見出し画像

人生と経済と芸術と

スナックはつかいち 開店2日目

今日は、アーティストの方々のご来店

コロナ禍で、アーティストの方々は本当に苦しい思いをしています。出演の機会を奪われ、収入の途も閉ざされて、表現者が表現を奪われるのは何よりも苦しいと思います。

そんな中、何とか芸術の火を消さないように頑張っている方々

ホテルや旅館、飲食店と同じようにこのコロナで大きな経済的被害を受けているのはアーティストの皆さんです。

わたしも、歳をとって命の終わりを次第に感じるようになってきたのか、最近美しいものを見たい、美しいものを聞きたいという欲求が強まっているように思います。

ご来店の方々も、これまでに多くの舞台を作り、作品も作り出演もされ、地域に「美しいもの」と感動という贈り物を届けてこられました。

東京で、あるいはヨーロッパや海外の主要な都市で芸術に触れることも、もちろん素敵なことですが、高齢者や子どもたちにとって、地域で暮らしの中で芸術に触れることができることは大切なことです。

しかし、得てして、文化芸術は、街づくりの中で二の次、三の次に置かれることが多いです。この街でも同様です。コロナ対策の緊急の予算は、文化芸術には届いていません。

文化芸術はまちづくりに貢献する

画像1

経済が街の暮らしの豊かさを支えるものであるなら、文化芸術は街の精神の豊かさを支えるものです。

もう4半世紀近く前に「廿日市市文化振興ビジョン」というプランを作りました。まだ県から派遣されて旧廿日市市の企画振興課にいたころのことです。

当時は、文化と行政の融合ということがよく言われていて、ほとんどの自治体が文化を声高に大切なものだと謳い始めていました。

このプランの中に、「本当の心の豊かさ」が求められる時代になったのだと、書いた覚えがあります。平成になってまだ数年しか経っていない時代、バブルがはじけた後、人々はモノではなくココロの豊かさを求め始め、行政も文化面から見直さなければいけないんじゃないかと、多くの自治体がわが街の文化を発信し始めました。

このころ、公共ホールが街々に建設されるようになって、わが廿日市市にも廿日市市民文化ホール「さくらぴあ」が作られました。

その後、さくらぴあは、そのホール機能が優れていたこともあって、多方面から素晴らしい芸術家の皆さんの発表の場となり、廿日市市の街のブランドになっていきます。

まさに、文化芸術が街づくりの一翼を担ったのです。

今こそ文化芸術が大切なのではないでしょうか

ご来店のアーティストの方々も、私も、今こそ文化芸術が求められているのではないかと語りました。

勿論、趣味でカラオケや演奏や合唱をされることもいいのですが、私のように無趣味な人間は、鑑賞することで満足します。しかし、その機会さえ失われて、美しさや感動を味わう機会が少なくなり、いつになったら普通に触れることができるようになるのでしょう。

そんな中、さくらぴあで地域の芸術家の皆さんによるパフォーマンスの動画配信番組が作られました。私もすべてのプログラムを見ました。とてもよかったです。

こんな時だからこそ、必要なことですし、公共的な団体でしかできないことでした。素晴らしい取り組みだと思いました。

わが街では、「今こそはつかいち」と、コロナ禍で頑張ろう!と、キャンペーンが行われています。各種の経済的支援は、街の暮らしを守るために必要なことです。

それと同じように、文化芸術を守ることが大切です。素晴らしいホールがあること街であればこそ、様々な舞台芸術を守ることをしてほしいと思います。動画配信もその一つになったと思います。

経済のプレーヤーは事業者です。国も県も市も、経済のプレーヤーを守ることはしっかりやろうとされています。しかし、地域の文化芸術に関してはどうでしょう。プレーヤーは、アーティストです。しかし、事業者以上に思うように活動できません。

「今こそ」行政がパトロンとなり、地域のアーティストへの経済的支援と発表の場を確保する活動を積極的に支援するときではないのかと話しました。

行政の殻を破って文化芸術にもっとお金を!

政治は多数決です。お金も、より多くの人が手を挙げる方へ配られます。このことからいうと、文化芸術にお金がまわることはちょっと難しいのではないかと思います。#トライアスロンには数千万円が使われるのに

しかし、「今こそ」文化芸術は大切です。市民に癒しと勇気を与えてくれるのは、スポーツと同様です。

法に従うのが行政であるとしたら、文化芸術基本法第四条は、「地方公共団体は,基本理念にのっとり,文化芸術に関し,国との連携を図りつつ,自主的かつ主体的に,その地域の特性に応じた施策を策定し,及び実施する責務を有する。」としています。

市長さん、市議会議員さん、職員さん、ここのところを理解いただいて、文化芸術にパトロンとしてお力添えをいただきたいと切に願うところです。よろしくお願いいたします!

画像2



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?