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小話

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小話を書きます。
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記事一覧

東寺覚書

曼荼羅が好きだ。なぜならでかい絵だから。 でかければでかい程良いという風潮は、怪獣然り観…

河合
1年前
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美少女読書感想文

美少女 太宰治  私はこの物語を読んだとき、男の妻はなんて強靭な肉体を持っているのだろう…

河合
3年前
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【小説】2 高天原、葦原、神話的巨女と箱庭。

 雲の上は巨女の寝床だった。  「お客さんを呼ぶのならもっと奇麗にしておくんだったわ」 …

河合
4年前
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【小説】1 大いなる、大きな邂逅。

 世界というものは常に作り替えられていて、しかし我々はそれを知る事ができない。なぜなら、…

河合
4年前
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【小話】そろそろ歳をとる時の飯

 余ったピザ用チーズは冷凍保存すると日持ちする。  というのを知ったのはこの世に生まれて…

河合
4年前
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【小説】なぞなぞ

 秋も深まってきた10月頭。小尾いとまは、給食の食べ終わった昼休憩を持て余していた。 「や…

河合
4年前
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【小説】これは教科書に載りそうな、

※ちょっとグロいですが。  第n次地球規模軍事大戦が終結してはや一週間。全ての国家や政治や拠点や民衆がグチャグチャになって国境線が海だけになり、島国日本がポツンと孤立して右往左往する中。そんな大それた問題よりも俺に取って大変なのは、家にあった鯖缶も乾パンも底を尽きてしまった事だった。  空き家になったお隣さんの床下はぬか漬けばっかりで、餓えは凌げるけど白米が欲しくなってしまう。肉とか卵も漬けていたのは面白かった。生きていたらやり方教えてもらいたかったなぁ。あとスイカとかピ

鎌倉見雑記

昨日の夜テンションが上がって、なぜか今日鎌倉に行きました。行き当たりばったりだったにして…

河合
4年前
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ピコ太郎から考える死の話

ピコ太郎の新曲が出た。 なんていい曲なんだ。 人はみんな産まれて、死ぬ。どんなに美しい言…

河合
4年前
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【小説】喫茶店と神

セミさえくたばる8月頭。地球の温度は限界にまで達していて、おおよそ命ある者の生きていける…

河合
4年前
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【小説】二人は消え一人になり一人は。

雨の中を走っていた。走って走って、走った先に誰かが待ってくれているようで、それか走ってい…

河合
4年前
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ポケモン言えるかなの話。

ポケモン言えるかな?かつて世のキッズを沸かせた、有名なラップソング。ラ・ラ・ラ・言えるか…

河合
4年前
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HANs-ネットショッピングの頼れる味方-

皆さんはネットショッピングで失敗してしまった経験はありませんか?服を買ったけどサイズが合…

河合
5年前
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ニューヨークアートシーンを素人が見た

昨日からやってるニューヨークアートシーンの展示を見に行った。 ネオ・ダダ、ポストモダンとかを特集したものだ。正直美術史に造詣が深いわけではないので素人の考えで感想を書く。 生で抽象表現主義とかを見るのは初めてだったのでいろいろ考えさせられた。気に入った作品のリンクメッチャ貼るね。 【抽象表現主義】 ヴィレム・デ・クーニング「水」 生きている、と思った。何かわかる人物や風景画よりも、こういった抽象画の方が何倍もタッチや息遣いというものが見える。ずっと見ていると、作者がこの絵