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第1回 AWAZUKU HOUSEのその後と、これからの展開

別マガジンで建設プロセスを連載していた、実家隣接地の平屋賃貸住宅「AWAZUKU HOUSE」4棟(2020年春完成)は、少し苦労したものの無事にとてもいいご家族に入居いただいた。F1~F3棟は30才前後の若いご夫婦、F4棟はフランス人のご主人と日本人の奥さんと小学生の娘さん。皆さんとても仲が良く、昨年12月にはF4棟に集まりクリスマスパーティ(ただし女子のみ)も開催され、私の母まで呼んでいただいた。道を挟んで西側の畑では、皆さん野菜づくりに挑んでいる。ときには母にアドバイスを求めることもあるようで、「みんな素人だから大変だよ」といいながら、母も満更でもなさそう。

もともと、単に賃貸住宅を建てたかったわけではなく、小さいコミュニティをつくりたいと思って始めてプロジェクトだ。紆余曲折はあったものの、ありがたいことに、いい住人に恵まれ、だいたい思い描いたようになっていると思う。

そして、今僕が考えているのは、もっとこうしたコミュニティをつくりたいということ。そして、それを今度は共同住宅で実現したい。土地の制約の中では、その方が実現可能性も高いだろうし、僕の中では戸建住宅よりも共同住宅の方が、閉鎖的なイメージがあるから。

コロナ禍のステイホームで、住んでいるマンションからほとんど出られず、リモートワークを強いられている方も多いだろう。特に単身者はつらい。たとえコロナ禍でなかったとしても、マンションの隣人とは挨拶だけの関係で、しかも滅多に顔を合わせないという方も多いに違いない。隣のご家族の誰かが亡くなったとしても、きっと気づかないだろう。わざわざ隣の玄関ドアの前でチャイムを鳴らして、「実はXXが亡くなりました」と告げるのもなんだか不自然な気がする。

でも、これってとても異常なことだと思う。プライバシーは強固に保たれているが、その代償は大きい。日本は、特に戦前のムラ社会の呪縛が強かっただけに、その反動でこんな社会を作りあげてしまった。都会だけでなく、田舎でもそうなりつつなるようだ。

僕ができる範囲で、そこに風穴を開けたいと思う。そして、その思考と実践のプロセスを、できるだけ詳しくリアルタイムでnoteに記録していきたい。これから何年かかるかわからないし、もしかしたら途中で挫折するかもしれないが。




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