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バンコク 2/5

預け荷物がなかなか流れて来ない。他の乗客は半分ほど残っている。
それにしたって遅すぎやしないかと不安になる。
他の中国人や日本人の顔にも俺と同じような焦りが見える。
しかしタイ人らしき人達はなんともなさそうな表情を浮かべていた。

2019年2月4日
その後、荷物は何の悪気もなさそうな顔をして流れてきた。
そんな顔をされたら何も言えない。こちらもタイのスローな流れに慣れなければいけないようだ。
両替を済まし、カオサン通り行のバスへと乗り込む。

同時に乗った日本人が声をかけてきた。恐ろしく童顔な彼は20歳ほどかと思えば25歳で俺の一個下だった。
とりあえず宿も近いようだし飯でも行こうか。
そういって離れたあと、検索の仕方を間違えていた俺は30分間ウロウロしてやっとゲストハウスを見つけチェックイン。

宿はエアコンが効いているもののそれはロビーだけの話で、泊まるドミトリールーム(10人部屋)には必死に涼ませようと奮起している扇風機が2台。
その愚直さが暑苦しい。
シャワートイレにボディソープ等は無い。
しかし値段は一泊約450円。
スタッフも気を使ってくれるし文句は言えない。

童顔君とは飯を食って酒を飲んですぐに解散。
彼とは多少似たようなところがあったがこれはお互い一人旅するもの同士やはりそうなるのだろう。
夕方、夜になり風が吹くとそれほど暑くは感じなかった。
夜中に目が覚めた時は少し肌寒かったくらいだ。

2/5
8時頃に起床し調べもの等の準備をしていたころは過ごしやすかった気温は10時にもなるとあっという間に豹変し、ただそこにいるだけで汗ばむほどになった。
宿を出て向かったのは赤十字病院。長い旅になるので予防接種を何種類か受ける。
10分ほど歩いてバス停へ到着するも間違ったところらしい。
そこからまた10分歩いて正しい所へと着いた。
15分おきに来るらしいバスは30分後に姿を見せた。バンコクの路線バスで値段はおよそ30円ほど。
乗り込んで席を確保すると大きめの万華鏡のような筒を持ったおばさん係員がやってきて運賃を払う。その万華鏡は横に2つに割れ、中にはおつりと領収証が入っている。

運賃がわからなかったので行きたいバス停をスマホで表示させおばさんに見せながら手のひらの硬貨を差し出す。
おばさんは万華鏡を開きジャラジャラとおつりをくれた。

バスにはエアコンが付いていないので窓はすべて全開だった。

付近のグーグルマップをオフラインで取得していたのでそろそろ降りる頃かなというときに、おばさんが目くばせしてくれて降りてからもあっちだよと教えてくれた。
つい微笑んでしまう。

病院ではとりあえず3種類のワクチンを打って終了。
帰りも同じ路線に乗り宿の近くでご飯を食べる。
柔らかい牛肉がタイ米の上に乗ってソースとパセリが添えられたご飯。
俺はパセリが嫌いだ。

その後セブンイレブン(バンコク周辺にはこれでもかというほどセブンイレブンがある)に寄って、コーラと水とタバコを買った。
タバコの棚には白いカーテンのようなものがかかっており、それをめくらないと商品が取れない仕組みになっていた。
種類は豊富そうだったが見えないのでとりあえず赤マルを購入。

13時頃からずっと宿でだらけている。することが決まっていない。

予防接種はあと2回受けなければならない。
1週間後と1カ月後だ。なので宿は1週間とってある。
そのあとは2週間空くのでマレーシアまで足を伸ばそうと思う。


ありあまる自由を右手に一握り
解せぬ英語と少年の詩

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