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読書記録「瑠璃の宝石④」

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

今回読んだのは、渋谷圭一郎さんの「瑠璃の宝石④」KADOKAWA (2023) です!

渋谷圭一郎「瑠璃の宝石④」KADOKAWA

・あらすじ
夏休み 高校生の谷川瑠璃は、大学院生の荒砥凪たちと一緒に旅行に出掛ける。目的は11月の誕生日石 トパーズ。実は日本でも産地が100箇所以上存在するらしい。

瑠璃自身は、鉱物学や地質学を研究するためではなく、ただ美しいものを見つけたいという気持ちが強かった。今までも、サファイアやオパールを探したのも、そんな気持ちが強かった。

だからこそ、鉱物の研究者になりたい瀬戸さんや、大学院で鉱物学をしっかりと研究している荒砥や伊万里と、どこか距離を感じてしまう。自分は将来どこに向いたいのかと。

旅の途中に鍾乳洞を見に行き、旅館で温泉に入りながらマグマについて思いを馳せる。果たしてトパーズは採取できるのか。そして、瑠璃の決意とは。

個人的にイチオシの漫画家さんの最新刊。「大科学少女」と同じタイミングで購入してすぐ紐解いた次第。

自然は常に変わり続けている。川の流れが少しづつ崖を崩すように。海の水が雲になって雨になるように。変わっていくのが自然なのである。

そんな小さいことの積み重ねが、大きな変化を生む。地球という大きな単位で見ても、気づかぬうちに変化している。

地球の重さは変わる。地球には年間約4万トンの物質が降り注ぎ、同時に約10万トンの物質が流出している。…私たち人間が生きる世界は、今も着実に小さな変化を積み重ねているのだ。

同著 まえがきから一部抜粋

それは人間もまた同じ。何も変わらずにいることはできない。毎日少しづつ老いていくし、年齢を重ねれば嫌でも変化を余儀なくされる。

当然、辛いこともある。この関係がいつまでも続けばいいのにと思うこともある。今のままの状態でありたいと、思うときはある。

でも、変わるからこそ良いこともある。変化には困難や苦労を伴うけれども、それもまた自然の一部である人間にとって、必要なことなのかもしれない。

実は今日、江東区は日本科学未来館を訪れていた。巨大な地球のオブジェ ジオ・コスモスを前に、地球の歴史を少し触れる。

ジオ・コスモス
未来の蝶なのか…?

人類の進歩には、自然科学分野の研究の発展があった。石油や鉱石の活用方法がわかったからこそ、産業や文化が進歩したのは言うまでもない。

その反面、人類が自然に手を加えてしまったという側面もある。有限な資源を無駄に使っているのではないかとも言われている。

それも積もり積もって地層となる。果たしてその地層は、人類にとって有益なものなのだろうか。

啓蒙する気はない(そもそもそんな事言える立場ではない)が、少しでも未来が良いものになることを望む。それではまた次回!

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