第三章(終 不思議な間取りのビル(東京

 ああ、東京の不動産の話だったなあ。これだ。十年以上前だ。(第二章 父母にはもっと何の意味もない、のつづき

 もう十数年前、東京がオリンピック開催まだ決定する前。23区内に不思議な間取りの三階建てのビルが売りにでた、廉価で。

間取りが一般住宅じゃない
一回にトイレとシャワルームそして
美容室のような椅子とシャンプー台(奥がシャワルーム)
二階には立派なメイクアップルームのみ
三階は立派な撮影スタジオ

 いかに鈍い私でもようやくわかった、これ宣材用パネル写真グラビア写真用に特化したビルじゃないか。安かった980万程度で東京23区内、鶯谷の方。ああ、それ専用の場所だったのか。接道が微妙なので見るだけにしておいたが、しばらくしてサイトからの掲載がなくなった。売れたのだろう。

 これを思い出したのは、東京の売り物件をながめていて、駐車場に悪そうな車ばかり停まってる地域だなあ、東京のくせに、あ、ここ吉原じゃねえか、でおもいだしたやつ。買い物にも不便。

 ただ今不動産バブル真っただ中なのでこんな安い価格のものはない。今の東京の不動産価格、ほぼバブル。そのうちはじける、というかはじけてしまえ。あの腐れ不動産屋どもがのたうち回る姿をこの目でもう一度見たい。


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