見出し画像

「育児」は自分と向き合い振り返る機会

中小企業診断協会発行の「企業診断ニュース」(今はWeb版のみ)2月号の特集「リスタートの極意」で福岡晃子さんへのインタビュー記事を書かせて頂きました。

(他の方のインタビュー記事も面白いのでぜひご一読を)

福岡さんは2010年代を代表するガールズロックバンド「チャットモンチー」のベーシストとして第一線で活躍されていました。
バンドの「完結」後に結婚・出産を経て地元徳島に移住し、音楽活動とイベントスペース「OLUYO」の運営を通じて徳島の地域活性化に取り組まれています。

私は高校生の頃にデビューしたばかりの「チャットモンチー」の音楽に衝撃を受け、10代、20代の頃からの憧れの存在なので、取材という形でお話を伺うことができ、昔の自分に伝えてあげたいなと思うような貴重な体験でした。

そんな福岡さんへのインタビューの中で、「育児」を通じて自分が変わった体験について「あるある、そうだよね」と共感しあえたことがあったので、書き残しておきたいと思います。

■子どもを通じて自分と向き合う

インタビューの中で、お子さんの存在が仕事や価値観に与えた影響について質問したところ、

「子どもを育てていると自分のことがよくわかりませんか。仕事で大人とだけ接してると、よそ行きの自分、仕事の自分としてふるまうところを、子どもといると、いいところもも悪いところも含めて、自分ってこういうところがあるんだなと認識させられると思うんです。
それに気が付いてから改めて仕事向かうと、今までと全然違う感覚になる。自分のことを認めざるを得ないじゃないですか。だって子供は育っちゃうから。落ち込んでてもしょうがないから、そういうダメなところも自分、って思って、向き合っていくと、仕事の面でもちょっと強くなったかなとは思いますね」

とお話し頂き、まさにそうだと強く共感しました。
ここ1年、長男の暴れん坊ぶりが激しいのですが、心や体に余裕がある時は笑って受け止められても、仕事やちょっとしたことで心が疲れてくると、ついつい怒って厳しく接してしまうことが多々ありました。
子どもは良くも悪くも振る舞いが変わらなくとも、自分の内面の状態で接し方が変わってしまうな、と感じ反省する一方で、その自分の弱さに気付き、向き合えることで少しずつ人間として成長しているのかも、と福岡さんの言葉で振り返ることができました。
また、仕事や診断士の活動の中でも育児を通じて見えてきた自分の一面をうまく取り入れながら出来てきているような気がします。

■自分ではコントロールできないことを受け入れる

また、その続きで

「仕事とかに関しては、自分が頑張れば理想を叶えられる部分も多いけど、子どものことって結局頑張っても無理なところもあって、やっぱり子どもひとりの人間なんで。そういう意味でも、どうにもならんこともあるしって思ったら、結構強くはなりましたよね。」

とお話しいただきました。
子どもには出来るだけ選択肢の幅を広げてあげたい、楽しく人生を過ごしてほしいと思って習い事や色々な経験をする機会を作らなきゃ、と考えてしまいがちです(今まさにそんな感じ)。

ただ、どこまで行っても最後は子ども自身の人生であり、親の思った通りには行かないことの方が多い、むしろその方が良いのかなと振り返りました。自分自身のことを思い返しても、両親は私が進路や就職先等人生の分岐点でこうしたい、といったときに「好きなようにしたらよし」と、どんと構えてくれていたなと思います。なかなか難しいですが、自分もそうあろう、と再認識できました。
まだまだ経験は浅いですが、企業支援の際にも、自分なりに仮説を立てて提案はするものの、最後にどうするか決めるのは支援先の方であり、そこはコントロールできない部分だと割り切ることも大事かなと思います。(せっかく提案したのに取り入れてもらえなかったな、と思うことも多いので)

■インタビューは学びの機会

今回は、福岡晃子さんへの取材で学んだこと、再認識できたことを共有させて頂きました。
これまでありがたいことに、経営者や憧れの方に取材する機会を何度か頂き、インタビューしてきて、1対1で長時間仕事という形でお話しさせていただくことができました。(前回の記事でもいくつか紹介させて頂いています)
それぞれ経営やその道の第一線で活躍されている方ばかりなので、その経験に基づくお話の一つ一つが勉強になり、また自分なりにお話し頂いた内容から感じたこと、診断士の勉強や得た知識を活用しながら考えたことをお返しして対話することで、まさに1on1で人生相談・コンサルティングを受けられているような感覚が毎回あります。
(記事に書ききれない、書けないことも含めて)
「取材」という名目で(媒体のOKがもらえれば)お話を聞きたい人、会いたい人に会えるチャンスが得られているので、今後もそのチャンスを頂けるように研さんをつんでいこうと改めて感じた次第でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?