重要なことを伝えるときは普段の口調や書き癖などの文体を使わないほうがいいです伝わる緊迫度が変わってきます

突発性難聴はなんにもしてないのに予兆もなくいきなりくる。普通のただの耳鳴りはこれまでの人生の中で何度もある。数秒でおさまる。その時のキーンという耳鳴りは全くおさまらない。普段の耳鳴りと比較にならないほどの大音量のキーンが右耳に発生したのは夜。これは明らかに通常の身体とは違う。耳鳴りのする耳からは外からの音がそれにかき消されて聴こえない。
ためしに、聴こえる方の左耳を指で押さえて聞こえにくくしていつもの音楽をかけると、聞こえにくくしているその左耳の方がちゃんと音をひろっている。右耳からは大音量のキーンしか聞こえない。普通じゃないことはそこで気付いた。
まるでおさまる気配もないが家の私にはできることがないので、そのまま寝た。朝にはおさまっていればいいなと思いながら寝た。就寝時に一度目が覚めた。まだ耳鳴りは続いていた。
翌朝に起きると、耳鳴りはすっきりおさまっていた。普段なら「ああ、自然に治ったわい」と思うし、当時もそう思っていた。だから翌朝になって知り合いに、昨夜の出来事を伝え、今はもう何でもない、と連絡すると、その方が、
「それはすぐに耳鼻科にいかなきゃならない、とてつもない怖い症状なのでいくように」
という、普段の文面とはちがう緊迫感と厳しさがあったので、これはただ事じゃないのであるな、と理解した。だから、重要なことを伝えるときは、普段の口調や書き癖でそのままカジュアルな普段の文体を使わないほうがいいです。相手に伝わる緊迫度合いがまるで違ってきます。私もそうしよう、と思いました。同じことが去年の帯状疱疹のときにも起きました。普段の口調じゃなくて病院にいくように命令してくれた人どうもありがとう。

その言葉に従って、すぐに耳鼻科にいった。突発性難聴の診断はすぐ下された。必要な薬その他を全て用意してくれた。そこで、血圧の高さを指摘され、「そっちの方も治療が必要だと思う。大きい病院に紹介状を書くことができる。必要か?」ときかれ、ぜひ、と書いてもらった。
紹介状をもらいそのでかい病院にいった。まあまあ信頼のできる病院だったが、その時の検査でいまの病気は発見されなかった。これは北海道が全停電になる半年ぐらい前の話。

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