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【初出版『最強の法則』100】 vol.39:著者SNSは数より“密度”

企画書の書き方も終盤、今回は「⑧宣伝方法」についてです。
10年ほど前からの傾向でしょうか、SNSを中心とした著者の“発信力”を重視する出版社や編集者が増えています。
「ご自分の本は、ご自分で宣伝して売ってください」
これが、多くの出版社の本音です。

新聞広告や電車内広告を見れば、すでに売れているベストセラー本がメインです。
「売れている本をさらに売り伸ばす」
本の宣伝広告は、いまやそれが主流。
初出版の方の宣伝広告を出すのは、稀なケースになっているのです。

「SNSで〇万以上のフォロワーや登録数がないと、出版しません」
と公言したり、社内基準にしていたりする編集者・出版社はザラです。
YouTubeのチャンネル登録数やSNSのフォロワー数が多い方にアプローチする編集者も少なくありません。
TikTokでバズった小説がベストセラーになる時代ですから、それも当然なのでしょう。

ですから、企画書にもあなたの発信力・宣伝力を示す項目を書きましょう。
たとえば、下記のような項目が考えられます。

①各SNSのフォロワー数、登録数(Twitter、Instagram、Facebook、Clubhouse、TikTok、LINE@など)
②YouTubeやVimeoなどの動画配信をやっているか否か、そのチャンネル登録数
③コミュニティの有無、会員登録数
④公式サイト、ブログのPV数・登録数
⑤セミナーや講演会の動員数(延べ人数、最大値、年間回数など)
⑥知人インフルエンサーの有無と協力の可能性
⑦推薦文を依頼できる著名人や著名著者
⑧独力で売れるルート
⑨買い取りは可能か

どのSNSの数字を重視するかは、企画の分野によります。
若い女性向けの企画なら、InstagramやTikTokの数字を重視するかもしれません。

そして、単に数の「大小」よりも「密度」を重視する傾向にあります。
SNSのフォロワー数が即、書籍を買ってくれる読者数とイコールではありません。
多くて10%、ヘタすると1%にも満たないというのが、実感です。

フォロワー数が1万人の方で「いいね!」がほとんどない方よりも、
フォロワー数1000人で「いいね!」やリツイートが数百もあるなら、
後者のほうがフォロワーとの親密度が高いと見ます。
つまり、書籍も売れる可能性が高いと分析するのです。

逆に言えば、SNSのフォロワー数が少ないからといって、
出版をあきらめる必要は全くありません。
では、どうすればいいのか。
それは次回にお話しします。
ではでは!

書籍を出版したい方を支援するグループを立ち上げました。 上から目線で出版に向けての指導やプロデュースをするという形ではなく、 著者が出版して目標を達成するまで、共に歩んでいく――そのような関係性を「出版パートナー」と呼び、私たちの理想形としています。 よろしくお願いいたします。