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1993年9月 タイ・バンコクとアユタヤ小走り4

【まとめ】ここもかなり詰めていた一日。午前中から昼過ぎまでは先日予約の「アユタヤ見物と川旅」を満喫する。舟を降りてからはバンコク市街地でさて、買い物をば!

9月13日(月)前半戦
6時半過ぎに目覚める。
オプションのツアーに遅刻してはならぬ! とあわててご飯食べに行ってから表通りでサムローを拾う。
ここでNの編み出した交渉方法。相手が値段とか何か言いたそうにした時にすかさず握った30バーツを手を開いて見せる。
それでけっこうOKという運転手さんもいた。特に気弱な感じの人。

気弱な感じなんて言ってごめん。

大きな道は相変わらず渋滞していて、交差点にはヘルメットのおまわりさんが立っていることがあった。

シャングリラホテルより8時出発のアユタヤツアー、始まり始まり。
まずは専用バスにてアユタヤへ。

車窓より眺める渋滞

ガイドさんは二枚目半的なお兄さん。ツアー客は日本人率が高い感じ。ガイドさん、客のひとりひとりに挨拶してくれるのは良いのだが、meに向かって「サワッディクラップ」と声をかけた時に「サワッディカー」と返すと、えっ、て顔したのだがすぐにこやかな表情に戻って次の客に向かう。男と間違えられていたようだった。

バンコク市街地から郊外に出るとそこはすでに田舎っぽい景色。ほこりっぽい道の両側に立ち並ぶ建物はたいがい二階建てまでで、すぐ裏はすでに何もない草っぱらまたはヤシの林。まるで西部劇映画のセットにありそう。

バスの最初の停車場はアユタヤの近く、古い寺院や寺院跡が多く残る場所。

【ワット・ヤイチャイモンコン】
1357年建立、アユタヤ様式。アユタヤ最古の寺院だそうな。

涅槃仏は真っ白。しっくいのような御身体にあざやかな黄色の、本物の布で作られた衣を羽織っている。これといった大きなお堂はなく、公園のようになった広場と、壊れかけた赤レンガの塀に沿って何十もの仏様がずらりと並んでいる。どこからどこまでが壊れていて、どこからどこまでがちゃんとしているのかが曖昧。

観光客か地元の人なのか色んな人がいる。

【ワット・プラスリサンペット】(注:ワット・プラシーサンペット)
1767年にミャンマー軍の攻撃にあったそうで、今は廃寺だと。

ひっそりとしたたたずまいで、草の中ところどころに壁の残りやら段やらが残されている。

ストロー付き缶ジュースを買って飲む

石仏も、座像の脚だけの部分だけ残されていたり。

池の鯉も不思議な顔。ナマズのような広い口にヒゲ。色は錦鯉っぽい。

大きな寺院の周りにはテントのような店がずらりと並んでいる。
ハンモックもあちこちに。
Nとお揃いでふたりの共通趣味であったGuns N' Rosesの帽子を見つけて買う。

屋台っぽい両替所もあって、あわてて走っていって両替。書類?書くのにけっこう手間取り、バスの発車に遅れそうになってまたあわてて走る。

バスはまた少し走ってから、アユタヤの船着き場に到着する。
少しした時に、はしけにアユタヤ・プリンセス号が着く。船体が赤く、舳先が黄色、炎のような飾りがついて、なんやかんやゴージャス。

船に乗り込み、さあ下流に向けて出港!

しばらくすると豪華なお昼ごはんが出る。
スープカレーがとにかく辛い!変な実が乗っているな、と思ったが、多分ケーパー。
向かいに座った白人女性に、その実はどんな味?と聞かれ、少しビターだけどグッド、と答える。
カレー以外は全体淡泊な風味で刺激少なめだった。

デザート皿盛り。スイカヤマンゴー、シロップ漬けの実。
手前黄色いのはボーいさんいわく「ヘビノタマゴ~♪」だって。甘いもち菓子みたいなの。

川は赤茶色く濁り、ゆったりと流れ、両岸は青々とした茂みに覆われている。時々川辺に家をみかける。

イメージ的にこんなふうにみえた
川沿いの家いえ

川沿いの家ははしけを伸ばしていたり川の中から支柱を出していたり。川と共に暮らしている感じが伝わる。はしけから飛び込んで遊んでいる子どもらもいる。

素焼きの鉢がたくさんあった。

船も色々通る。大きくて平らな貨物船、人を載せた渡し船、屋根はあったが30人くらいぎっしりと立ち乗りしていた。空は青く、雲はのんびりと行き、どこまでものどかな風景が続く。ちゃぶ台くらいの大きさのホテイアオイものどかに流れていく。

巨大ホテイアオイたち
個人的に住んでみたいナンバーワン住宅
キャパオーバー気味の渡し船。
名も知らぬ寺院が輝いていた

おお! バンコク市街地が近づいてきたね。

下流を眺めると、ワット・アルンが!
昨日寄った渡し場
王宮の船着き場とワット・プラケオ
キリスト教教会もみえた

4時間半の川旅をたっぷりと堪能して、バンコク市街に戻る。

船から降りてから、Nとの共通の友人Sに何かお土産を探そう、と身の程知らずにも近隣の宝飾店に入る。
と言っても、横町の小店。ここでは宝石を削る際に出たらしい欠片がシャーレみたいな器にてんこ盛りになっていた。これを量り売りしている。
カットに失敗しちゃった、みたいなものも。
Nとふたり、細かい欠片をああでもないこうでもないと結局サファイヤの小さいのを2つほど選んで包んでもらう。1000~1500円くらい。バーツで払ったのかT/Cだったか不明。

タイシルクも買おう、とこれも路地裏的な中の、全体が平屋というかテント張りというか、暗くて怪しげな商店街の奥で、ターバン巻いたインド人のおじさんが経営する布屋さんに入る。
昔懐かしい呉服屋みたい。巻いた布地が天井までずらりと積んである。あれが見たい、これが見たい、と言うたびに下ろしてくれて、気の済むまで愛想良く見せてくれる。
黒、暗いピーコックグリーン、明るい赤、深い赤、細い金線で花をかたどった布をブラウス一着分くらい買う。1050バーツ。

後日無事に家族によってお洋服となった布。
長袖の上着とベストとふた品できました。

すっかり満足して店を出てから、店にカメラとゴミの詰まったプラ袋を忘れてきたのに気づき、あわてて戻る。
カメラはレジで預かっていてくれて、ああ、よかったとすぐ返してくれる。あの、ゴミは……と聞いたら、棄てときましたよ、と。
なにからなにまでありがとうございます。


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