アスリートのデュアルキャリア論

今日は久しぶりに勉強会に出席。

参加した勉強会は、スポーツ庁が推進しているACC(アスリートキャリアコーディネーター)育成講座なるもの。要するにクライアントをアスリートに絞ったキャリアコンサルタントを育成するための講座。

講座の中では、アスリートの明確な定義は語られていなかったけれど、話の内容からは、トップアスリートから体育会学生までかなり幅広くとらえているような印象。

人生の大半の時間を特定のスポーツに投下している人が、競技者人生を終えた後に、その後をどう生きるかを考えるというのが、従来型のアスリートのセカンドキャリアに対する考え方。

デュアルキャリアの考え方は、アスリートとして特定の競技に向き合いながらも、そのプロセスで経験していることについて、他の領域でも活用が出来ることを認識し、競技人生が終わった後の人生プランについても同時に考えて行くというキャリアの考え方らしい。なんとなく、昨今よく耳にするパラレルキャリアと似たようなものかな、と理解。


講座の中で面白いと感じたのは「トレーニングにより獲得できるスキル」のほとんどが、ビジネスでも汎用性の高いものであったこと。
例えば、
・プレッシャーのもとで実行
・成功するために柔軟な思考を持つ
・学ぶために批評とフィードバックを受け入れる
・目標を設定し達成する
・必ずしも好きではない人々と一緒に働く
・自分をコントロールする
・自分をコントロールする
などなど。他にも計26個のスキルがリストアップされていました。


アスリートとして成果を出す人が持つコンピテンシーと、高い成果を出すビジネスパーソンが持つコンピテンシーには共通部分が多くあるというのは、私も前々から考えていたことなので非常に納得しました。
もっとも、上記のようなことはスポーツ以外にも様々な活動を通じて身につけることが出来るため、スポーツに特化したものとも言い切れないのですが。

ただ、長らく特定の競技に絞って活動をしている人は、その領域に精通しすぎるあまり、他の領域についての理解や言語的な表現が欠如しているということがあります。従って、本来は出来ることや汎用できること、スキルや経験などを持ち合わせていたとしても、それを相手に上手く伝えることが出来ず、ミスマッチになってしまうようなことが往々にして起こります。
これは悲しい。


このACC講座、今回受講しているのはベーシック(基本)なのですが、無事に課題をパスすれば秋にはアドバンスコースに参加できるそうなので、ちょっと頑張ってみようかな。

アスリートのキャリアサポートは、キャリアコンサルタントとして個人的に活動したい領域の一つ。
さー、がんばんべ。

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