見出し画像

アウフグースと言う言葉はまだ知らない2008年の頃の話とロウリュサウナに入っていた牧場の少女カトリ、1984年放送。


今回も何年か前にWEB「日刊サウナ」で連載した記事のサルベージなのですが、
今回は前回の記事の前編となる様な感じです。
前回の記事↓
https://note.com/katsumasainoue/n/n4142acf84d34

当記事も全ての権利に許可を得て、現在のボクの状況を踏まえ、連載時ではなく、今の読者が読んでもわかりやすく加筆修正しこのnoteに記します。

文中の情報は確認済であり正確な物であることを最初にお伝えしておきます。

ボクが思うに日本の熱波…
いや、熱波というのは本来気象用語なので
一つのサウナ入浴プログラムとしてのアウフグースです、ここでは「ボクの」であります。

そう、ボクの「熱波」とは肉体に熱を、エネルギーを送る運動ですが
精神の浄化の意味もあり、
ボクはこの表現を語源化する際
「カタルシスウェーブ」と表現します。

…ここまできてスピリチュアルかよ、と思われる方が居られればそれは違います、
何故ならボクは生存主義者であるからです。
目の前の事実にのみに反応し行動してきました、今後も変わらないです。
そして「ロウリュという言葉」、
その言葉を初めて聞いたのは
おふろの国のプロデューサー林和俊店長が運転する車の中です。

この部分は2008年の終わり頃の会話です。

林店長
「ロウリュって知ってます?
サウナ入ってる人をバスタオルで扇ぐんですよ…。」

(その時はアウフグースと言う言葉を知らない)

…それとこうも、
「でもウチじゃロウリュは出来ないんです、あれって専用のヒーターじゃないと出来ないんですよ、ほらウチのサウナはガスヒーターなんで。」

ボクは…そういうのは専門店的な所で専用の特殊なヒーターとかでやるやつなのだろう…
きっとかなり特別なやつだ。
と思いつつ
…ところで専用のヒーターって?それ何だろう?って 林店長に聞き返したのでした。
ここはよく覚えてる。

林店長
「え?井上さん、見たことないですか?
サウナストーブの上に石が乗ってる様なやつ。」

ボクは「えっ?石?あー!」

…あ、…いや、そういうサウナヒーターは知ってる。

大日本プロレス時代、当時たまにサウナに行ったら意識してなかったけど石が乗ってるヒーターがある所もあったし、そもそもアニメで見て知ってる。

それは80年代に大阪では日曜夜にやっていたアニメ、
世界名作劇場「牧場の少女カトリ」。
(正確には1984年放送)

劇中カトリが裸でサウナに入っていて
(まぁ、サウナですから。)
レンガの暖炉みたいなやつの上に石が乗ってる。

それでカトリが鼻歌を歌いながら木の枝でサラッ…サラッ…と体をはたく。
(今思えば薪ストーブなんだろうけど…
そしてあれはヴィヒタか。とか分かるんだけど。)

この時は「世界名作劇場のヒロインが素っ裸で汗流しながらサウナ」というインパクトしかない。

それしか覚えてない。

ボクはサウナは好きだ。子供の頃から近所に何件もあった銭湯のサウナに入っていた。
家に風呂が無かったのだ、当時のボクの住んでいた地域は家に風呂がある方が珍しかったしそれは確かにステイタスシンボルだった。
だから毎日銭湯に行っていた、
それ以外にサウナに入る道は無い。

大阪の家の近所の銭湯はサウナで別料金を取っていなかったからサウナだって子供も入れた(今はどうか知らない)
大阪の生野区近辺の銭湯だ。

でもロウリュなんてカトリからは聞いていないし、(ボクが聞いていなかっただけかもしれない)
どの銭湯でもサウナストーブといえば
おふろの国にある様な縦型のガスのやつで
ヒーターが見えない場合は大概サウナベンチに内臓されているやつだ。

車内で林店長のロウリュという単語はてっきりあて字で造語だと思っていた。

「夜露死苦」みないな、

「狼竜」みたいな。

カトリ のセリフを聞いて憶えておくべきだったと思いながらも
あれば単に飾りと言うか、雰囲気の為に石を置いてある訳ではなかったのか…、
そして頭では違う記憶も甦っていた。

最も家の近くの一番よく通った銭湯
「辰巳湯」(1980年代初頭)の記憶。
それは地上3階建ての銭湯で1階にカラン&主浴&スチームサウナ、
2階に薬湯、
3階はドライサウナと水風呂と露天プール。
それが家から歩いて3分ぐらいの所にあった。
今思い返してもスゴい銭湯だった、最新設備で雷雲を切り裂いて飛ぶデカい竜の画も飾られて近隣の他の銭湯を圧倒しているかに思えた。

これでボクが中学の時大人料金180円。
…洗髪代10円。
丸坊主でも頭洗ったら10円。

当時ボクに
「おら、ガキ!サウナから出たら水風呂やぞ。」と教えてくれたヤクザの親分さん、
…そのあとボクを水風呂に放り込む…親分さん。

サウナにはたくさん思い出がある。

定義はしないがきっとコミュニティとはそういった空間のことだ、そこでの偶然の集いは楽しかった。


ロウリュという言葉、
おふろの国の林店長の運転する車の中でボクはそのフィンランド語を初めて聞いた。
「日本ではイベントとして使われる言葉、ロウリュなんですけどサウナに入っている人をバスタオルで扇ぐんですよ。日本での解釈です。」と林店長は続けた。
(この時は「アウフグース」と言うドイツ語は更に知らない)
よくプロレスやる前、30歳ぐらいまで大阪にいて
難波にあったニュージャパンに行ってたんだからアウフグース受けた事無かったのか?と聞かれる事もあるが
ボクがちょくちょくニュージャパン(カバーナの方)や同じく千日前のアムザに行っていたのは1997年ぐらいまでで
以降は家業の特殊印刷「井上プロセス」の事でにっちもさっちも行かなくなって行く、そんな年代。


そしてニュージャパンのスパプラザがロウリュ、つまりアウフグースを実施するのは
1998年からだった様です。




(トップの画像は2009年にボクが入社した当時のおふろの国の大看板です)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?