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朝市を支えているのは間違いなくリファラルマーケティングだ 

 3ヶ月目に突入した新天地、米子朝市がいきなりバズった。
 
 あらためて冬の朝市の強烈な武器である暖助の威力をまざまざと見せつけれることになった。暖助とはアウトドアで活躍する薪ストーブ。これでもかというほど容赦なしに、入れた廃材や薪をくらい熱を周りに放出し我々に暖を与えてくれる。

 冬に屋外でやるマルシェにいったいどれほどの人がきてくれるのか、何を好き好んで外でと普通は思うし私もそう思っていたが、その不安を強力な熱でふっ飛ばしてくれたのが冬のエース暖助だった。

 なので冬の日本海で開催するのも不安はなかったがさすがに雪の中ではとビビってた私を暖助は一蹴した「おっさん心配するな俺を誰やおもてんねん」と言っているようだった。
 
 この日も米子はあいにくのというか冬の当たり前の天気。曇天の空に冷たい北風が吹く。ここにくると太陽のありがたさを感じる。

 早朝加古川をスタートし8時半に現地着。リーダーの松本とボランティアの白石と挨拶をかわし、やりますかと暖助に火をくべる。

 朝市会場最前線に置いたストーブ。前を通る人は必ず目をとめる。見た目がキバツでそれが一体何なのかというのを認識するまでに時間がかかるからだ。やがて私たちがそれにあたっているのをみて、なにか暖をとるものなのかなと納得したように通りすぎていく。

ふたつめの武器な牡蠣

 暖助が温まってきたタイミングをみて我々は冬の朝市のふたつめの武器である牡蠣を投入する。

 岡山県日生から直送された牡蠣を暖助の天板の上に置く。徐々に牡蠣に熱が通り、彼らは周辺に匂いを放ちはじめる。
 これに引き寄せられない、立ち止まらない人間が果たしているのだろうか。

 貝が口をあけはじめさらに香ばしい香りを出しはじめたら牡蠣いかがですかと声をかける。さきほどまで暖助を横目でみて通り過ぎていた人々が立ち止まって、牡蠣ですねといいながらひとつください、いつつくださいと始まる。

 加古川の朝市で飛ぶように売れる牡蠣をみて確信していたものの、やはりあらためて牡蠣の強さを思いしらされることになった。

近所で起こった口コミ

 それまでなんどか朝市をしていたものの近所の人がそれほど着目してくれている感じがなかった。朝市の目的のひとつに地域を起こすというものがあるのでここはなんとかしたいと思っていたのだがこの日一気にすすんだ。

 どちらかというと懐疑的な目でみていた近所の人が牡蠣をかってくれたのだ。そこは商店街で店を経営している。まずそこに通っているお客さんが牡蠣を買ってくれた。わるいけどその6個配達してというので焼けた牡蠣を持っていった。するとその経営者が「なにそれ、おいしそう私も5個ちょうだい」となったのだ。

 まさに口コミが起こった瞬間だった。そしてそのとき思い出した、そうだ、朝市はこうしてひろがってきたんだと。

SNSでもマーケティングしているがやはりメインはバズ・マーケティング

 朝市は積極的にSNSを使ってマーケティングをしているが、実はそれほど強烈ではない。フォローワーが何十万人もいるわけではない。もちろん集客には貢献しているが、それは口コミをアシストしている形になっていると思う。

 先ほどの牡蠣のように、朝市にきた人が何かに感動し感激しそれを人に伝える。一回行ってみとか、一緒に行こうよとなる。そうして広がってきた。最初50人ほどだったお客さんが年末は過去最高の1600人になった。そのベースには口コミがある。

口コミが起きるのに必要なのは魅力的なコンテンツ

 そのためには、強力なコンテンツが必要だ。行った朝市がおもしろくなかった逆の、マイナスの口コミが起こってしまう。

 牡蠣みたいな魅力的なコンテンツがあれば、間違いなく口コミが起こる。あんな美味しい牡蠣が1個100円やでと感激した人は友達や知り合いや家族に伝えてくれる。

やるべきことはコンテンツ作り

 まずは魅力的なコンテンツを作って朝市で展開する。よいコンテンツはそれをやり続ける。さらにあらたな素敵なコンテンツを作っては追加して、それがよければそれを続ける。

 手持ちのメディアをつかってそれを伝える。

 朝市の最高で最強のマーケティングのひとつはまちがいなく口コミである。

 まずはそこから始めよう
 

 

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