっては、そんな手探りで人生という冒険を進めている人の傍に立って、時に一緒に悩んだり、時に背中を押したり、時に選択肢を整理することが、キャリアコンサルタントの役割だと考えているし、存在価値のようなものだと考えている。

冒頭でご紹介したnoteを書かれた板橋理(ばっしー)さんのようにキャリアコンサルタントの仕事をキャッチコピー的にまとめるならば、こんな感じだろうか。

一人ひとりが彩りと個性豊かな人生を開拓するお手伝いをする

相談をお受けするとき、私の中には絶対的な正解を持っているわけではない。お一人お一人の相談者とお話を重ねながら、ご自身で「あぁ、なんとなく見えてきたぞ」という状態に持っていければ、少しは人生開拓の役に立てたような気持になる。

もっとも、人生というのは悩みと判断の連続なので、ひとたび舵を切って歩み出したとしても、またしばらくして新しい悩みにぶち当たるということはよくある。そのたびにまた傍に立って、向かう先を定めていけるなら、こんなに素敵なことはないんじゃないだろうか。

そんな風に感じられることが、私がキャリアコンサルタントである理由だし、これからもこの仕事を続けていこうと思える理由なのだろうな。


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> 板橋理(ばっしー)さん、
 キャリアコンサルタントの認知度に対する課題意識に共感して思わず引用させて頂きました。もし削除希望などあれば、お知らせください。

いつもながら、事後で恐縮です。。。
寛容なnoterさんたちの優しさに甘えております。

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