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読書記録「瑠璃の宝石」

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

今回読んだのは、渋谷圭一郎さんの「瑠璃の宝石」KADOKAWA (2020)です!

渋谷圭一郎「瑠璃の宝石」KADOKAWA

・あらすじ
ショッピングモールで見つけた水晶のアクセサリーに一目惚れした女子高生の谷川瑠璃、探せば自分でも採れるのではと意気込み山を目指す。

とは言え、素人ではどこを探せば検討もつかず、早々に諦めようとしたその時、フィールドワークに来ていた理学部大学院生 荒砥凪と出会う。

美しい水晶や高価な宝石目当てで好奇心旺盛な瑠璃、鉱物学を専門とし冷静に研究を続ける凪。2人は自然が創り出す壮大なる美しさに魅入られていく。

ダイヤモンドとか装飾品にすこぶる興味はないが、山道にある土産屋の鉱石や水晶にはつい足を止めてしまう(そして高齢の店主に説明を受ける。大丈夫ですよ座ったままで)。

学生時代 東京ディズニーシーはストームライダーやセンター・オブ・ジ・アースに影響を受けた川口青年、選択科目は地学を選択。
ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」や「海底二万哩」が好きなのも、ディズニーシーのミステリアスアイランドの影響は少なからずある。

それはさておき、地学で学ぶ地層とか気象現象とか、大自然に関係するものって妙に惹かれるものがある。鍾乳洞やカルデラを観に行くのも好きな方である。

ちょっとしたことだが、日々の生活からも自然を感じることがある。例えば、今日は雲の流れが速いなとか、雨の匂いがするなとか。

それはおそらく、人間の手では生み出すことができないからだろう。

模造品なら作れるが、何千年、いや何万年を経て創られた目の前の大自然に対して、驚愕というべきか、ひどく感動することがある。

この漫画はその点で言えば、非常に手軽なものかもしれない。水晶を採りに行くだの、川辺で金やガーネットを探すだの、鉱物学を専門的に学んでいる人からしたら浅いところかもしれない。

だが、何事も小さな一歩から始まる。「自然」はまだまだ未知の領域だらけである。そこに少しでも興味を持ち、自然における繋がりを知ることで得られるものもある。

金銭的価値はわかりやすい指標のひとつだ。だが数字の評価に囚われると 視界が狭くなる。

同著 100頁より抜粋

どんな研究でもそうだが、金銭的な価値だけに意味があるわけではない。

例えば、伝統工芸や文化においても、それが非効率であっても続けるには続けるだけの理由がある。時間やお金を費やす以上に守るべきものがある。それは自然も同じではなかろうか。

鉱物学や地学に少しでも興味を持った方は是非。それではまた次回!

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