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「信頼」について考えてみた〜信頼と信用の違いや信頼と経済の関係、信頼関係を構築するポイントなどを解説〜

皆さん、こんにちは。
久々の「思考整理シリーズ」です。

「信頼」という言葉は、あらゆる場面で頻繁に使われている。しかし、はっきりと意図せずに使ってしまっているケースが圧倒的に多い。状況を混乱させてしまうケースすらある。

似たような言葉が幾つもある。もちろん、言葉が違えば意味も違う。信頼はコミュニケーション(人間関係)において大きな役割を担う。最近では、フランス語の「ラポール」と表現されることもある。

今回の記事は、信頼と信用の違いや信頼と経済の関係など、私なりの観点から「信頼」という言葉について考えてみた。信頼関係を築くポイントについても触れる。


「信頼」とは

信じて頼りにすること。頼りになると信じること。また、その気持ち。

goo辞書より引用

信じるとは、「少しの疑いも持たずにそのことが本当であると思うこと」であり、頼るとは、「助けてくれるものとして、よりかかる。たのみにすること」である。

双方を含んだ言葉が「信頼」である。「かかりつけ医」などは分かりやすい例ではないだろうか。担当医の出す薬を我々は疑わないし、風邪を引けば迷わず病院に駆け込む。これこそまさに「信頼している状態」といえる。

「信用」と「信頼」の違い

結論から言えば、「時間軸」が違ってくる。信用とは、過去の実績や成果を評価することであり、信頼とは、未来の行動や感情について期待することである。読んで字のごとく、用いると頼るの違いである。

例えば会社で新しい人材を採用する際、担当者は求職者の過去の実績等を信用して採用する。また、今後の活躍を期待(信頼)して採用する。どちらか一方のみので採用を決断するケースは少ないだろう。つまり、信用と信頼はセットであることが多い。

一方で、初対面の人をいきなり「信用」することはない。過去の情報を持ち合わせていない段階で信用のしようがないからだ。ただ、信頼することはできる。なんとなくの雰囲気で相手を頼ることは可能だからだ。このような背景から信頼の方が信用よりも使用頻度は多くなると推測できる。

情けは人の為ならず

少し話は逸れるが、日本のことわざで「情けは人の為ならず」という言葉がある。多くの人が意味を間違えていると噂のことわざだ。本来は、「情けは他人の為だけではない、いずれ巡り巡って自分に恩恵が返ってくるのだから誰にでも親切にせよ」という意味である。

私なりに「信頼」を定義すると、信頼は、人間関係というよりも自分の人生を豊かに生きる上で欠かせないスキルのひとつである。まずは相手を信頼しなければ、こちらを信頼してもらえることはない。相手を信じて頼る回数を増やすことで、人生における安心感はグッと高まる。

人間はひとりでは生きていけない。生まれた瞬間に全力で親を信頼するように、生きていく過程でいろんな人を自分から信頼することはとても大事なことだと思ってる。

「信頼」と「経済」の関係

我々が生きている資本主義社会は、信頼と信用を基本として成り立っている社会である。経済学では近年、人々の互恵的な考え方や他人に対する信頼の程度が経済成長や所得水準に影響を与えるという研究結果が報告されているそうだ。

皆さんもご存じの通り、信頼が高い社会であれば経済取引も円滑に進みやすくなる。一方で、常に疑わなければならないような社会では、取引費用は高ついてしまう。信頼とは、経済において「リスクを軽減する重要な役割」を担っている。

日本の研究によれば、子どもの頃に受けて育ったしつけによって、その後の所得に差が表れることが示されている。「うそをついてはいけない」というしつけを受けて育った人は、そうでない人と比較して所得が平均で50万円ほど高いそうだ。

インターネットの普及によって、「人間不信」に陥る人は増えた。ネット上に存在する人物は、信用や信頼が置きづらい。実際が掴めず、周囲からは不安なニュースばかりが流れてくる。「うそはついてはいけない」というしつけはもはや存在しないのでは?と思うくらいだ。

信頼関係を築くポイント

私が他者の信頼関係を築く上で大切だと思うポイントは下記の通り。

うそをつかない努力
・自分から信頼を主張する

・相手の話は最後まで聞く
・期待していることを伝える

どれもシンプルで当たり前のことだけど、実践するのはなかなか難しいし勇気がいる。私も日々努力しているが、まだまだ完璧には程遠い。

「うそをつかない努力」とは、例えば会社で設定した目標などの達成に向けて努力することだ。成果は運の要素もあるので、実際に宣言した成果を得られないこともある。でも、達成するために努力することは可能だ。成果を達成するためにした努力はうそではない。

「自分から信頼を主張する」とは、まずは相手に認めてもらうよりも、自分が相手を認めるスタンスでいるということだ。相手が変わることを期待するのではなく、自分が変わる。その先に、相手の信頼がある。

信頼は一朝一夕にならず。毎日、積み重ねていく。

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